今日は運命を分ける日らしいです。 ミュウツーさんとフ―ディンさんが、占いで眉間に皺を寄せていました。 二人とも、いつの間に占いできるようになっていたの? チームメイト 「説明会だから試験合格者は絶対に遅れのないように」と伝えられていた試験合格者たち。 そう。今日は試験合格者に設けられた説明会の日でした。 そのためか、いつもより早い時刻に起こしてくれたフ―ディンさん。 ミュウツーさんも一緒になって支度をしてくれました。 そんな二人に見送られて出てきたはいいものの、どうやら早くも一番に来てしまったらしい。 私は持って来ていた本を片手に、静かに席へと腰を降ろした。 そうして、小一時間は経ったかなと思われる頃、ようやく他の生徒さんが教室に入ってきた。 私は本に読み耽っていたので、そちらを優先しましたが、そのお方はご丁寧にも私にひと声掛けてくれた。 「…お前、随分と早いんだな」 「…?」 落とされた声は、挨拶でもない唐突な会話。 この教室には私以外誰もいないので、私はゆっくりと本から顔を上げて声の主に視線を送った。 すると、そこに立っていたのは、初めて言葉を交わすであろう人物。 名前…なんて言ったかな…。 「聞こえてねーのか」 「え、いえ…」 「…チッ、まぁいい」 「…」 視界に入った吾人をじっと見つめていれば、何か気に障ってしまったのか、その人物は眉間に皺を寄せて窓側の席へと行ってしまった。 えと…なんだったんだろう?まだ一言も発していないような…。 私は、声を掛けられたことに首を傾げてしまいそうになったが、次々と入ってきた生徒たちにその気は紛れていった。 ま、いっか。 本の続き気になるし。 私は本に視線を落とした。 「よ!今日は随分と早いな」 「おはようございます」 そうして、幾分か本に再び没頭していれば、ポムと肩に置かれた手。 ゆくりとなく顔を上げると、そこにはいつになく眠そうな表情をした奈良さんがいました。 「はよーさん。ってか、お前いい加減それどうにかできねーの?」 「それ…?」 「ああ。奈良さんとか気持ち悪ィから」 「……」 ぽりぽりと頭をかじる奈良さん。 本当に嫌なのか、彼の此方を見る目が、そっぽに向けられていた。 なんだかすみません。 「あれ?なーんでお前が居んだよ。今日は卒業生だけの説明会だろ」 「お前さお前さ、この額当てが目に入んねーのかよ」 でも、どうやら奈良さんの意識は別のところに向いたらしい。 私がどうやって返答しようか悩んでいるうちに、奈良さんは他方を向いていました。 …?ナルトさん?どうしてここに。 奈良さんの視線を追って見遣れば、そこには嬉々とした様子のナルトさん。 ?確かナルトさんは落ちたって聞いてたんですけど、どうやら受かったみたいですね。 額に当てた木の葉マークを誇らしげに奈良さんに見せていました。 その後、何やらざわざわと教室内が騒がしくなったけれど、私は、登校してきた犬塚さんに挨拶を済ませると、本の続きにひたすら読みふけっていた。 はい、0才時代の影響が色濃く残りました。 「おいルカ。聞いてたのかよ」 「え」 すると、本に読み耽っている間に何やら色々と終ってしまっていたのか、犬塚さんが私の肩を揺すっては呆れた表情でこちらを見ていました。 赤丸さんまで呆れた顔をしている。 …すみません。 「お前班分けとか説明聞いてないだろ」 「…えっと」 「…流したんだろどうせ」 「…」 やれやれと言った様子で「仕方ねえな」と、漏らした犬塚さん。 彼は、どこからか取り出したしおりを一冊私に手渡すと、手短に説明会の内容を教えてくれた。 そう言えば、今頃気づいたのだけれど、彼の周りにはサングラスをかけた男の子と控えめな女の子がいた。 ?誰だろう。 「あぁ。こいつらは俺の班になった奴らだ。コイツが油女シノ 。でこっちのが日向ヒナタだ。まぁお前だからな、覚えなくてもいいぜ。てか覚えられたら覚えとけ」 「……」 ぞんざいな紹介に、油女さんが犬塚さんに口を挟む。 けれど、少々難しい物言いだったためか、犬塚さんは「わけわからねー言い方だな」と、ガリガリ頭を掻いていた。 そんな犬塚さんをすっ飛ばして、油女さんは直接私に挨拶をしてくれた。 「油女シノだ。よろしく頼む」 「…は、はい」 「あ、ああの、私、ひ…日向ヒナタです」 「…?」 「よろし、くお願いします」 「……お願いします」 そんなこんなで不思議な自己紹介を交わした私たち。 背後で犬塚さんがワイワイ言っていたけれど、油女さんが綺麗に受け流していた。 「で、お前の班だが…」 「…」 「ったく、こっち来い」と言いながら腕を引っ張ってくる犬塚さん。 油女さんと日向さんとの会話が見事に強制終了しました。 けれど、犬塚さんはそんなことお構いなし。 彼は、赤丸さんと一緒に机の上に座ると、私に向かって目を細めた。 「あそこだ」 「…」 そして、スッと上げられた犬塚さんの腕。 私は、ゆっくりと指差された方向に顔を向けました。 「あれが、お前の班だ」 「……」 「ま、頑張れよ」 「…」 (……犬塚さん?) (あ?) (だ、…誰もいません)