孤島の洋館にいるのだが2



181:僕だよ
やあ。探索を一時中断せざるを得ない状況になったので、こちらに顔を出してみた。
助けが来るまでに時間もありそうなので、幾らか報告しようと思う。
端的に言えば、崖から突き落とされた。

182:名無しの転生者さん
ファーーーwwww

183:名無しの転生者さん
なんでさ

184:名無しの転生者さん
スレ主ちゃんと生きてる?

185:名無しの転生者さん
待って? 突き落とされたって、誰に? コナン君?
ついに死神(現象)が死神(物理)になったの????

186:名無しの転生者さん
>> 死神(物理) <<

187:名無しの転生者さん
つよそう

188:名無しの転生者さん
超今更なんだけど、スレ主のご友人も転生者ならこの板開けるんじゃない?

189:僕だよ
>>184
生きている。岩肌で多少擦り剥いただけだ。
それよりも、海水を被ったことの方が辛いかな。12月の海は冷たい。

>>185
江戸川少年ではない誰か。彼は僕の視界にいたから
突き落とした人物の姿は見ていない。江戸川少年も、視線を外していたから見ていないと思う。

>>188
以前の世界で、彼が転生板を見ることはできなかったので、開けないものだと思っていた。
この世界なら、可能性もあるか。一度確認してみよう。僕が洋館に戻れればの話だが。
今は連絡を取ろうにも、携帯が圏外なのでどうしようもない。

江戸川少年は、「大人を呼んでくる」と駆け出してしまったのだが、伸縮サスペンダーを使うという選択肢はなかったのだろうか。
ついでに、僕を突き落した人物が、僕の口を封じることを目的としているのならば、この間にとどめを指すのではなかろうか。僕が死んでしまうではないか。

殺される心当たりはないのだが、僕が何をしたというのだろう。

190:名無しの転生者さん
ピンチじゃないですかーやだー

191:名無しの転生者さん
文字打ってて大丈夫? 寒いなら余計に。体力温存しなさいよ?

192:名無しの転生者さん
サスペンダーさんはきっと修理中やったんや……

193:名無しの転生者さん
転生者でも板開けないとかあるんだ? スレ主の開いてたページに閲覧権限がなかったか何かかな

194:名無しの転生者さん
心当たりもなく殺されかけるって災難すぎる

195:僕だよ
順を追って話そうか。
江戸川少年に誘われ、探索に出て、まずはじめに向かったのは船の停留所。「水神様に影を取られてしまう」なんて話を僕が聞いたのは、ここの休憩所で昼間から、自分で持参したらしいお酒を飲んでた二人のおじいさんだったから。
江戸川少年を連れて行った際には、おじいさんは一人増えていて、三人で飲んでいらした。そこで話を聞いて、水神の話のついでに、島の郷土資料館があることを教えてもらった。

まあ、郷土資料館に行くことになるわけだ。
郷土資料館、とはいっても、例の貿易商の記念館みたいなものと併設してあって、そのスペースは小さなものだった。資料を漁る江戸川少年の顔が、子供の表情をしていなかったな。
僕は自分の興味のある話を好き勝手に読み漁っていた。郷土の怪談を集めた資料が面白かったよ。顔に飛び掛ってくる女性の生首のかたちをした炎の話とか、山芋だと思って掘り起こしたらお地蔵様だった話とか。

ある程度の時間を過ごしたところで、江戸川少年が実際に島の西の崖を見に行きたいと言いだした。
僕は館に戻りたいなと思った。

196:名無しの転生者さん
戻れ、戻れよそこで!

197:名無しの転生者さん
昼間からお酒飲むとかすばらしいな

198:名無しの転生者さん
何を関係ないもの見て楽しんでるんですかね?

199:僕だよ
おなかがすいてきた。少し眠い。

「お兄さんお願い」と上目遣いでねだられて、断れなかったよ。彼、見た目だけは小学生なものだから。
『お願い』するのは僕の専売特許なはずなのだが。

郷土資料館近くの自然薯畑にいた農家のおじさんが、ちょうど島の西の方面にある倉庫に向かうというので、軽トラの助手席に乗せてもらった。車で十分程度だったか。徒歩でもよかったかもしれないな。
西に行くほど、人家は減って自然が増えた。江戸川少年が「このあたり!」とトラックを止めてもらっていたのだが、何を基準にそんなことを言ったのだろうか。

兎も角も、僕達はそこで降ろしてもらった。崖の手前には森があるようで、丁度その森沿いを通る道の一地点で降りたことになるか。
「探検もいいが、あまり森の奥へは行かないように。特に崖には近付いてはいけないよ」
そんなことを、おじさんは言っていた気がする。江戸川少年も、その言葉には元気よく返事をしていたはずなのだが、トラックが離れたのを確認した途端に、崖を目指して森を直進し始めた。江戸川少年……。
僕では、江戸川少年を見失わずについていくので精いっぱいだったよ。

森を抜けて、視界が開けてすぐに崖となっていた。崖の下は、岩礁の突き出した海。足場も悪くて、確かに近付くのを禁止されるわけだと思ったよ。
僕も滑り落ちないように、慎重に歩いていたのだけれど、斜め後ろから突き飛ばされてしまっては仕方がないね。

200:名無しの転生者さん
おつかれさますぎる……

201:名無しの転生者さん
眠いって、今寝たら絶対危ないから寝るなよ

202:名無しの転生者さん
メタ読みな話していい? スレ主が崖から落ちたことにも、何か意味があるんじゃないか。
「水神に影を取られる」話は、郷土資料館でもっと詳しく分からなかった? スレ主も、落ちた先で何か見つけているんじゃない?

203:名無しの転生者さん
江戸川少年の変わり身怖いでしょう

204:名無しの転生者さん
農家のおじさんに、笑顔でいい返事をした江戸川少年を幻視した。

205:名無しの転生者さん
流石は死神さん、調査の姿勢がぶれないなあ……

206:名無しの転生者さん
殺された恋人さんの情報が足りないなあ。彼の立場と、関係のあった人が分かれば、犯人は絞り込めそうなものだけれど。館に来ている誰かなのは間違いないよね。

207:名無しの転生者さん
連続殺人事件なら、次は館の主が死にそう

208:名無しの転生者さん
実は悪どいことして館手に入れてたとかの事実が判明するんでしょ! わたし知ってるんだからね!

209:名無しの転生者さん
恋人が死んじゃった、あの女の人が犯人説。実は貿易商の子孫で、恋人さんが館の主の息子なら完璧だな

210:名無しの転生者さん
あれ……? スレ主の書き込み途絶えてない?
前回書き込み時間、四十分前って、ちょっと不安になる数字よね

211:名無しの転生者さん
なにその怖い話

212:名無しの転生者さん
え、大丈夫でしょ? だよね? スレ主ちょっと体力温存してるだけだよね?

213:名無しの転生者さん
いたら一言でもいいから書き込んで欲しい
さっきから、休んでおけやら書き込めやら色々言って申し訳ない

214:名無しの転生者さん
そしてスレ主の反応がない

215:名無しの転生者さん
いってしまったわ。円環の理に導かれて

216:名無しの転生者さん
やめろよちくしょう!

217:名無しの転生者さん
うそまじ?

218:名無しの転生者さん
ああ……死神は死神だったんだ……

219:名無しの転生者さん
逆に考えるんだ、これは生存フラグだって!

220:名無しの転生者さん
そうだといいけどさ。そんなことがあるなら二周前の私は死ななかったさ。

221:名無しの転生者さん
かなしいなあ

222:名無しの転生者さん
まあ正直、生きてるとも死んでるとも分からないし、まだ判断できる段階でもないでしょ。三日待って、スレ主来なけりゃ失踪だし、死んだなら死んだで転生報告くるかもしれないし。

223:名無しの転生者さん
待つしかない。今のうちにスレ主の生存フラグを立てておこう
犯人「やったか!?」

224:名無しの転生者さん
wwww 便乗するわ
スレ主「ヘルメットがなければ即死だった」

225:名無しの転生者さん
スレ主にいつの間にかヘルメットを被っていた設定が生えた





280:名無しの転生者さん
崖から落ちたけど実は生きてた展開ってホームズっぽいよな

281:名無しの転生者さん
色々考えてみたけど、生存フラグって難しいね。死亡フラグなら立てられそうなんだけど

282:名無しの転生者さん
ジャンプを服の中に仕込む

283:名無しの転生者さん
亀「あの時助けていただいた亀です。お礼に陸へお連れします」

284:名無しの転生者さん
超 展 開

285:名無しの転生者さん
うっそだろwwwwwwwうぇwwww

286:僕だよ
やあ、僕だよ。楽しそうだね。
亀には助けられなかったが、友人には助けられたよ。

287:名無しの転生者さん
竜宮城はなかったかー、って>>286

288:名無しの転生者さん
>>286

289:名無しの転生者さん
様式美かな?

290:名無しの転生者さん
おまっ、生きとったんかワレェ!

291:名無しの転生者さん
IDが変わってないかどうか速攻確認した俺です。生きててよかった!

292:名無しの転生者さん
おかえりスレ主さん

293:僕だよ
心配してくれてありがとう。いま、ようやく身体が温もってきたところでね。
ログは生憎読めていないのだが、先に何があったかの話をしてしまおう。

結果だけ言えば、江戸川少年は人を呼んできてくれたよ。駆けつけてくれたのは友人だった。何処から用意したのか、縄梯子を垂らしてくれてね。
自力で上がるのが難しそうなら、地元の人に船を頼もうなんて話も江戸川少年から出ていたのだけれど、それを断って縄梯子に足を掛けた。まあ、なんとか上がったよ。冷えた手に力があまり入らなくてヒヤヒヤした。
それに気付いたんだろうね、もう少しで登り切るというところで、友人が手を貸してくれて。腕をぐっと引き上げられた、その頼もしいこと。もう、かなわないなと思ったよ。

ほっとして、ぐったり座り込んで……その後の意識があまり確かではないんだが、なんとか洋館に戻ってこられたらしい。気付けば毛布にくるまり、一階ロビーの暖炉の前だった。着替えた方が早かった気がしなくもないが、着ていた服は乾いたな。
ところで、一階ロビーは事件現場でもあるはずなのだが、こんな場所で暖を取らせてもらってよかったのだろうか。多少距離は離れているとはいえ、振り向けばブルーシートがあるのはあまりいい気分ではない。

そうそう、僕が崖から落ちたくらいの時間から、空が曇りだしたらしくてね。
ああ、ちょうど降りはじめたみたいだ。雨音が聞こえだした。

294:名無しの転生者さん
雨「待たせたな!」

295:名無しの転生者さん
海荒れくる? きちゃう?

296:名無しの転生者さん
しゅーる

297:名無しの転生者さん
おうこらスレ主、ちゃんとあったまってなさいよ

298:名無しの転生者さん
何はともあれ、無事でよかった
余裕あるなら、ログを読んでこい。事件考察が幾つか増えていたはずだ

299:僕だよ
>>294
ハウス!

事件考察か、ありがとう。それは目を通さないといけないね。

僕からも報告だ。被害者について、追加情報がある。
死亡した男性は、売り払われていなければ、この洋館を受け継いでいたであろう、例の貿易商の子孫だった。
また、ツアーガイドの女性が、過去に被害者男性と付き合っていたことがあるという事実が判明した。

それと、友人に確認をとったが、このスレッドの内容は、部分的に読み取れる箇所があるものの、ほとんどが伏字になって見えるという話だった。前の世界では黒画面だったらしいが、一体何が違うのだろうね。

300:名無しの転生者さん
お、情報追加きたか

301:名無しの転生者さん
伏字……■■■さんの名前が伏せられるのとはまた違うよな。
黒画面なのは、アクセス権限がなかったんだと思う。伏字は何か、フィルターがかかってる?

302:名無しの転生者さん
貴方のセキリュリティ・クリアランスには開示されていません

303:名無しの転生者さん
その辺りのこと考えるなら、考察板にgoしてどうぞ

304:名無しの転生者さん
取り敢えず、いま注目すべきは追加情報か。
ガイドさんが元カノ……
流石にここで痴情の縺れって展開にはならんでしょ(メメタァ

305:名無しの転生者さん
恋人死んだのは、知ってたらまずいこと知ってたとか?

306:名無しの転生者さん
犯人の狙いが遺産だとしたら、恋人は邪魔だったんかもしれん

307:名無しの転生者さん
コナン世界の住人、目的のためならあっさり人殺しちゃうの怖い

308:名無しの転生者さん
殺人事件起きなきゃ、お話はじまりませんし……

309:名無しの転生者さん
わたしは、怨恨系の動機であっさり殺しちゃうのが解せない。殺したくらいで晴れちゃう恨みなの? もっと苦しませて、死ぬほうがマシなくらいの目に合わせたほうがよくない?

310:名無しの転生者さん
こわ

311:名無しの転生者さん
人を殺したいと思うほど、怒るとか恨むとかの気持ちを抱ける元気がないよ

312:名無しの転生者さん
元気玉は別世界線だから……別誌だから……

313:名無しの転生者さん
遺産目当てって、もう暗号依頼した洋館の主しか居なくね?

314:名無しの転生者さん
スレ主視点からだと見落としてる登場人物いるかもしれんからな
盤上にある駒が全てだと思ってたらいけないってやつ。だからコナンの認識してる人間に気を割いておくといいんだけど…そうするためには死神に近付かなきゃならんのがな…

315:名無しの転生者さん
あれ? なんかまたスレ主いなくなってない?

316:名無しの転生者さん
嘘やん…嘘やん…

317:名無しの転生者さん
一度安心したところで消されるってやつか

318:名無しの転生者さん
「重大なことに気付いた。これを早く知らせなければ…」
背後からグサァ!

319:名無しの転生者さん
お返事してー!

320:名無しの転生者さん
事件考察に目を通してて、新規分は読んでないんとちがうか?





362:名無しの転生者さん
結局スレ主の反応がなかったな

363:名無しの転生者さん
転生報告もないしな

364:僕だよ
やあ、おはよう。僕だよ。
考察に目を通していたんだが…気付けば寝ていた。すまないね。

365:名無しの転生者さん
ひょっこり戻ってきてくれそうな気はする

366:名無しの転生者さん
本当に戻ってきた

367:名無しの転生者さん
おかえり僕だよ

368:名無しの転生者さん
寝落ちだったかー無事で何より

369:僕だよ
早朝から毛利探偵の取り調べを受けたのだが、眠気が強かったせいか当時の記憶がない。ついでに二度寝した。

今日の朝食に添えられていた一品の話なのだが、細く刻んだ自然薯に梅が和えられているものが美味しかったので、ここに報告しておく。
摩り下ろしたねばねばの自然薯も魅力だけれど、シャクシャクした食感を楽しむのもいいよね。

370:名無しの転生者さん
明らかに今報告すべきことじゃないんだよなあ…

371:名無しの転生者さん
おいしかったか、よかったな

372:名無しの転生者さん
体力消耗してて寝ちゃったかな?

373:僕だよ
夜間は大時化で、海に船を出せる状況ではなかったようだ。今は雨もやんで海も落ち着いているよ。
検察をはじめとした警察の人々は、本日の昼頃島に到着予定らしい。

そう、報告すべきことがあった。
朝食前に、眠らない毛利探偵の推理タイムがあったんだ。友人が犯人だと推理していたよ。
友人に被害者死亡推定時刻のアリバイはなく、彼が強面なことも手伝って、疑いをかけられたようだね。
尤も、証拠不十分で、詳しいことは検察が到着してからでもいいだろうということになったが。

374:名無しの転生者さん
無 罪 確 定

375:名無しの転生者さん
スレ主連れは巻き込まれただけだったか

376:名無しの転生者さん
これは「怪しすぎて逆に犯人じゃない」ポジションを担当したのでは?

377:名無しの転生者さん
ご友人は生存枠確定やな

378:僕だよ
まあ、彼が犯人になるなんて、あり得ない話だ。動機がないのに、殺しようがない。
多少の例外はあれど、推理小説の犯人には、動機がつきものだろうしね。

さて、おかげさまで話はだいたい分かったよ。
江戸川少年の推理を待ってもいいが、今のままでは検察が来るまで事態が動きそうにないのでね。少し、こちらから動かせてもらうことにしよう。
終わったら報告に来るよ。それでは。

379:名無しの転生者さん
ホワッ

380:名無しの転生者さん
まって、まって? 展開が早いよ?

381:名無しの転生者さん
俺、話も犯人も全くわからんのだが

382:名無しの転生者さん
わいもわからんちん

383:名無しの転生者さん
スレ主視点だからこそ分かる情報あったとかかな。現場のトリックは、そもそも被害者と現場の構図自体スレに詳細出なかったじゃん

384:名無しの転生者さん
スレじゃ皆、メタ推理してたしな

385:名無しの転生者さん
むしろメタ推理、というか、メタ読みでしか犯人分かりません!

386:名無しの転生者さん
それな

387:名無しの転生者さん
「終わったら報告する」って一種の死亡フラグみたいでこわい



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