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だが薬作りもあった所為で、レンは数日寝不足が続き、ハーマイオニーが無理しないでと心配してくれていた。
無言呪文はいまや闇の魔術に対する防衛術だけではなく、呪文学や変身術でも要求され、レンは監禁されていたあの時間が無駄でなかったと、心底思った。
あの時ムーディに教わり練習し続けていなかったら、レンも談話室でクラスメイトが顔を紫にして息張っている仲間になっていただろう。
よくあの時ムーディはレンの練習を見てよく笑わなかったなぁとちょっと思ってしまった。
その代わりレンはハリーの無言呪文の練習に付き合っていれば、僕もいい?とロンも混ざりはじめる。
私もやりたい!とハーマイオニーまで混ざり、3対1ってずるくない?とレンは小さく笑う。
だが、レンは杖も使わずに盾の魔法を無言で唱えて無事に守り続けていた。
「息を止めるんじゃないのよ。自分は使えると信じて頭の中で唱えるように杖を振るうの。いつもやっている事を口を閉じてやるだけ。…なんて言うけど、私もたくさん練習したわ。」
レンが椅子に座ったまま杖を振るわずに盾の魔法を使い「キミはどんだけ練習し続けたんだよ。」とロンはげっそりとした。
「暇があればずっと?」
その言葉に「うぇ…」と小さく声を漏らす。
「そう考えると、授業中に使えたハーマイオニーは凄いわ。」
「レンは監禁されながらでしょう?私そんな精神状態で学べないわ。」
「ムーディがいたもの。あの人よく笑わなかったなぁって感心したわ。あぁやって私も顔を青くさせてたり変な顔してたりしてたと思うし。」
そう思うとハリーとロンは想像したのだろう、俺たちなら笑ってたな。とロンが言えばハリーも頷き笑った。

金曜日の晩、レンはハーマイオニーを0時になるまで話しかけ続け、彼女も一緒に楽しそうに話してくれている。
そして0時が過ぎたのを確認してから、レンは1つの包みをハーマイオニーに手渡した。
「何?」
「ハーマイオニー、誕生日、おめでとう。」
その言葉にハーマイオニーはきょとんとし、そして直ぐに満面の笑みに変えていく。
「有難う、レン!覚えててくれたのね。」
「友達の誕生日はこっそりとちゃんと祝わせてもらっているのよ。」
「こっそりとじゃなくて堂々としてていいのよ?」
レンの言葉にハーマイオニーはくすりと笑い、その包みを開ける。
ブレスレットにも似た形の時計が入っていた。
「わぁ、綺麗。レン、大切にするわね。」
「えぇ。魔法界だと17歳が成人なの。それで成人した時に親とか家族が時計を贈るのが習わしなんだけれど、マグルは違うでしょう?だから、形だけでもって思って。親でもなんでもないけれど、親愛なる親友殿の大切な日だもの。」
ハーマイオニーはレンに飛びつき思いっきり抱きしめれば、涙目で嬉しそうに微笑んでくれた。

(P.100/全P.208)
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