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「素晴らしい事だわ。」
ハーマイオニーはそう言い、レンは然程気にする訳でもなくマウスピースをはめては、3人の準備が終わるのを待っていた。
「ヴォルデモートを知る事はとても意味のある事よ。そうでなければあの人の弱点を見つけられないでしょう?レンもそう思うわよね?」
「私は…そうね、でも弱点を見つける…というよりは、戦う相手を知る事は必要な事なのだろうとは思うわ。行動パターンが予測出来れば此方も考え行動が起こし易いし、余計な情報に惑わされ難くなるもの。」
熱っぽく言うハーマイオニーにそう返事をしては、レンは全く手を動かそうとしない3人に小さく息を吐き1人で作業にかかる。
どうやら今度はスラグホーンのスラグクラブに興味を示した様で、この前ハーマイオニーと出かけたパーティの様子をハーマイオニーはロンとハリーに話していた。
パーティとは名だけで、昔スラグホーンの生徒だった有名人の話を聞かされるだけの食事会だ。
特にコネのあるマクラーゲンはちやほやされ、名に権力のあるレンも特別視されていたが、レンは適当にやり過ごしていた所為か、既にどんな話をしていたかはあまり覚えていない。
唯一覚えているとすれば、ホリヘッド・ハーピーズというクイディッチチームのウェノグ・ジョーンズを紹介してもらい、ジョージに有名な人?と聞いてしまっては驚かれた事ぐらいだろう。
ハーマイオニーも美味しい料理があった事の他は同じ様な事をロンとハリーに話して聞かせていたが、「ねぇ、そろそろ口と一緒に手も動かさないと怒られるわ。」とレンが声をかけるのと同時に「そこ、お喋りが多過ぎる!」と叱る声が合わさった。
レンが其方に顔を向けると、そこには怖い顔をして忙しげに側にやってくるスプラウト先生の姿。
「貴方達、遅れてますよ。他の生徒は全員取りかかってますし、ネビルはもう最初の種を取り出しました。」
その言葉にネビルの方を見やれば、ネビルは唇から血を流し、顔の横に何箇所か酷い引っ掻き傷を作ってはいたが、グレープフルーツ大の緑の種を掴んで座っていた。
種はピクピクと気持ちの悪い脈を打っている。
「オーケー、先生、僕達今から始めます!」
ロンが言ったが、先生が行ってしまうと、こっそりと付け加えた。
「マフリアート(耳塞ぎ呪文)を使うべきだったな、ハリー。」
「いいえ、使うべきじゃないわ!」
「マフリアート?」
レンがそう首を傾げたが、ハーマイオニーは不機嫌そうに「いいえ、使うべきじゃないわ!ハリー、言っておきますけどね…。」と説教が始まり、レンは長く成りそうだと思えば「先に始めてるわね。」と一言い、節くれだった株に近寄ると、植物は忽ち息をを吹き返す。
先端から長い棘だらけの荊の様な蔓が飛び出しては鞭の様に空を切り、レンは確かスナーガラフは2本の蔓を合わせると良いはず…と、その素早く動く蔓を掴もうとするも逆に腕を取られてしまう。
慌てて参加したハーマイオニーにもその蔓が髪に絡みつき、ロンが剪定バサミでそれを叩き落とし、ハリーは自分が捕まえた一本の蔓をレンに持たせれば腕に絡みついたそれを取り外し、先程の蔓と結び合わせる。

(P.128/全P.208)
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