ハリー視点
そして全てが終わった帰りの列車の中。
ハリーは、今年は色々と学んだ一年だったと思った。
仲間の存在の大きさ…何より自分が抱くレンへの感情はロンへ抱く感情とは別のものなのだという事だった。
レンへの想いは自分の中ではかなり大きく、遺体が横たわるという文字を見た時の激しい後悔。
そして彼女が冷たい体で倒れてた時の絶望感…彼女が目を覚ました時の安堵感と幸福感。
名前を呼んでくれただけで、側に居てくれるだけで、手を繋いでいるだけで心が温かく落ち着くのが判った。
ハリーの最期の時だと思ったレンが抱きしめてくれた、あの温もりと言葉と涙…ハリーを守れない力なんて要らない。その言葉が彼女の中の自分の存在の大きさを表しているようで、不謹慎にも嬉しくてそのまま思いっきり抱きしめたくなってしまった。
彼女が居ない間、いつも心の中にはレンが居た。
それだけ長い付き合いで大切な人なんだ…。ハリーはそう思いレンに視線を向けると、丁度フレッドが落とした本の流れ弾がレンの頭を直撃している所だった。
結局パーシーが隠してた事って何なんだと、双子がジニーに聞いたのだ。ガールフレンドとキスをしていたところを目撃したという言葉に、レンがトム・リドルにキスをされていた姿を思い出してしまった。
驚いたように目を見開き、嫌そうに眉を顰めたレンの顔。
酷い嫌悪感が心を支配し、今すぐにでも引き離したい思いだった。
「あ、そうだ。忘れてた。」
ロンのその言葉に現実に戻されると、レンの杖をロンが返していた所だった。忘れてた。というような表情をするレン。
「なんかレンと急に仲良くなってないか?」
ジョージはその光景を不思議に思ったのか二人にそう声をかけると、2人ともまた顔を見合わせてレンはクスクスと笑い声をもらす。
「そんなことないさ。前から仲良しだぜ?…な、相棒」
ロンは双子の真似をしてレンにウインクを飛ばしそう言う。
「そうよ、私の相棒ですもの、仲良しよ。」
レンもロンに双子の真似をするようにウインクを飛ばし身長差的に肩には手が届きにくかったので腰に腕を回すとまたクスクスと笑いがもれ、それをみたロンがまた笑った。
そんなレンが凄く可愛いと思ってしまっていた。
ロンの方に手が届かないレンも、双子の真似をしてロンを元気付けようとしたレンも、何より自然と笑ってくれるレンが好きなんだ。
この感情の正体が知りたくて、ホグワーツにいたときにこっそりとロンに聞いた事がある。
勿論レンがどうとか名前を出しては聞かなかった。
ロンもジニーが誰かとキスをしてたら嫌だし、常に、ではないがジニーが可愛いと思うときもある。そう言っていた。
なんだ、僕はレンの事を妹のように思い家族のように慕っている、そんな存在なんだ。
…本当は、少し違う思う心もあったが、それを認めてしまい、彼女との関係が変わってしまったら…それがとてもいやだった。
ちょっとした違和感を抱きながらも、ハリーはこれでいいんだと思い「いつでもいらっしゃい。」と別れ際に笑んでくれたレンに笑みを返してから「また後でね。」そういい、ハリーは姿を消した。
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