第23話
「気に入らなかったのは判るけれど、そんな態度していたら勘違いされてしまうわよ?」
「判ってる、判ってるの…」
ハーマイオニーはレンの肩に顔を埋め、レンはその手を背中に廻せば、優しく撫でてやった。
「そうしてしまう気持ちも…少し判る気がするわ。…でも後悔しない様に、ね?」
撫で続けながら優しくそう言うと、ハーマイオニーは小さく頷く。
グランドを見ながらそういうと、選抜が始まった。自分の希望するポジションごとに分かれてるのか、あのマクラーゲンがハリーに話しかけると此方の方を指差し、一瞬ハリーと視線があった気がすればにっこりと笑んでみせる。
ハリーもにっこりと笑んでくれた様な気がしたが、マクラーゲンが此方を見ながら軽く手を挙げ、見ててくれアピールをし、レンは思わず笑ってしまった。
「私なんかに見られて、何が嬉しいんだか。」
その態度にぽそりと呟くと、ハーマイオニーは顔を上げて首を傾げ其方を見れば、マクラーゲンの事だと判ると苦笑した。
「貴女と親密になりたいって言ってたじゃない。気に入ってるのよ。」
「見た目だけでしょ。中身を知ったら去ってくわ。…生憎そういう人は相手にしない事にしているの。」
レンが気取ってそう言って見せれば、ハーマイオニーはくすりと小さく笑ってくれ、レンはほっと息を吐いた。
まずは候補者を10人1組で競技場を一周飛び始め、1組目は一年生だろう、たった1人だけが2、3秒空中に浮いていられたと思えば、自分でも驚いた瞬間暴走し、たちまちゴールポストに衝突した。
2組目は女子グループで、互いにしがみついてキャーキャー笑い転げるばかりで、あのコンパートメントにきたロミルダ・ベインもその1人だった。
ハリーに退場する様に言われると嬉々として従い、少し離れたスタンド席に座ると他の候補者を野次っている。
それに不快そうにレンは「何しに来たのかしら。」と言うとハーマイオニーも「ホントにね。」と苦笑している。
だが、ロミルダ・ベインはレンの方を見遣ると、挑戦的で勝気な笑みを浮かべたと思えばすぐにハリーの方に視線を向けた。
「レンをライバル視してるみたいね。」
「貴女は選抜に出る程飛ぶ才能がなくても、私はあるのよ。みたいな感じかしらね。…ハリーがあの子と付き合い始めたら、私少し距離置こうかしら。」
レンが真顔でそう言うと、ハーマイオニーは「ハリーのタイプじゃないわよ。」と小さく笑う。
3組目は半周したところで玉突き事故を起こし、4組目は殆どが箒さえ持ってこなかったし、5組目はハッフルパフ生だった様だ。