「ドラコ。何が貴方をそんなにしているのか、聞いたら教えてくれる?」
「いや。言えない。」
「そう。なら聞かない。でも、進む道は違えてしまったけれど、大切な幼馴染って事は忘れないでいてくれる?」
「キミの事を忘れた事なんてないさ。」
「本当かしら。」
レンはくすくすと笑えば、たまに忘れた事はあるかもしれないと、ドラコも悪戯っぽく笑った。
「ドラコ。辛くて仕方がなかったら、話せないままでも良い、寄りかかるくらいはしに来てね。そのかわりその時は攻撃してきたら嫌よ?油断しているだろうから。」
「バカだな、事前にそんな情報を与える奴がいるか。」
「医務室で薬を貰うだけでも違うと思うから、ちゃんと自分の体を大事にするのよ?それにこの前の様な無茶だけはしないで。」
「そんなに説得力のない台詞は、初めて聞いたよ。」
「意地悪ね。…でもまだそんな事を言える元気があるなら良かったわ。」
貴方の心が少しでも癒えて、潰れたりしませんように…。レンはドラコの胸に片手を添えてそう言えば、手が淡く光り、その光が胸へと吸い込まれて行く。
「気晴らしぐらいにはなるでしょう?それと疲れた時には甘いものよ。」
ドラコの手を取り小さな包みをその掌に乗せればにっと笑いレンはその場を後にする。
ドラコはそんなレンの後ろ姿を見送りながら、それを開くと、中身は小さめのクッキーが数枚入っており、それを口に運べば「甘い。」と小さく呟き零した。
「この前の様な、ね…。レン、キミは気付いていて僕を守ろうとしているのか…?」
プリプリと怒りハリーを置いて立ち去るハーマイオニーの姿と、レンがどうしたの?とハリーに声をかけている姿を見ながら、複雑そうな表情をドラコは浮かべていた。