レンも時折その教科書を見せてもらったが、その筆跡の癖が何処かで見た事がある様な…と引っ掛かるものがあった。
ハリーはレンの隣か側に必ず座り、レンが何か苦労しているところがあると、そこはこうすれば良いって書いてあった。と囁いて教えてくれるようになっていた。
土曜の空いた時間、ハリーはその教科書を軽く読んでいるのをレンは隣で一緒に見させて貰えば、所々に彼自身で創作したらしい呪文の使い方があちこちに書いてあった。
「ハリー、こういうのはどんなものか、安全かどうか解る迄は使用してはダメ。術者も相手もどうなるか判らないものは危険すぎるわ。解るわよね?」
「うん、判ってる。それは約束したし、大丈夫だよ。」
レンはその言葉を「信じるわよ?」と言い念を押せば、ハリーは大きく頷き微笑んでみせたので、レンもほっと息を吐き微笑み返すと、再度宿題を確認し、終わっていない物がない事を確認してから、ルーン文字のあの本を読みはじめる。
ハリーとロンとハーマイオニーはそのプリンスの筆跡が女の子っぽいだのなんだの話していた。
「でもその筆跡の癖、何処かで見たことない?」
レンがそういうも3人は首を傾げたが、ハリーは時計を見て急いで荷物をしまう。
「8時5分前だから、僕もう行かないと。ダンブルドアとの約束に遅れる」
「わぁー!頑張って!私たち待ってるわ。ダンブルドアが何を教えるのか、聞きたいもの!」
ハーマイオニーはハッとしたような表情をし言えば、レンもハリーの方を見遣り、同意だというように頷き「頑張ってきてね。」と微笑んだ。
「うまくいくといいな。」ロンがそう声をかけると、ハリーはそのまま肖像画の穴を抜けていくのを見送った。
レンはハリーが行ってしまうと、スカートの中が周りに見えないようにちゃんと腿と脹脛の間に挟んで対策をしてからちゃんと靴を脱いでソファの淵に踵を乗せて膝を立てるようにし、そこに本をおけば、片手で髪をおさえ、もう片手で読んでいる文字を追いながら、その本を読み耽る。
(P.95/全P.208)
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