「痛む?」
ハリーはロンと話し始め、大人は大人で話し始めた頃、ジョージが気遣わしげに声をかけて来る。
「んー。空を飛んだ時よりは痛くはないわ。今回は雪とハリーと2つクッションがあったから。あの時にクッションはなかったし。擦り傷だらけだったの。」
「そういう話を聞くと、やっぱ留年しときたかったな、と思っちまうよ。俺も見たかった。」
「そうよ、留年すればよかったのに。来年あたり7年生やり直したらどう?」
レンの言葉にジョージはニヤリと笑う。
「晴れて姫君と同級生というわけか。悪くはないが、店が忙しくて難しいな。」
「知っているわ。そう言うと思った。」
そう言うレンをジョージが見つめ、続く言葉に悩んでいた時だ。
「昨日はごめんなさい。背中借りたまま寝てしまって。」
「いや、構わないさ。レンの為なら背中でも胸でも腕でもどこでも喜んで。」
それに意を決した様な表情をし、レンを連れて部屋に姿くらましをする。
「昨日ジニーが漏らした言葉、村の女の子の事だけどさ…。」
「ジョージの彼女?」
「馬鹿言うなって。こんな小さいんだぜ?」
「チビが好きなの?」
「レン…」
「冗談よ。でも、こんな傷物じゃなくて、もっと素敵な人がいてその人が気になるなら、その人を幸せにしてあげて。」
「俺には望み薄って事か?」
「…私はまだ家族愛とは違うたった1人の異性を愛するって気持ちが判らないの…。ハーマイオニーが教えてくれたわ。恋した時の気持ち。ジョージ、貴方やリーマスやシリウス、ハリーにその気持ちと似た気持ちを抱いていた。…だからこれは恋心じゃなくて、ただの大切な人を他の人に奪われたくないっていう子供じみた独占欲なのだと思うの。…それでもね、とても大切には思っているのよ。勿論フレッドもロンも大切だけれど、それとは別に貴方がとっても…。ハーマイオニーは運命や父親の事が気持ちに歯止めを掛けていてそこ止まりなのだろうって言ってくれていたわ…。それだったらいつ理解出来るか判らないし長生きだって出来ないと思う。そんな私にジョージを振り回してしまうのは良くないとも思っているの。」
その言葉にジョージは痛いほどレンをきつく抱きしめてくれる。
(P.182/全P.208)
前へ | 一覧へ | 次へ