「いや、その髪色も良く似合ってるって思ってさ。」
ジョージが”気の毒に”といった反応をしない事に、彼のこういったところが好きだと思った自分がいた。
レンはどこか照れくさそうにほんのりと頬を赤らめて笑んで見せれば、ジョージはそれが嬉しいのだろう、またわしゃわしゃと撫でてくれる。
「皆、これを見ると気の毒にって顔をするの。家が襲撃されたのがよっぽどショックに思っていると周りは思っているみたい。」
「あぁ、ショックで白髪に〜って聞くもんな。」
「白髪じゃないのにね?」
そう言うとジョージは可笑しそうに笑い、ハッとした様に時計を見やればそろそろ戻るかと残念そうに声を漏らす。
「レン、俺に午後も頑張れるように力を分けてくれよ。」
ジョージはそう言って自分の頬をちょんちょんと突きレンを見遣れば、レンは小さく首を傾げる。
「こっちでも良いんだぜ?」
と自分の唇を指差せば、レンは頬を赤らめ、背伸びをすればジョージの頬に口付けをした。
「ばかね、本当。」
「愛しい我が姫君からの口付けと可愛らしい照れ隠し、確かに頂いたぜ。午後も頑張れそうだ。」
ジョージは悪戯っぽくそう言うと、ウィンクをひとつし足早にお店へと帰って行った。
まったくもう。と呆れ気味に言うも、それが嫌とは感じなかった。
「先に銀行にだけは行っとくとレンから連絡があったって母さんから聞いてね。」
銀行内にまで進んでいけば、そう声をかけられ、誰かと顔を上げればビルの姿があった。
「今日はウィーズリー家の人とよく会う日だわ。」
レンがそう言うとビルは可笑しそうに笑った。
「さ、ミス・クレスメント。どうぞ此方へ。」
そう手を差し出されその手を取ると、レンは応接間へと通された。
どれだけ下ろして来るのかと聞かれ、取り敢えず今年はもう来なくても済むようにと大きな巾着を2つだせば、ビルは小さく笑う。