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「有難う、ハリー。」
「うん。…あのさ、レン。後でちょっと良いかな。」
ポソリと呟いたハリーにレンは小さく首を傾げるも縦に顔を振るとハリーはホッとした様に息を吐き、その間にハーマイオニーは触手の様な枝と枝の真ん中に穴が空いた其処に片腕を突っ込むと、それは罠の様に閉じてはハーマイオニーの肘を捕え、ハリーとロンは慌ててその蔓を引っ張ったり捻ったりし、レンは蔓を結べば開く筈。との一言に、二本を捻り合わせると穴が空き、ハーマイオニーは腕を引っ張り出した。
その手には、ネビルが持っていた物と同じ種がしっかり握られている。
種を取られた途端に、スナーガラフはその蔓を株の中に引っ込めまた木材の塊の様に大人しくなった。
「あのさ、自分の家を持ったら、僕は庭にはこんなの植える気がしないな。」
ゴーグルを額に押し上げ、顔の汗を拭いながらロンが言った。
ハーマイオニーは先程の種がピクピクと脈打つのが相当気持ち悪い様で腕を出来るだけ伸ばして種を離しており、それを小さく笑いながらハーマイオニーにボウルを手渡す。
「ビクビクしていないで、種を絞りなさい。新鮮な内が1番なんですから!」
スプラウト先生が遠くからそう言うが、ハーマイオニーは種をボウルに入れると、先程、木とちょっとしたバトルを繰り広げた事などなかった事の様に「兎に角。」と中断した会話を続けた。
「スラグホーンはクリスマス・パーティをやるつもりよ、ハリー。これはどう足掻いても逃げられないわね。だって貴方が来られる日にパーティを開こうとして、貴方がいつなら空いているのかを調べている様に私達に頼んだんですもの。」
ハリーは呻いた。
一方ロンは種を押しつぶそうと立ち上がって両手でボウルの中の種を抑え込み、力任せに押していたが怒った様に言った。
「それで、そのパーティはまたスラグホーンのお気に入りだけの為なのか?」
「スラグ・クラブだけ。そうね。」
ハーマイオニーが言ったその言葉を聞いた途端、種はロンの手の下から飛び出して温室のガラスにぶつかり、跳ね返ってスプラウト先生の後頭部に当たり、先生の古い継ぎだらけの帽子を吹っ飛ばした。
レンは立ち上がりそれを取りに行こうとしたが、ハリーは「僕が行ってくる。」とそそくさと取りに行ってしまう。
その間、不機嫌なロンが嫌味を言い、ハーマイオニーはそれに反論…という、喧嘩になりそうな言い合いをし始めてしまい、レンは溜息を漏らしてしまった。

(P.129/全P.208)
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