「僕も一緒していい?」
「ハリー?あれ、どうしたの?」
レンはきょとんとすると小さく頷き、ハリーはまだ苛々した様子で隣に座ると宿題を広げ「なんでも無いよ。」と言いながらそれに取り掛かり始めた。
レンはその様子を、スネイプからもらった本を片手に眺めていたが、咄嗟にむにっとハリーの頬をつまんでみせれば、ハリーは驚いた様にきょとんとしている。
「そーんな顔をし続けていると、スネイプみたいな顔になっちゃうわよ?」
そう言いながらハリーの頬から手を離し、ほらこんな感じで。と眉間に皺を寄せてぶすっとした顔をして見せれば、ちょっとした変顔だったのだろう、ハリーは思わず吹き出してしまう。
「スネイプはもっと陰険な顔をしてるよ。…でも、有難う。レンのそういうところ好きだな、僕。苛々してるのに気付いた気分転換させてくれるようにしてくれて、落ち込んでたらそっと側にいてくれて。…何もしないで欲しい時は、いつも静かに待っていてくれるし、話を聞いて欲しい時は親身になって話を聞いてくれる。」
「ふふ、有難う。そんなに褒めても、宿題手伝うくらいしか出ないわよ?」
「それは助かるね。無言呪文の練習、後で付き合ってくれる?」
「えぇ。」
ハリーがニヤリと笑うと、レンも同じ様に笑った。
時間ギリギリまで図書室にいると帰り際、レンはぽそりと「私も、ハリーと笑いあえたり一緒に居られる時間が好きよ。」と思い出した様に言えば、ハリーは頬を赤らめて「有難う。」とごにょごにょと呟いた。
それからの一週間、魔法薬学のクラスでは、ハリーはたちまちその才能を発揮してたと、スラグホーンは喜んでいた。
それもそのはずで、本と違う指示がメモに書かれているとハリーはその指示に従い続けたのだ。
ハーマイオニーもロンも喜ばなかった。
ハリーは「みんなで使おう?」とハーマイオニーとレン、ロンにも言ったが、ロンはハリーよりもそのメモの判読に苦労し、ハーマイオニーは、頑として公式の指示なるものに従いあくせく苦労していたが、そのメモの持ち主『半純血のプリンス』の指示が上回る所為でだんだんと機嫌が悪くなっていった。
(P.94/全P.208)
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