皇樹翠

皇樹 翠すめらぎ みどり
外国語表記:Midori Sumeragi
初登場作品:Fate/Apocrypha
ICV:水瀬いのり
性別:女性
所属:時計塔法政科バルトメロイ→フィニス・カルデアAチーム→フィニス・カルデア人理修復チーム
魔術属性:五大元素使いアベレージ・ワン
お相手:カウレス・フォルヴェッジ(・ユグドミレニア)

 「Fate/Grand Order」及び「Fate/Apocrypha」に登場する魔術師。

人物・能力
 起源は海、魔術回路の数は不明。幼少期は主に陰陽道・仙道を、時計塔に入る少し前からはアストロロジーを専門にして動いている。魔術回路の数が不明というのは現在翠のそれを知っているのはバルトメロイと翠の兄のみであり、翠自身は知らないことから。兄・紫(むらさき)曰く、平均の魔術師よりも多いらしい。
 東洋の孤島の古くから続く家の出であること、五大元素使いアベレージ・ワンであること、魔術回路の数が多いこと、勤勉であることからバルトメロイ・ローレライに気に入られ、バルトメロイ直々に法政科への移転を打診された。元は現代魔術科ノーリッジの生徒。バルトメロイが唯一「愛弟子」と称する生徒であるため貴族主義だと思われがちだが、才能があるのならば長く続いて居なくても構わない系の思想をしている。バルトメロイ曰く、「未来の王冠グランド」。「Fate/Grand Order」時点では「祭位フェス」である。この祭位は「色位ブランドは超えるが王冠には至っていない」故の祭位となっている。
 魔術刻印を受け継いでいるのは長男である兄、紫。皇樹の魔術特性は基本的に「対応」で、主に皇樹を立てた平安時代の呪詛に対応するための呪いを刻印としている。また皇樹とは、平安時代より続く陰陽道の家系及び神道の家系であり、当時には彼の安倍晴明とも相見えたことがあると言う。始祖は藤原皇樹。本宅は京都・生駒山の奥深くにあり、呪術で隠されている。両親から酷い扱いを受けていた為兄と共に両親を殺して刻印を奪い取ったことが「Fate/Apocrypha」での回想にて示唆されていたりする。

 人格としては人並みに憐憫を抱き、哀情も抱く人格者。ロード・エルメロイII世を以てしても素晴らしい人格者と言わせしめる。しかし上記で述べたような能力を持ちながらその人格を持つことが既に可笑しい=B翠を愛弟子と呼び可愛がるバルトメロイはそれを見抜き、興味深く思っている。実際その人格は兄と関わることで練られた設定であり、それが定着しているだけのことで、本来の翠の性質ではない。であるが故に、少し感情のコントロールが甘いことも。「Fate/Apocrypha」の一幕、自身のサーヴァントとの別れの際にボロが出ているところからもそれが分かる。

Fate/Apocrypha
 伝承科ブリサシン神秘部及び考古学科アステアからの依頼により、ルーマニア・トゥリファスへと向かう。翠を愛弟子と呼び可愛がっているバルトメロイも「可愛い子には旅をさせよ」精神でトゥリファスへ送り出した。元来の能力であれば翠の身一つでも構わなかったが、そこはバルトメロイ・ローレライ。時計塔の院長補佐という立場と聖杯大戦という特殊な召喚システム上で、翠にもサーヴァントを召喚させることを条件とした訳である。結果、翠はトゥリファスの地でセイバーを召喚。真名は日本武尊。個別記事はこっち
 聖杯大戦終結後、カウレス・フォルウェッジ・ユグドミレニアを伴って時計塔へと帰還する。また、その際カウレスの監視役になっており、法政科でバルトメロイの授業を受ける傍ら、ロード・エルメロイII世と共にカウレスとの仲を深めている(カウレスには人格の破綻に気付かれている可能性がある)。

Fate/Grand Order
 Aチームのスペアになる予定でカルデアに所属していた。特殊な事情だったが故、召喚予定のサーヴァントのクラスは無しだが、恐らくエクストラクラス。ロマニ・アーキマンには人格破綻を見抜かれており、あまり二人で居たくなかったのは正直本当のことであるが、第一部終了後のシナリオを読むと、ロマニにメンタルケアをしてもらうのはそれなりに心地が良かったとか。
 レフの妨害工作によって吹き飛ばされ死にかけるも、発動した皇樹の魔術「対応」によって生き延びる。対応発動時にレイシフトがされたため、特異点Fにレイシフトすることは出来なかった。主人公が特異点Fから帰還後、翠もまたマスターとしてサーヴァントを召喚することになる。召喚したサーヴァントはセイバー。三騎士とバーサーカーを除いた四騎士を一騎ずつ召喚している。

人間関係
Fate/Apocrypha
バルトメロイ・ローレライ
魔術の師。彼女直々に法政科へ移動しないかと打診された。愛弟子と呼ばれ、可愛がられている。

翠のセイバー
トゥリファスで召喚したサーヴァント。召喚した初期はそこまで大切ではなかったが、ルーマニアで共に日々を過ごしていくうちに別れを惜しむようになる。

カウレス・フォルウェッジ・ユグドミレニア
トゥリファスから共に時計塔へ向かった男。翠自身が元現代魔術科ノーリッジであるため、翠の後輩ということになる。一応監視相手。

ロード・エルメロイII世
元教師。現在も交流は続いているようで、翠の出ている全シリーズで(量の差はあれど)話をしているあたり、そこまで関係は悪くない様子。

皇樹紫
兄であり本家の当主。兄に才は無かったため内心恨まれていることを理解してはいるが、基本的には仲の良い兄妹。才のある翠に対して紫にはカリスマがある人格者であるが故に、翠の人格は紫を省みて形成されている。

Fate/Grand Order
ロマニ・アーキマン
恐らくロマニの事情を覗き見ていた。人格形成の際に出たシステムエラーによる人格破綻バグを修正するためのカウンセラーエンジニアであるとも言える。ロマニの最後には多少ショックを受けているらしく、一部最終盤では「あの時間(ロマニと話す時間)は嫌いじゃなかった」と発言している。

主人公(Grand Order)
特異点Fに向かわせてしまったことを後悔しており、それ故か彼/彼女へのサポートは完璧にこなしている。守り切れずに怪我をする彼/彼女を見ては顔を歪めることも。第二部では元仲間であるAチームを相手にする覚悟を決めているなど、彼/彼女を庇護する気持ちは強いようだ。

マシュ・キリエライト
元Aチーム仲間。英霊の庇護と協力のもとデミサーヴァントになったことを驚きつつも理解しており、主人公と共に彼女のサポートも担当する。Aチームであった時代のマシュとは大きく異なっている場所も見えるが、基本的には主人公に齎された変化のようで、以前と変わらず可愛がっている様子も。

レオナルド・ダ・ヴィンチ
彼女(彼?)の才能を頼りにしているが、基本的に信用している訳ではない。ここ一番の時にはレオナルドの名を呼ぶことも少なくないのだが、彼女の愉快犯っぷりを知っている者としては、パラケルスス共々信用をすることは渋られる。

マリスビリー・アニムスフィア
天文科アニムスフィア君主ロード。バルトメロイの愛弟子ということを見込まれてカルデアに誘われる。カルデアの英霊召喚システムに興味を持った故か、バルトメロイの許可を受けカルデアへ飛んだ。

オルガマリー・アニムスフィア
時計塔の少女。オルガマリーの方は有名人であった翠を知っていたのか「ミス・スメラギ」と呼んでいたが、翠が「ミドリで良いって言ったじゃん」と特異点Fにてモニター越しで言っていたのを見る限り、仲は悪くない。

マーリン
「ろくでなし仲間」。ロマニ曰く「ミドリとマーリンあいつなら天と地ほどの差がある」。感情が分からず人格を設定していることからろくでなし仲間だと呼んでいるらしく、人の目があるところでは仲良くしているが、二人で話す時はわりと不穏な空気を醸し出している。怖い。

台詞集
Fate/Apocrypha
「翠です。ミドリ・スメラギ。……にしても、バレるとは思わなかったなあ。流石って言った方が良いのかな」
「――シロウ・コトミネ」
トゥリファスにて、シロウ・コトミネと対面した際の台詞。隠れながら聖杯大戦の戦況を見ていた翠だったが、まさかの見つかるという事態に。驚いてはいるが顔に出ていないのでシロウからは「驚いていないでしょう、あなた」と呆れられている。

「私は兄と一緒に両親を殺した。そうしないと、きっと私達は狂ってしまっていたからね。……さて、こんな血腥い話は辞めよう」
ジークとジャンヌ・ダルクを前に言った言葉。狂ってしまっていた≠フ真の意味は恐らくセイバーにしか理解できないが、兄はまだしも両親の話はタブー。言葉を失ったジーク、ジャンヌ・ダルクの前からセイバーと共に姿を消す。

「、まだ、待って、セイバー、待ってよ。私セイバーに話したいことがあるんだ、ねえ、なんですぐ消えちゃうの?やだよ、待ってよ、セイバー……!」
終盤、天草四郎時貞VSジークの少し前に襲撃を受けた翠を守って消えることになったセイバーに向けて。結局その後は時計塔の神秘を守る依頼よりもセイバーのジークよりの意志を汲み、ジーク側に就いた。

「カウレス・フォルウェッジ・ユグドミレニア。歓迎するよ。ようこそ、時計塔へ」
最終盤、時計塔・現代魔術科ノーリッジ教師室にて、カウレスへ。ロード・エルメロイII世の座っている椅子の後ろに立ち、現代魔術科の説明をしつつも監視のことについて説明する。

Fate/Grand Order
「君と同郷、日本出身の日本人だよ。皇樹翠。宜しくね、○○くん/ちゃん」
特異点Fに着いてしまった主人公に。モニター越しに自己紹介した翠はマシュに「とても良い方です」と付け足されていた。

「……。」
ロマニあのひとと話すのは、
嫌いじゃなかったよ」
終局特異点ソロモンから脱出した後、カルデアにて。
メンタルケアのためにしていた会話に少なくとも心地良さを感じていた翠だったからこそのロマニへの怨恨が残る。その後「私が頼ろうとした人は、皆消えていく」という台詞があることから、Apocryphaの記憶が欠片として残っていることを察すことが出来る。