「娘をよろしくお願い致します」
居ない時にご両親は深々と頭を下げレンは慌ててしまう。
「作年度末に、貴女が随分と助けてくれたと、話を聞きました。」
「大した事はしていませんが…もしもの事態があった時は、私が護ります。無事に帰れるように。ですから、安心なさって下さい。」
「貴女も無事に戻ってきて、今度は泊まっていって下さいね?」
「はい。その時はお世話になります。」
ハーマイオニーが部屋からトランクとクルックシャンクスの籠をもって出てくればレンはキョトンとする。
「それじゃ行ってきます。」
「えぇ、お利口にするんですよ?」
「気を付けてな。また、学期末には迎えに行く。」
レンも深々とハーマイオニーのご両親に頭を下げるとハーマイオニーはクルックシャンクスをレンに持たせ、レンの腕に自分の腕を絡ませた。
「さ。行って。」
「何処へ?」
「貴女の家に決まってるでしょう!」
2人のやりとりにハーマイオニーのご両親は思わず笑っている。
「それじゃ、その前に1つだけこのお家に守りを施させて。ハーマイオニーもその方が安心するでしょう?」
「えぇ、お願い。」
レンが「クレスメントの血よ我に従え。」と強く祈ると手から光の玉を放ちそれが壁に吸い込まれていくと壁が一度だけ淡く光り、そして元通りになっていく。
「闇の印を持つ者、マグルを嫌う者、家主とその家族の命を脅かそうとする者そういった者は接近出来ぬ様、魔法族の目に留まり難くする様守りを施しました。もし嫌な予感や嫌な感じがしたら家の中へ。何か察知すれば、この魔法が私に知らせてくれます。そしたら、その時は助けに来ますから。…まぁ起こらないと思いますが、保険だと思っていて下さい。」
「有難う。」
ハーマイオニーのお父さんがそう笑みをこぼして言えば、それではと頭を下げ、ハーマイオニーはご両親に手を振りレンはそのまま姿くらましをした。
(P.185/全P.208)
前へ | 一覧へ | 次へ