「あぁ、どうしましょう!」
ハーマイオニーが打ちのめされた様に言った。
「心配しないで。」
ハリーはそう言うとレンの手を離し、戸口まで行くと戸を強く叩く。
「ハグリッド!開けてくれ。話がしたいんだ!」
中からは何の物音もしない。
「開けないなら戸を吹っ飛ばすぞ!」
ハリーが杖を取り出した。
「ハリー!」
ハーマイオニーがショックを受けた様に言うも、ハリーは意を決した様な表情をしておりやめようとはしない。
「そんなことは絶対…」
「ああ、やってやる!…さがって!」
しかしその後の言葉を言うまでもなく、バッと戸が開き、レンは小さく笑う。
ハグリッドは仁王立ちでハリーを睨みつけ恐ろしい形相をしていたが、その姿は花柄のエプロンだ。
「俺は先生だ!」ハグリッドがハリーを怒鳴りつけた。
「先生だぞ、ポッター!俺の家の戸を壊すなんて脅すたぁ、よくも!」
「ごめんなさい。先生。」
ハリーは杖をローブにしまいながら最後の言葉をことさら強く言う。
するとハグリッドは雷に打たれた様な顔をした。
「お前が俺を『先生』って呼ぶ様になったのはいつからだ?」
「ハグリッドが僕を『ポッター』って呼ぶ様になったのはいつからだい?」
「ほー、利口なこった。」
ハグリッドが啀んだ。
「おもしれえ。俺が一本取られたっちゅう訳か?よーし、入れ。この恩知らずの小童の…。」
険悪な声でボソボソいいながら、ハグリッドは脇に避けて3人を通す。
ハーマイオニーはビクビクしながらハリーの後をついて急いで入っていった。
3人が入った様子をレンはくすくすと笑ってしまうと、ハグリッドがレンを見つめ「お前はどうすんだ?」とレンに声をかける。
「お邪魔するわ。…でもハグリッド。そんな怖そうな顔をしてもその格好じゃ全然怖くないわ。それに私、ハグリッドはとっても優しい人って知っているもの。」
ふふ。と楽しそうに笑いハグリッドを見上げればハグリッドは「お前さんには敵わん。」とぽそりとこぼすとレンを抱えていつもハグリッドが座っていた大きな椅子にレンを座らせ、戸を閉めた。
(P.108/全P.208)
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