土曜の朝、シリウスと一緒に早めに出て漏れ鍋で食事を済ませれば、そこにハグリッドが姿を現し、レンはその姿に目を細めた。
「ハグリッド!」
レンの言葉にハグリッドはレン達がいる事に気付けば、その容姿に目を丸くし、近くに座りながらその髪を撫でてくれる。
「お前さん、その髪どうした?」
「気がついたら色が抜けていたの。イメチェンね。」
似合わない?と聞くと、そういう訳じゃねーがと切なそうにレンを見遣ればぎゅっと抱きしめてくれた。
家の襲撃がショックで色が抜けてしまったんだと、ハグリッドも思っていそうな反応だった。
「レン、バックビーク…いや、ウィザウィングズの事、あんがとなぁ。レンが頼んでくれたとダンブルドア先生から聞いたぞ?」
「ハグリッドのいる森で過ごせた方が幸せだろうって思ったの。」
「アイツは凄く喜んでてなあ。おっと、もうそろそろ来るな。レン、お前さんも一緒にいくか?」
レンはこっくりと頷くも「ハグリッド」と呼べばハグリッドがレンを見遣ると、子供の頃の様にハグリッドに向かって両手を伸ばす。
ハグリッドはそれに笑いながらレンを抱きかかえてくれた。
「見て、シリウスより高いわ。」
そう喜ぶレンに男2人は頬を緩ませる。
そのまま漏れ鍋の外に出ればレンは「懐かしい。」と微笑み「これくらいいつでもしてやるぞ」とハグリッドも笑っていた。
どうしてだろう、最近こうして人の温もりが恋しくなる事が多い。
そんな事を考えていれば、ハグリッドはマグル達がびっくり仰天して見つめるのも御構い無しに此方へと走って来る車に向かって「ハリー!」と大音量で呼びかけた。
ハリーが車から降りた途端にハグリッドはレンを降ろしてハリーを力一杯に抱きしめたせいで、レンは巻き込まれる様にハリーと一緒に抱きしめられてしまう。
「ウィザウィングズな。ハリー…あんがとなあ。あいつ凄く喜んでてよ。」
「それなら僕も嬉しいけど、ハグリッドにって言ってくれたのはレンなんだ。僕はそれを聞いて、そうしてあげた方が良いって言っただけだよ。」
ハリーは肋骨を擦りながらニヤリと笑った。
「警備員がハグリッドの事だって僕達知らなかったよ。」
「ウン、ウン。まるで昔に戻ったみてえじゃねーか?あのな、魔法省は闇払いをごっそり送り込もうとしたんだが、ダンブルドアが俺1人で大丈夫だと言いなすった!」
ハグリッドは両手の親指を胸ポケットに突っ込んで誇らしげに胸を張った。
そしてハグリッドの言葉でモリーとアーサーが先頭にダイアゴン横丁へと歩いて行く。
そうか、土曜日に〜とモリーが言っていたのは、こういう魔法省からの護衛の件もあるのか…とレンは1人納得してしまった。
ハリーはレンとシリウスのそばに来ると、シリウスはすぐにその肩をだき、ハリーは嬉しそうに頬を緩ませ、その代わりに、とハリーはレンの手をとって繋ぎ、こうしてても互いに杖は握れるだろう?と悪戯っぽく笑うハリーにレンは思わず笑ってしまう。
(P.39/全P.208)
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