05

そのあと、やけに私に懐いたその猫に私はステラと名前をつけた。
その日の夕食はとても豪華なもので、たくさんの私の好物がテーブルに所狭しと並んでいた。
何よりいつもひとりで食事を取っていたのだが始めてシャルロッテが私と一緒にご飯を食べて、一緒に私の誕生日をそしてホグワーツ入学を祝ってくれた。
そんな様子をベルナドットはニヤニヤとしながら見ていたけれど、途中からはシャルロッテの料理にメロメロになって夢中でたべていた。


「僕は幸せ者だ。こんなに素敵な家族に恵まれて、素敵な人たちに支えられて。
それだけで生まれてきてよかったと心から思えるよ。」

「旦那はひとりで抱えすぎなんだよ、分かったろ?俺もシャルロッテもお前を大事に思ってる。しゃんと胸張りながら俺らを頼りゃいいんだ。」

「そうだね、僕はひとりじゃない。あの何もなかった頃の僕じゃないんだ。ありがとうベルナドット。」

その日は珍しく、一度も魘されることなく穏やかに朝を迎えた。








1週間後。

「ふむ、なかなか良いじゃないか。流石ベルナドット仕事が早い。」

ホグワーツの部屋用にと買い揃えた家具や電子機器の設置を終え、ノーザンバランド家ホグワーツ支部をみた私は満足そうに頷いた。深緑と黒を基調とした部屋は落ち着きがあり重厚的な雰囲気に纏まっている。

「今度から、回線繋いだりするって決める前に俺にちゃんと相談してくださいよ?これ繋ぐのホント大変だったんだからな。」

「あぁ、助かった。魔法によるロックの他に網膜認証までやってのけるのは思わなかったよ。
それにビデオ通話用のスクリーン、ここまで準備するのは骨が折れただろうがお陰で定例報告の手間は格段に減る。
さすが僕の右腕だ。」

本当に全くと文句を言いながら、ベルナドットは私の頭を乱暴に撫でる。
やめてくれと手を払うと清々しい笑顔でボーナスを要求して来たので前向きに検討しておこうと言いながら足を踏んづけてやる。

ホグワーツ入学まで残りあと1週間。新しい生活に期待と不安を混ぜたような気持ちが心を占めていた。






そして時が来る。

「じゃあシャルロッテ、留守を頼むよ。」
「はい、旦那様お気をつけて。」

私は胸を張って屋敷を出た。