第41話
「ハリー…。」
裏口の扉を開けようとしたハリーに、レンは扉とハリーの間に入ってそれを止めてまっすぐにハリーを見つめる。
「有難う。」
レンがそう言い優しく笑めば、ハリーは嬉しそうに目を細めて「勝手にごめん。でも黙ってられなくて。」とレンに微笑みかけた。
…が、バンッ!と大きな音がした直後、レンはハリーの胸に後ろから押されて勢いよく飛び込み、ハリーもそれを予想していなかったのだろう、きょとんとした顔のまま、レンを抱きとめて雪の中へ放り出された。
パーシーが眼鏡に磨り潰したパースニップをいっぱいにつけて怒った様子で家を飛び出し、杖を振るってそれを綺麗にしながらスクリムジョールと帰っていった。
きょとんとした顔をレンとハリーが見合わせると、お互いに「ぷっ」と吹き出し声を上げて笑ってしまった。
突然の笑い声に、驚いた様にリーマスが出て来ると、雪の中で倒れて笑っている2人を見遣れば、表情を和らげ、レンに手を差し出してその身を起こしてくれた。
「良い音がしたね。パーシーが勢い良く扉を開けた音かと思ったが…。」
「レンにクリーンヒットしたんだ。」
ハリーが笑いすぎて涙を浮かべながらそう言えば、リーマスは大丈夫かい?とレンに声をかけ、レンは痛すぎて笑えたと笑う。
頭に出来たコブを、モリーが冷やしてくれていたが、それをジョージが代わり冷やしてくれている。
「キミ達は何にそんなに笑っていたんだい?」
「レンがハグリッドの小屋の前で読書してたら扉に弾け飛ばされて宙を飛んだって話を思い出して、思わず。」
「そんな事があったのか?」
「ええ。ハグリッドが臍を曲げて居留守したから…。今度はハリーを巻き込んでやったわ。」
ハリーはニヤリと笑うも、思い出したのかまた可笑しそうに笑った。
「あのきょとんとした顔が、忘れられないよ。」
意地悪な人ね。とレンも笑いながら言えば、今更だろうと、シリウスの様な返し方をするハリーにレンは小さく笑った。