天国にいるおじいちゃんへ。
いかがお過ごしですか?おじいちゃんが旅立ってから早いことに1カ月も過ぎました。
いつもは2人分だった洗濯が7人分になったり、料理も給食のおばさんが使うような寸胴を使って毎日料理してます。
でも6つ子のみなさんは本当にいい人達で。
おそ松さんは普段はおちゃらけているけど、決めるときはビシッと決める。少しおじいちゃんに似てるな、なんて思ってます。
カラ松さんはかっこよくてこの間も赤い薔薇を6本もくれました。
チョロ松さんは頭が良くて宿題を手伝ってもらったり、一番気にかけてもらってます。
一松さんはすごく不思議です。研究室には猫がたくさんいてびっくりしたけどすごく懐いていたので実は世話好きなんだなぁと。
十四松さんはいつも走り回って一番元気です。しかも一番兄弟想いで優しい人です。
トド松さんとはいつも洋服のこととか流行りのもので話が盛り上がります。

みんな同じ顔だけど個性がバラバラなので賑やかな毎日です。























「あ………。」


夕飯を作っている最中、牛乳を買い忘れたことを思い出した。
牛乳はみなさん(特に十四松さん)が毎朝飲むものだから忘れちゃいけないって思ってたんだけどなぁ。


「お、今日はカレーなんだな。フッ…華麗なカレー…なんっちベブホッ!!」


「うるさい、クソ松。」


キッチンとダイニングが一緒になってる部屋に入ってきたのは一松さんと壁に激突してるカラ松さん。
いつも喧嘩してるけど、一緒にいることが多い2人。


「今日はもうお仕事終わったんですか?」


「俺らだけだけどね。」


「あ、じゃあ、これ見ててもらえませんか?!
あと5分くらい煮込んだら完成なんで!」


「え、なんで。」


「買い忘れたものがあって…。
カレーにも入れたいので、お願いしてもいいですか?」


「分かった。見てればいいの?」


「はい!あ、たまにかき混ぜてくれるとうれしいです。」


「分かった。気を付けて。」


「ありがとうございます!お願いします!」




やっぱ一松さんはいい人だーっ。
私はエプロンを取って預かってる生活費が入ってる財布を持って基地を出た。










PrevNext



ALICE+