忙しいと察するというが、おじと父があまりうまくいっていなくて、あまり知らないというと、スラグホーンはすぐにマクラーゲンに話しかけた。
「さて、コーマック。キミのことだが。キミがおじさんのチベリウスと良く合っているのを私はたまたま知っているんだがね。なにしろ彼は、キミとノグテイル狩りに行った時の素晴らしい写真をお持ちだ。ノーフォーク州、だったかな?」
「あぁ、ええ、楽しかったですあれは。バーティ・ヒッグズや、ルーファス・スクリムジョールと一緒でした。もちろんあの人が大臣になる前でしたけれど。」
その2人を知っているのかとスラグホーンがにっこりして今度は小さな盆に乗ったパイを進め始めたが、なぜかベルビィは抜かされた。
レンはそこで確信をした。
今回もあの飾り棚に飾れる子供達を選んでいるのだと…。
マクラーゲンの次に尋問されたのはザビニだった。母親は有名な美人な魔女らしい。
母親は7回結婚し、どの夫もそれぞれ推理小説の様な死に方をして、妻に金貨の山を残したという。
「次はキミ、レンだ。キミの母親は実に優れた魔法薬師だった。判らぬところは何度も私の所へ聞きにきては、友達ともっと効率の良い汁の絞り方など魔法薬学についてよく話していたのを私は知っている。自信と魅力、気品にあふれた素晴らしい魔女だった。キミもそんなお母様の血を受け継いでいるようだね。本当に優秀な魔女の様だ。先程のはキミかね?既に杖を使わずに無言魔法を使えるとは…。それに吸魂鬼に襲撃されたと新聞を見たが大丈夫だった様で安心した。」
「先生にその様に評価していただけるのは光栄な事ですが、私より優秀な者は山ほどいらっしゃいます。それに、あの時は…1人だったらもっと被害が出ていたでしょう。たまたま一緒に居てくれた家族がいましたので。」
レンはそう苦笑してみせるが、スラグホーンはまるで愛しい者を見る様な優しい眼差しでレンを見つめてにっこりと微笑み、ハリーは自分を家族だと言ってもらえたのが嬉しがったのだろう、口元を緩ませる。
「お母様とは違い、キミは随分と慎み深く優しい魔女の様だ。謙遜しなくていいのだよ、レン。キミが全科目優秀な成績を残しているのを私は知っている。取り分け魔法薬学にいい成績を残しておいでの様だ。それに魔法省でもキミはとても良い評価を受け評判が良いのを聞いている。今度の御当主様は人想いの優しいお方だ、とね。」
「皆様、若人にお優しい方ばかりで救われております。若輩者ゆえまだまだ学ぶ事も多く…先生の授業が今から楽しみです。」
社交辞令的にそう言い微笑んで見せた。
「あぁ、キミの得意な教科を教える事になったからね!退屈はさせないことを約束しよう。…見た目は母親譲りだが、中身はどうも違う様だ。父親譲りなのかね?世間的にキミの父親は知られてはいないが…」
「父は…シリウス。シリウス・ブラックです。母の調子が思わしくなかったので、産後落ち着いてから結婚する予定でしたが…。」
レンはヴォルデモートです。という訳には行かず、血の繋がりがなくとも父と信じ慕っている彼の名を咄嗟に出してしまう。
「あぁ、本当に彼だったのか…ならば父親譲りという訳でもないんだな。いや、貶している訳ではないんだ、気を悪くしないでくれ。儚げで憂いを帯びた表情も、聡く、慎み深さも素晴らしい。…そう、照れたその顔もね。」
(P.70/全P.208)
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