「…………すごい。」
カレーって翌日にも残ってるイメージだけど、この6つ子は全て平らげてしまった。
まぁ、それが当たり前になりつつあるしその方が作り甲斐があるから嬉しいんだけども。
やっぱりまだ少し驚く。
「手伝う。」
「あ、ありがとうございます。」
「これ拭いて戻せばいいの?」
「はい、お願いします。」
私が洗った食器を布巾で丁寧に拭いて食器戸棚に閉まってくれる一松さん。
特に会話があるわけではなくて、ちょっと緊張する。
「カレー……。」
「カレー?もしかして口に合わなかったですか?」
「違う。逆。」
「逆?」
「そう。」
口に合わなくなかった……ってことなのかな。
「美味しかったってことですか?」
「うん。てか気づくの遅すぎ。」
「あ、ごめんなさい。」
「またあれ作って。」
「わかりました。」
きっと一松さんは素直になれない性格なんだなー。
だからカラ松さんと一緒にはいるけど、当たりが強いっていうか、少し厳しいっていうか。
「そういえば、研究室でいつも何作ってるんですか?」
「クソ松を黙らせる薬。」
あれ、ほんとに仲良しなのかな。
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