「誰が犯人かは証拠が少なすぎて今は何とも言わないけれど、これだけは言えるわ。例え犯人がドラコだったとしてもドラコは人殺しが出来る人じゃ無い。」
「死喰い人でもか?」
ロンとハリーは信じられないと言いたげな表情でレンを見やると口を揃えてそう一言。
「えぇ。人の本質はそう簡単には変わらないわ。ハリー貴方だってそう。初めて仲違いをした時、貴方は私を殺さなかった。それに何度ヴォルデモートと対峙しても、その呪文を知っていても死の呪いをヴォルデモートにすら使おうとせずに武装解除の魔法を唱えた貴方の様にね。ドラコは…どんなに道を違えても、目の前に…例えばワームテールの様に殺さねば自分が殺される状況だったとしても、迷い苦悩する人よ。…寧ろ彼がそこまで堕ちたなら…私が止めるわ。幼馴染としてこれ以上の罪を犯さぬ様。」
「キミにだって人は殺せないはずだよ。」
「…どうかしらね。貴方達は私の事をかいかぶりすぎかもしれないわよ。」
そう呟きこぼしてハリーを見遣れば、ハリーはハッとした様な表情をしたが、レンは疲れたから休む。と、さっさと寝室に戻ってしまった。
もしもの時は自分の手を汚してでも止めたいと思う気持ちは間違っているのだろうか…?
そんな思いが頭の中をぐるぐるとしていたが、約束を果たす為に『無事に寝室に戻ったわ』とジョージに知らせおやすみの挨拶を済ませれば、レンはそのまま眠りに就いた。
次の日、ケイティは聖マンゴ魔法疾患障害病院に移され、ケイティが呪いをかけられたというニュースは、既に学校中に広まっていた。
しかし、ニュースの詳細は混乱していてハリー、ロン、ハーマイオニー、レン、そしてリーアン以外は、狙われた標的がケイティ自身ではなかった事を誰も知らない様だった。
「あぁ、それに勿論マルフォイも知ってるよ。」
とハリーは言ったが、ロンとハーマイオニーはそれを聞こえないふりをするという新方針に従い続けていた。
そしてそんなハリーもレンが側にいる時は、何かを言いたそうに口を開いては閉じる、といった行動をドラコの話をロンとし始める。といった行動で誤魔化し、何も言わずじまいだったが、レンが図書室へと立つと、それをハリーは視線で追っていた。
「もし、ハリーの言う様にあの犯人がマルフォイだったとして、だ。狙ってたのはレンかもしれない。だって、一度汽車の中で襲ったじゃないか。」
「殺す事まで考えてたら、あの時マルフォイが僕に言った言葉と土妻が合わないよ。だってマルフォイはレンのそばに僕がいる事が気に入らないんだから。」
「そっか。それじゃなんでレンを見てたんだ?」
「いや、ちょっとあって…。」
ハリーはそう言葉を濁すとそのまま何も言わなかった。
(P.126/全P.208)
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