寝苦しくて寝返りを打とうとしても動けず、とりあえずうーんなんて唸ってみる。
そうすれば身体の上に乗っていたものが無くなったのか身体は軽くなり、あぁ…やっぱりこいつが……そう思いながら薄らと目を開ける。
「ねぇ…重いんだけど……」
「おはよ、もう起きる?」
「んー…今なんじ」
「まだ七時だよ」
カーテンの隙間から漏れる朝日が眩しくて、目を細め不本意ながらもサエに顔を埋める。ちょうど寝起きでドブみたいな顔をしてるのも隠せるし一石二鳥だろう。
「な、なに?」
「寝ます」
「…ははっ、うん。おやすみ」
ぎゅうと抱きしめられて少し苦しいがいつもの事なのでこれももう慣れた。
ていうか、まだ七時なのに起きてるって早起きだな…。寝たの、私と変わらないだろうし二時とか過ぎてたよね…。まあ、どうでもいいか。これもいつもの事だしサエだからな…。
意識を手放して、もう一度眠りにつくのだった。
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