――ピタンッ ピタンッ
「ふふっ。本当に滑稽。」
淡く光る少女は、木の枝に座り込んでそう呟いた。誰にも聞こえないような声で。
響くのは小さな小さな彼女の声と、葉から落ちる雨水が跳ねる音だけ。
「さぁ、糸は綻び始めたわ。」
そして彼女は不気味に笑う。
「もう戻せない。」
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