次の日、レンは家でのんびりする。とハリーの誘いを断り、ハリーはシリウスが帰って来るまで。という約束で隠れ穴に遊びに行っていたが、リビングで本を読んでいる時にハリーは帰ってきた。
予告した帰って来るには早すぎる時間だ。
「もう、ハリーったらマルフォイの話ばっかり!」
その発言に思わずカップを持つ手が止まり瞳を丸くしてしまう。
「……不思議な事もあるものね。」
「ハーマイオニー、その言い方はレンが誤解してると思う。」
ロンが思わず笑い、ハリーは深く溜息を吐いた。
「そもそもキミ達がちゃんと聞いてくれないんじゃないか。」
「それで私の意見を聞こうと、此処に?」
2人がちゃんと聞いてくれないから、レンの意見を聞きに…それを悪い方に捉えてしまい、レンはなんだか胸がちくりと痛んだ気がした。
「それもあるけど、あれからレンが隠れ穴に来なくなったから、様子を見に来たのもあるかな。」
「あー…忘れていたわ。支度はし終えたのだけれど、本を読んでいたり考え事をしていたり。」
「今日もルーピンは居ないのかい?」
「えぇ。ハリーの誕生日に逢ったのが最後ね。お薬はいつも梟を飛ばしていて受け取ってくれているから…避けられているって訳ではないんでしょうけれど。」
「当たり前じゃないか。レンを避ける理由なんて何処にも…。」
「ん。私もそう信じているけれど…リーマスが居てくれていた間、随分メソメソとしていたから、呆れられてしまったのかも。…なんて。ダメね、此処で一人物思いに耽っていると悪い方に考えてしまって。…で?ドラコがどうしたの?」
そう言うと、ハリーは軽く息を吐いてからドラコの話をしてくれた。
教科書を買いに行ったあの日、ノクターン横丁のあの店で、何かの修理の仕方を聞いていて、そしてもう1つは誰にも売るなと言っていたという。大事にとっておけと。
そしてあの一悶着あったあの場では左腕をとても気にしていたんだとか。
ハリーはよく見ているなぁとレンは感心してしまった。
「レンの意見を聞かせて欲しいわ。」
そんなハーマイオニーの言葉に、レンはうーんと考える仕草をしてからゆっくりと口を開いた。
「持ち歩いていたら怪しまれるって言っていたなら、そうね。それはとても大きな物。ボージンの店でそんな大きな売り物といえば…姿をくらますキャビネット棚かしら…私の記憶の限り、だとね。ほら、ハリーが隠れていたあのキャビネットよ。」
そう言えば、ハリーは懐かしそうに「あぁ。」と声を漏らす。
(P.55/全P.208)
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