第31話:オグバノ

しおりを挟む / しおり一覧

レンが他所で1人気持ちを落ち着かせてからハーマイオニーの隣に座った時にはもう試合は結構進んでいた。
グリフィンドールは60対0でリードしてるわ。とハーマイオニーが教えてくれる。
「それじゃロンは全てゴールを守っているのね。」
「完璧な程にね。」
ロンは笑顔で今やお気に入りとなったウィーズリーは我が王者のコーラスを指揮する様な真似をしていた。
「ローン!」
そのコーラスの中、レンが大きな声でロンの名を呼ぶとロンはそれが聞こえたのか、レンの方に視線を向けて親指を立てた。
レンもにっこりと笑って親指を立てると、ロンは上機嫌だった。
「それで貴女は大丈夫だったの?こんな遅くまで…」
「怪我はしてないわ。」
レンはそう短く言うと、ハーマイオニーは何かあったと悟った様だった。
相手側の臨時シーカーとハリーが一気に空へと一気に加速し、ハリーは何かを叫んでいる様に聞こえた瞬間、相手の選手はビクッと身を震わせると、その隙をついてハリーはスニッチを掴んだ。
「やった!」
ハリーがそう叫んだ様な気がし、レンは歓声を上げた。
大歓声の中ハリーは矢の様に地上へと飛んだ。
だが空中で選手達が塊になって抱き合っている中、ジニーだけが其処を通り越して飛んで行き、大音響とともにジニーは解説者の中に突っ込んでいった。
グリフィンドール・チームは其処に着地すると、ザカリアスが弱々しく木っ端微塵になった物の下敷きになって動いていた。
その事にマクゴナガルはカンカンに怒っていたが、ジニーはけろっとしている様子から、解説がザカリアスなら、失礼な事を言っていたんだろうなぁ、とレンは苦笑するしかなかった。
レンはハーマイオニーに手を取られグリフィンドールチームの更衣室へと向かう。
次々に選手が出てきて、レンとハーマイオニーは選手達を激励した。
ジニーに「良い衝突っぷりだったわよ。」とレンが言うと、ジニーはニヤリと笑いレンをきつく抱きしめ、談話室で。というと去っていった。
更衣室へ連れられて入ると、着替え終わって出ようとしたハリーとロンがいた。
レンは「おめでとう。」と言うと、ハリーは嬉しそうにお礼を言い、レンを一度ぎゅっと抱きしめその身を胸へと埋めてからすぐに離して手を繋いだ。
久し振りに繋いだその手が暖かく、レンは思わず頬を緩ませてしまう。
「ハリー。そろそろ種明かしをして上げたらどうかしら。ロンにも今日の事は実力だって知らしめなきゃいけないと思うの。」
レンのその言葉に、ハリーは「僕もそう思ってた。」と言いながらニヤリと笑うと上着のポケットから小さな小瓶を取り出し、2人に見せつける様に見せた。
その中身は金色の水薬がたっぷりと入っていて、コルク栓はしっかりと鑞付けしたままだ。
ハーマイオニーは大きく溜息を吐き「2人は策士よね。」と言い、ロンは信じられないと言いたげにそれを見ていた。


(P.140/全P.208)
前へ | 一覧へ | 次へ