第16話:好きな人

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着替え終え、ベッドの上に座り一息つけば、ハーマイオニーがまたベットを1つにする様に移動してきてレンは小さく笑ってしまう。
「1人じゃ眠れないの?」
「今学期はずっとこのままでも良いくらいよ。」
ハーマイオニーは悪戯っぽく言えば、レンはくすくすと笑う。
するとパチンっと音を立ててやって来た人物にレンは驚き身を飛び跳ねさせるも、直ぐにその姿を見遣ればその体をぎゅっと抱きしめてしまう。
「ギル…!元気そうで良かった。」
ギルはそれに嬉しそうにキーキー鳴くも身を離してもらい、そっとレンにサンドウィッチと飲み物を差し出した。
「お嬢様は夜のお食事をなさっておりませんでした。ギルめは恐れ多くも用意させていただいたのでございます。」
「ギル、有難う。ちょっと眠っていて…お腹が空いてたの。」
レンがそういうと食器はその辺に置いておいてくださいとだけ言い、嬉しそうに小躍りする様に飛び跳ねながら姿を消した。
「可愛いでしょう?」
レンはハーマイオニーに自慢げに言えばハーマイオニーはくすくすと笑って頷いてくれた。
「でも、レン。今年からはマルフォイにあまり近付きすぎてはダメよ。あの時レンを守る為だと思えば攻撃だって厭わないって言ってたって、ハリーが教えてくれたわ。」
「あのドラコがねぇ…成長したもんだわ。」
へー。と他人事の様にサンドウィッチを食べながら言えば「他人事じゃないのよ!」とハーマイオニーに叱られてしまう。
「魔法では貴女に敵わないかもしれないけれど、相手は男性なの。力技で来られて今回の様に薬を飲まされたら…」
「私、腹筋とか腕立てとかして力をつけるしかないわね。」
キリッとして言ってみれば、ムキムキのレンを想像したのだろう、心配したり叱ったりしていたハーマイオニーが思わず吹き出してしまい、レンは小さく笑う。
「大丈夫よ。貴女達にもうあんな顔をさせたくないから…気を付けるわ。」
食べ終わってからそういうと、鞄からメモの束を取り出せば『久し振りのギルのご飯、美味しかったわ。ご馳走様。』とメモを残してサイドテーブルにそれを置いた。
ベッドに潜ると、そういえば…と、ハーマイオニーは口を開く。
「ハリーが、レンがクィディッチチームの選抜にでてくれたらなーって言ってたわ。」
「無理よ。箒も持ってきてないし…ついこの間まともに飛べる様になったのよ?」
レンはくすりと笑うと、ハーマイオニーも小さく笑う。


(P.75/全P.208)
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