そんな時、郵便フクロウが到着し、雨粒だらけの窓からスィーと入ってきては皆に水滴をばら撒いた。
大多数の生徒がいつもより沢山の郵便を受け取っていた。
親や家族が自分達は無事だとそう言う手紙を送っているのだろう。
レンの所にも大量の手紙が届いている。だが、その手紙はどれも家族からの手紙ではない。
いくつかは魔法省からいくら捜索しても見つからない行方不明人の捜索協力願い。
そしてその他は名も顔も知らぬどこぞの魔法使いからレンのご機嫌を伺うお手紙だ。
宛名を見れば手紙を選り分け、まずは知らない人の手紙をとりあえず開封し中身を一目見れば次のを…と繰り返し最後に魔法省の物だけになるとそれを一瞬で燃やして消してしまう。
「どうしたの?」
ハリーは驚いた様に目を丸くするが、レンはその手紙が不快だったと言いたげに顔を顰めた。
「知らない人からご機嫌伺いとお見合いのお手紙よ。」
自分の目の前の皿を片付ければ魔法省の手紙と同封されていた捜索人の写真に手を当て瞳を閉じる。
そしてそれに血の力を使い魔力を探れば、それを新しい手紙に書き始める。
こんな作業が何度も続いている所為か、これが魔法省からの手助けの依頼だという事はハリー達は理解しているようで何も言いはしなかった。
魔法省からの手紙を持ってきた梟はちゃっかりとレンの頭の上に止まり、返事が書かれるのを待っている。
封筒に入れ宛名と差出人を書いてから淡いゴールドの蝋を垂らして指輪を外すとそれで印をし封蝋する。
梟はその作業をし始めるとコップから水分とレンの皿の上から軽くベーコンを摘むと作業の終わった手紙を咥えさせてもらい、そのまま空へと旅立った。
レンがそんな作業をしている間、何かが裂ける音がし、レンは驚いた様に顔を上げれば真新しい本を裂いて、プリンスの本の方に「レパロ!直せ!」と唱え新品同様にした。
レンはそれに苦笑したが、咎めはしなかった。
だがハーマイオニーは怒った様な承服できないと言う顔で唇を固く結んでいる。
だがそれもハーマイオニーへの新聞配達の梟が来れば直ぐにやめられた。