ベッドにレンを寝かせては、丁寧に掛け布団をかけてやり、寒くない様気を付けてやってから部屋を去ろうとするも、ふと机の上に見慣れないものを見つけ見遣ると、手作り感満載な写真立てだった。
クリスマスの贈り物か何かだろう。
あの双子と1年生であろう小さな男の子と一緒に楽しそうに笑っている写真が飾られている。
頬に傷がある事から、シリウスと再会する前に撮られ飾られていたのかもしれない。
あの双子は随分とレンを気にかけている様だった。
純粋にこうやって笑える相手は、レンにとって貴重な相手だろう。
ヴォルデモートがレンに与えた試練を、レンが知ってしまった時…
その試練を彼らが知った時…
彼らがレンの元を離れずに傍で支えてやって欲しいと願ってしまう。
家にいる間は我々がいくらでも支えてやれるが、学校ではそうもいかない。
願わくばハリーやあのマグル生まれの女友達、ハーマイオニーがレンをしっかりと支えてくれる事の方が良い。
だが、あの叫びの館での一件を思い出せば一抹の不安が残る。
殺人鬼を目の前にレンが信じているから信じると武器を下ろした彼ならば…きっと…。
そこまで考えては、シリウスは思わず違う事が頭をよぎる。
まさかあの双子はレンに惚れているのではないだろうか?
頭の中にウェディングドレスを着たレンの姿が過ぎるのと同時に、ニヤリと笑うあの双子の姿が浮かぶ。
それはもう横から宝物を掻っ攫っていく怪盗の様に見事な笑みだった。
「いや、ないないない。」
そう思わず真顔で呟いてしまい部屋から出れば、リーマスはその様子に不思議そうな顔をする。
「レンを嫁に出すつもりはないからな?!」
「一体どうしたらそんな話になってるんだい?」
思わず不機嫌そうに漏れた声に、リーマスは可笑しそうにそう笑って返していた。