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なんともない自分が彼を誘うだけでも色々考えては諦めてしまうのに、彼はあの時のパーティにどれだけの勇気を出して誘ってくれたのだろうか…そう思えば、いつも側で支えてくれていた、笑顔をくれていた彼の姿がどこか懐かしく、何も知らずに笑い合えていたあの頃に戻りたいと思ったり、逢いたくなってしまうなんて…と、今まであまり持った事のない気持ちに苦笑しては星を見ながら無意識に深く息を吐いてしまう。
気持ちを落ち着かせたい時、自分と向き合う時…そんな時いつも星を見ていたが、本当に火星が不吉なほど明るい。以前よりも明るくなっているような気がする…。
何か嫌なことが起こらなければ良いんだが…。
「其処に居るのは誰?そんな事をしたら危ないわ。」
そう聞きなれた声がし、レンは髪や服に雪をつけたまま屋根の上から顔を覗かせた。
「なんだ、レンだったの。そんな所で何してるのよ。」
「星が綺麗だったから。そのうち戻るわ、お先にどうぞ。」
そのまままたぽふっと雪の積もった屋根に戻れば、レンはそのまま瞳を閉じるも、誰かがレンの隣に同じ様に寝転ぶのを感じれば、レンは其方に視線を向けるとハリーだった。
「どうしたの?こんな所で。」
「たまにこうしたくなるのよ。家にいる時も時々こうして星を見ていたの。」
「そっか。…まぁそうだね。こうしてるのも、たまには気持ちが良くて良いかもしれない。」
「ハリーが空を飛びたがるのと同じね。私は上手く飛べないから、こうして空に恋い焦がれて見上げているのよ。」
「手を伸ばしてくれたら、僕がその手を掴んで空に連れて行くよ。」
ハリーの言葉にレンは瞳を丸くし驚いた様子を見せれば、ハリーは可笑しそうに笑う。
「取るまでもなく、レンはだいぶ上手に飛べる様になったけどね。来年は一緒にクィディッチやれると良いな?」
「…約束だものね、その時は選抜頑張るわ。よろしくお願いします、ハリー先生。」
それにハリーはまた可笑しそうに笑った。
「…ねぇ、レン。レンは嫌かもしれないけど、ひとつだけ聞いても良い?」
「いくらでもどうぞ?」
「もし嫌じゃなかったら僕と一緒にスラグホーンのパーティに行ってくれないかな?」
「誘いたい人がいないんじゃなかったの?」
「レンはもう誰かと行くのを決めてると思ったし、この前、誘って馬鹿やって傷付けたばかりだから。レンがそれでも一緒に行ってくれるなら…僕レンが良いんだ。」
それにレンが驚き何も言えないままでいると、ハリーは「嫌?」と不安げに聞き、レンは慌てて首を横に振った。
「驚いていたの。…誰かからそんなお誘いを受ける事なんてないと思っていたから…。」


(P.146/全P.208)
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