レンはさっさと買い物を済ませて帰ってこようと思えば、そーっと寝室を抜け出し朝食を取る。
フィルチの驚き様を見ると、レンは1番だったのだろう。
玄関ホールでフィルチによる名簿の照らし合わせと詮索センサーで3回も検査を受ければ、やっと許可を出してもらえ、誰かに見つかる前にとさっさとホグズミードへと向かった。
減って来たものを風と霙の中、買い足していれば指輪が熱を持ちそちらに視線を向けると『今日の休暇は何してんだ?宿題と悪戦苦闘…って訳じゃなさそうだしなぁ』と文字が浮かぶ。
『そうね。ホグズミードに居るわ。』
『なんだって!?』
『驚く事?』
『あのロンとハリーが今ホグズミードに居れる程早く起きたのが不思議でね。』
『あぁ、1人だもの。皆がもう起きたかどうかなんて判らないわ。』
レンがそう返事を返せば、ジョージからの返事が止まり、忙しいんだろうなぁと把握すれば、レンは買い物を続行した。
補充しておきたい物の買い出しが終われば、次は出しておかねばならない手紙の手配をと目的の場所に向かい、そしてそこから出て来た時だ。
「お、みーっけ。」
そう嬉しそうな声が聞こえ、レンはビクッとすると、それはジョージだった。
この陽気に不釣り合いに頬が赤く染まっては僅かに息が上がっているところを見ると、走り回って探したのかもしれない。
「お、驚いた…。」
思わずそうこぼれ落ちたかの様に言えば、ジョージは可笑しそうに笑い、寒いなーと言いながらレンを抱き寄せる。
先程まで店の中にいたレンは暖かいのだろう、あったけー。と嬉しそうなジョージに、思わず笑ってしまった。
「よし、"偶然"此処で逢えたのも縁って事で、今日は姫君の買い物に付き合うぜ?」
「もう大体終わったわ。」
「なんだってー。」
さほど驚いていない様な声色で驚いた様に言うジョージの額を指先で小突けば、ジョージは機嫌が良さそうに笑みを浮かべている。