帽子は再び動かなくなった。
拍手が沸き起こったが呟きと囁きで萎みがちだった。
帽子が警告をする事なんてレンが入学してから初めての事だった。
帽子はホグワーツの危険を案じている。
外からの敵…。
きっと魔法省によってホグワーツは荒らされてしまうのだろうか…
それとも蘇ったヴォルデモートの手によるものなのだろうか…
それに立ち向かえと、結束を固めるのだと…帽子が伝えてくれた様な気がした。
レンが考え込む姿にハーマイオニーは「今まで警告を発した事なんてあった?」と不安げに聞いた。
レンは小さく首を振る。
「ありますぞ。あの帽子は必要とあらば自分の名誉にかけて学校に警告を発する責任があると考えているのです。」
グリフィンドール寮にいるゴースト、ほとんど首なしニックだった。
「今年のホグワーツは…きっと荒れるわね。」
レンは杖腕をぎゅっと握り呟き零した。
それから組み分けが開始された。
怯えたような1年生達が次々と組み分けられていく中、早くしてくれといわんばかりにロンのお腹が鳴り、レンは小さく笑ってしまう。
「新入生よ」
全ての組み分けが終わればダンブルドアは唇に微笑を湛え、両腕を大きく広げて朗々と言った。
「おめでとう!…古顔の諸君よ…お帰り!挨拶するには時がある。今はその時にあらずじゃ。掻っ込め!」
ダンブルドアのその言葉に嬉しそうな笑い声が上がり拍手が沸いた。
ダンブルドアはスマートに座り、長いひげを肩から後ろに流して、皿の邪魔にならないようにした。
何処からともなく食べ物が現れていた。
大きな肉料理、パイ、野菜料理、パン、ソース、かぼちゃジュースの大瓶。五卓のテーブルが重さに唸っていた。
レンは食べ物を適量自分の皿に取り分けていれば、僕にも!とロンが皿を出したので、たった今側にあった食べ物をロンの皿に取り分けてやる。