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試合の方は2対1で青学がリードしていた。だが、リョーマと伊武の試合でアクシデントが起きた。トップスピンとスライス。リョーマは上下回転のショットを何度も打たれ、スポットというマヒ状態になってしまった。それでも無理やり打とうとしたためラケットが手から離れ、ポールに当たり、壊れたラケットの一部が瞼に当たったため怪我をしてしまったリョーマ。青学にとってこれで二人目の怪我人だ。
審判は棄権を促したがリョーマは試合に出ることを望んだ。顧問の竜崎に応急処置をしてもらい、試合に戻ったが5分経たない内にガーゼに血が滲む。
誰もがこの試合は勝てないと思っていた。そんな中、一人だけ微かに笑みを浮かべている少女がいた。##NAME5####NAME6##だ。##NAME6##は彼が勝つと信じていた。絶対にこの試合はリョーマが勝つと。
「早く気づけ、リョーマ。相手の弱点に」
「えっ、弱点!?」
「弱点なんてあるのかよ!」
「ああ。ん?リョーマも気づいたみたいだな」
スポットの欠点に気づいたリョーマ。それから流れは一気にリョーマのペースになり、##NAME6##の思った通り、リョーマが勝ち、青春学園が優勝した。
「お疲れ様、リョーマ」
「疲れてない」
「そうか。早く病院に行きな」
「わかってる」
リョーマは##NAME6##と別れて、竜崎の許に向かった。
神奈川県の地区予選決勝戦の会場。
立海大附属中の切原がストレートで勝っていた。
「あらら、もう終わり?」
切原は息一つ乱していない。
「なんて強さだ」
圧倒的な強さを目の当たりにして月刊プロテニスの井上と芝は驚く。三試合合わせて一時間かかっていないのだから当然の反応だろう。
「青学たるんどる!!」
青春学園のテニス部が怪我人続出だったと聞いた立海の副部長の真田がそう言いながら他のレギュラーたちと歩いてきた。
「ふふ、相変わらずですね、真田くん」
腰まである流れるような長いストレートヘアーの少女が口元に手をあててクスクスと笑う。その仕草は中学生ながら大人の気品さを感じさせる。
「さーなーだ!」
明るい声が上がり、真田に少女が抱きつく。ふわりと高い位置で纏められた茶色の髪が揺れる。
「##NAME7##、##NAME9##。応援感謝する。##NAME9##、離れろ」
##NAME7####NAME8##と##NAME9####NAME10##。二人はマネージャーではないが、##NAME10##は真田の幼なじみで、##NAME8##は赤也の幼なじみのためよく応援しているのだ。部活でも忙しい時は手伝っている。そのため事実上のマネージャーと呼んでいるものは少なからずいる。
「離れたくないわ」
「いや、離れないと歩けないだろ」
「どうしてもダメ?」
「ああ、ダメだ」
「わかったわ」
しぶしぶといった様子で##NAME10##は真田から離れた。
「行くぞ」
井上と芝を残して真田たちは歩き出した。
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