第33話
翌日の今学期最後の変身術の授業では人の変身という難しい課題を始めたばかりで、自分の眉の色を変える術を鏡の前で練習していた。
レンは自分の眉を黒く変えれば、隣のハーマイオニーの方を向き眉間に皺を寄せて陰険そうな表情をする。
それにハーマイオニーは首を傾げるが「スネイプに似てる?」とレンが小声で言うと思わず吹き出して「似てないわよ。」と笑った。
事前に勉強していたこともあって、レンはそのまま髪と眉毛の色を色々変えて遊んでいた。
黒髪にし、シリウスの様な髪型にしてみる。
「なんかシリウスに似てるわね。」
とハーマイオニーに言われ、レンは思わず頬を緩ませてしまえば、軽く咳払いをして誤魔化し、リーマスと同じ色にして見せれば、少しは親子っぽく見えるかしら。と首を傾げ、最終的にはハーマイオニーとお揃いの色で落ち着く。
「姉妹に見える?」
「どうかしらね。髪質が違うから。」
そう遊んでいたのをマクゴナガルは見ていたのだろう、見事に変身できているとレンに10点くれた。
飽きた様に元の色に戻せば、ロンが眉毛に見事なカイザル髭を生やし、ハーマイオニーが思わず笑ってしまえば、ロンはその復讐に、マクゴナガルが質問する度にハーマイオニーが椅子に座ったまま上下にぴょこぴょこする真似を残酷にも正確にして見せた。
ラベンダーとパーバティが盛んに面白がっては、ハーマイオニーは瞳に涙を浮かべてしまった。
終業ベルがなると、ハーマイオニーはそのまま教室を飛び出し、レンはそれを片付けて自分の鞄と一緒にハーマイオニーの鞄を持つと、ロンの目の前で足を止める。
ロンは不思議そうな顔をするがパチンッと乾いた音が教室内に響き渡り、レンは悲しそうにロンを見ていた。
「ロン…貴方が大切にしたいものはなんなの?口も聞きたくなさそうにしているのに、いつもハーマイオニーを見ては嫌がらせをしているのはどうして?自分の心の声に聞こえないふりをして偽り続けるのはよしたらどうかしら。手遅れになって後で後悔したって私は手を貸さないわよ。」
レンはそう冷たく言えば、ハリーにハーマイオニーを探してくると一言いい頷くのを確認してから廊下を走った。