「あ…私てっきり…レンを死喰い人の方へ誘い込む説得をしてたのかと…。」
「それじゃ、マルフォイは今頃打ちひしがれてるて事か。」
ハリーはどこか嬉しそうだった。
「まぁ、襲ったりする気はなかったみたいよ。私の事を叱りつけたり、仲間が僕に襲われていると心配するだろうから早く帰れ。って言ったもの。」
ハリーに手を引かれて談話室へと戻る最中も、レンがドラコを拒否した。という事実がハリーは嬉しい様で口元を緩ませていた。
談話室に戻るとグリフィンドールの祝賀パーティで賑わっており、ハリーは歓声と拍手が湧く中、参加者達に引っ張り込まれる様にして人の波に消えていき、離したくなさそうに握り続けていた手も、最終的に離されてレンはハーマイオニーと一緒に人気のあまりなさそうな所へ移動したが、次の瞬間ハーマイオニーは瞳を大きくし、その瞳に沢山の涙を浮かべると思わずレンに抱き付きその顔を埋めて隠す。
どうしたの?と聞こうとしたが、視線の先にはロンがラベンダー・ブラウンとどの手がどちらの手か判らないほど密接に絡み合いキスをしていたのだ。
レンが怒った様な顔をし歩き出そうとすれば「良いの、良いのよ…やめて…ねぇ一緒に来て。」そう弱々しく囁き、レンは一緒にこっそりと談話室を抜け出し、一番近い空いている教室へと来た。
中程まで移動すれば、ハーマイオニーはレンの胸で声を上げて泣き崩れ、レンは優しく頭を撫でるしか出来なかった。
「ロンなんて…ロンなんて…!…私が、いったい…何したって、いうの…!」
「ロンは、ハーマイオニーがクラムとキスをしたって知ってそれを怒っているみたいなの。」
その言葉にハーマイオニーはジニーがバラしたと判ったのだろう、大粒の涙を溢れさせながら「そんなのとっくの昔の事よ。」と泣きじゃくる。
「えぇ、そうね…子供ね。」
暫くそう泣き続けるハーマイオニーを撫で続けていれば、ハーマイオニーはレンから身を話すと、壊れそうなほど弱々しい声で「有難う。」と微笑んだ。
その儚い姿にレンはハーマイオニーをもう一度きつく抱きしめてしまう。
「ハリーが…言ってたの。レンの側は落ち着くって。本当ね…暖かくて優しい香りがして…。」
「褒めすぎよ。ハーマイオニーだってハリーだって暖かくて落ち着くわ。」
レンはそう言い、ハーマイオニーの頬に自分の頬を寄せた。
「ほら、ハーマイオニーだって暖かい。」
レンがそう言うと、ハーマイオニーはどこか擽ったそうだった。