第34話
8時10分前になると2人で談話室に降りて行くと、2人の容姿に視線が集まるのを感じ、レンはやっぱり慣れないなぁと苦笑してしまう。
「お待たせ。」
ハリーも正装してロンと一緒におり、ハーマイオニーは其処を避ける様にしてマクラーゲンを待っていた。
「ううん、平気。それじゃ、行こうか。」
ハリーがレンの手を取り、軽くロンとそれにくっつくラベンダーに別れを告げると談話室を後にした。
「うん、似合ってるよ。それ。」
急に言われレンはきょとんとすれば、そのドレスローブ。とハリーは小さく笑う。
「あぁ。マダム・マルキンのセンスに任せたらこうなったの。ハリーに褒めてもらえたなら任せて良かったわ。」
玄関ホールから階段を登り、レンはそういえば…と、気になっていた事を言おうとするも、ハーマイオニーの言葉が引っ掛かり言うのを止めると、どうしたの?とハリーは可笑しそうに笑う。
「男の人と2人の時に他の男の人の話をしてはいけません。ってハーマイオニーがママみたいに言っていたでしょう…?」
「内容にもよるけれどね。一緒に飛んでる時にマルフォイの事を考えて飛ばれてたら、僕も意地悪しちゃうかもしれない。」
「もう!」
それはもう忘れて。ドラコにも謝らないと…とレンが項垂れて言うとハリーは可笑しそうだった。
「で?どうしたの?」
「あー…そのマルフォイさんの事なのだけれど…」
レンが遠慮がちにそう言い、ハリーはまたも笑い声が漏れ、レンは拗ねる様に僅かに唇が尖る。
「ごめんごめん。で、マルフォイがどうしたの?」
「最近のドラコ、見た?」
「いや、そう言えばあまり見てないな。」
「何か…隈が酷くて…追い詰められている様な顔をしているのよ。」
「何か思惑が上手くいってないんじゃないかな?確かマルフォイが同じ物を持ってるのに誇らないキミに言われたくないって言った。って事が前に起こったんだろう?」
あの後ハーマイオニーから聞いたんだ。とハリーは言い、レンは小さく肯定の意味で頷く。
「それなら追い詰められて何かしないように警戒しておかなきゃ、だな。レンもくれぐれも2人っきりになったりしないでくれよ?」
「判っているわ。…ごめんなさいね、こんな時に…。」
「言っただろ、僕は気にしないって。」
「内容によるって言っていたわ。」
そう顔を覗き込む様に言えば、ハリーはニヤリと笑い、レンもつられる様に笑えば繋いでいた腕に抱きつく様にし、早く行きましょうと、ハリーの手を引っ張った。どこか照れくささが勝ったのかもしれない。
「そういえば吸血鬼が来るらしいよ。」
「あら、そうなの?私初見だわ。私の血ってどんな味がするんでしょうね?」
「試しに噛ませるつもりかい?」
ハリーはニヤニヤとし、レンは可笑しそうに笑ってしまう。
「私が吸血鬼だったらハリーの血を味見させてくれる?」
「少しだけならね。」
2人で小さく笑うと、スラグホーンの部屋に入っていく。