ぞむあん 学パロ


夕暮れの道、2人並んで帰るのは何回目かな?

「今日は疲れたなぁ…ほんで明日も学校。ほんまめんどくさいなぁ」
「え〜?まだ水曜日だよ?」

あはは、なんて笑いながらゆっくりと歩を進める。まだまだ日は長いがほんの少しずつ空が暗くなるのが早くなってきた気がする。
ぼうっとゾムくんの横顔を見つめる。
整った顔立ち、長いまつ毛にすらっと通る鼻筋
十数センチほど高い頭を見上げてほう、と小さくため息。
立ち止まって小さく深呼吸。

「ねえ、ゾムくん」
「ん?どしたん?」

ピタリ、数歩前で止まるゾムくん。
振り向かないでね、お願い。

「あのね、私ゾムくんのこと好きだよ。……なぁん、」
「…俺も好きやで」

瞬間、顔が熱くなる。
耳まで熱くて仕方がない、パタパタと顔を手で扇いでなんでもないように続けてみる。

「なぁんてね!ゾムくん、なんか手馴れてるなぁ?実はそういうの言い慣れてる?」
「そんな事ないで?そんなん、言いたい人にしか言わへんよ」

息が止まりそうになる。
バクバクと早い心臓、ばか…ばか、!

「……冗談だよ?」
「残念やなぁ。俺はあんずのこと好きなのにな〜?」
「…あ!もう!からかわないでよ〜!」

前を歩いくゾムくんに追い付きとんっ、と軽くぶつかって小さく抗議。
ねえ、本当は私の事どう思ってるのかな。
この関係を壊すのがとっても怖いけど、知ってみたい気もするんだ。





next→