猫みたいな君を拾った


03 冗談も程々に



「ちょ、ちょっと待って」
慌てて声がひっくり返る。クツクツと笑う声が聞こえたかと思うと、クルリとうつ伏せにされ肩甲骨の辺りに男の両手が添えられた。体がビクリと跳ね上がり、男は「感度良好だね」と嬉しそうな声をあげた。
「じゃあ、肩からね」
そう言って肩を掴まれる。終わった、貞操が。なんて思いながら身を固くして次の刺激を待ち構えていると耳に息を吹きかけられ色気のかけらもない声を出してしまう。「身を固くしちゃあダメじゃないか」男は低い声で耳元に囁く。目を思い切り瞑ると肩に圧力が加えられた。
モミッ
え?肩揉み?そう思って顔だけ振り返ると彼は嬉しそうな顔をしていた。
「マッサージだよ、引っかかった」
彼はほくそ笑むと肩を揉み始めた。リモート社会でバキバキになった肩が至福で悦んでいる。確かに上手いな。親指が一番気持ちの良いところに当たって脳内がとろける。そのまま飽和した状態で目を瞑っていると腰辺りに手が這う。
「ひゃ」
「この服滑るねぇ、少し捲るよ」
「え、ちょ、待っ」
有無を言わさず服の裾を上げられ思わず男を睨む。腰がスースーする。生暖かな手が再び当たって目を瞑った。暖かくて、じんわりしてきて気持ちがいい。
「本当にマッサージ上手なんですね」
そう言うと男は嘘だと思った?と嬉しそうに笑った。なんだか掴みどころのない人だな、そう思いながら目を瞑る。そうしていつの間にか寝てしまっていたようで



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