朝になり、俺は浮遊感で目を覚ます。
既に着替えを終えたレンが俺を胸に抱え、談話室へ移動している様だった。
「よ、おはよう。レン」
「おはよう、フレッド」
レンはそう言い、俺をフレッドに返した。
「そろそろジョージをお返しするわ」
レンはそう言いニッコリと笑うとフレッドは驚いたような表情をみせたし、正直俺も驚いた。
「なんで?」
「仄かに火薬の香りのする猫なんていないわ。最初はフレッドの物かと思ったのだけれど…フレッドの側にジョージがいないのも不自然だわ」
他にも判った理由はあるけれど、と付け加えていうレン。
フレッドは俺を受け取り、いつものニヤリと笑みを浮かべる。
「バレちまったら仕方ないな。そんな始めから気付いてたなら受け取らなきゃよかったのに」
「何かしたい事があったのでしょう?別に困った事は無かったし…構わないわ」
「一日一緒にいたり寝たりするのは別に困らないわけだ?」
フレッドはニヤニヤとしていたが、その言葉にレンは少しだけ頬を紅く染め
「猫だったから、たまたまよ。その場に放っといて風邪でも引かれたら困るでしょう?」
レンはそう言うと、さっさと俺らに背を向けて談話室を後にしようとする。
「なー。何で俺達を間違えた事ないんだ?それも匂い?」
フレッドの問いに何でそんな判りきった事を聞くんだというような表情を俺らに向ける。
「違うわ。見ていれば判るもの。癖とかその他色々。例えば泣いている後輩を見かけたら、撫でたりしながら元気付けようとする方がジョージで笑わせようとする方がフレッド、とかね?」
後は秘密。と、口元に人差し指を立てちょっと悪戯っぽく笑ってから彼女は談話室を後にした。
そんな彼女の笑顔に俺の心臓は飛び跳ねた。
その後、俺はこれの代償を受ける事になる。
そう、アニマルトローチの効果はそんなに長く持たない筈だった…
だが、姿が元に戻る気配が無い…
その後、マクゴナガルとマダム・ポンフリーのお世話になり説教を聞かされたのは言うまでもない。