第22話:選抜へ
その日の朝。ハーマイオニーはハリーとロンと大広間に居た。
腕には早速レンからもらった腕時計を身に付けている。
「訪ねて行って説明すべきよ。」
挨拶しても見えていない様に通り過ぎたり、土曜の朝食の席でハグリッドの姿がとうとう見えなくなればハーマイオニーはそう2人に提案する。
「午前中はクィディッチの選抜だ!なんとその上、フリットウィックの「アクアメンディ。水増し」呪文の練習をしなきゃ!どっちにしろ、何を説明するって言うんだ?ハグリッドにあんな馬鹿臭い学科は大嫌いだったなんて言えるか?」
ロンがそう言うとハーマイオニーは「大嫌いだったんじゃないわ!」と反論。
「キミと一緒にするなよ。僕は尻尾爆発スクリュートを忘れたわけじゃないぞ。」
ロンが暗い声でそう言い、グロウブの話を僕は聞いてないから知らないけれど、下手したらグロウブに靴紐の結び方を教えてたかもしれない。とロンが続けるとハーマイオニーは寂しそうに「ハグリッドとこのまま口を聞かないのは嫌よ。」と漏らす。
レンはそんな話をしている最中に3人の元に姿を現した。
「貴女何処に行ってたの?」
「うん?ハグリッドの所よ。渡す物があって渡してきたの。」
そう、病気や怪我の症状に分けて使うものを分けて作った薬とその見分け方について、少し大きめの字で詳しく書いた紙、栄養ドリンクになる様な薬も1つ付け足し、それをたった今渡して戻ってきた所だったのだ。
「行くなら行くって言ってくれれば良かったのに…私も一緒に行きたかったわ。」
「誘ったけど勉強が忙しいって言ってたじゃない。」
その言葉に3人はきょとんと瞳を丸くした。
「あぁ、もしかして先週の外に行こうってハグリッドの所?」
「そうよ。ハグリッドが居留守使ったから扉の前で根比べをしてたの。そしたらハグリッドは私が帰ったと思ったみたいで勢いよく扉を…それであれよ。」
「ハグリッド怒ってた?」
「んー…まぁ気にはしていたわね。私に居留守使うくらいだもの。とりあえず私達は時間割がどうしても合わなかった、と説明はしておいたけれど…話が違う方向にいってしまって、餌取りの手伝いをしてたから泥だらけだったのよ。」
「選抜が終わったら僕らもハグリッドの所に行こう。レンも一緒に行ってくれる?」
その言葉にレンもにっこりと笑い頷く。
「…だけど、選抜は午前中一杯かかるかもしれない。応募者が多いから。」
ハリーはキャプテンになった重みがあるのか、少し神経質になっている様だった。
「どうして急にこんなに人気のあるチームになったのかわからないよ。」
「ハリーがキャプテンだっていう事とか、毎年優勝杯を手に入れてるから、とかではないの?」
レンは不思議そうに首を傾げる。
「まぁ、ふたりったら、しょうがないわね。」
ハーマイオニーが今度は突然苛立った様に見せレンは不思議そうにする。
「クィディッチがにんきなんじゃないわ、貴方よ!貴方がこんなに興味をそそったことはないし、率直に言って、こんなにセクシーだったことはないわ。」
ロンが燻製ニシンの大きな一切れで咽せ、ハーマイオニーはそんなロンに軽蔑した様な一瞥を投げかけ、それからハリーに向き直った。
(P.101/全P.208)
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