06


「すまないが部屋は奥を使わせてくれ。色々と私物が多くてね。」

「あぁ、構わないさ。」

なんとか奥のベットを死守するとそこにはステラがすでにそこに寝転んでいて、さすが私の猫だと撫でてやる。荷物を杖で軽く叩きにクローゼットや本棚、机にしまいこんでいくとセオドールがすごいなと声をかけた。

「便利だと思ってね、覚えておいたのさ。少し疲れたし、寝る前に紅茶でも飲んで来るよ。君達もどうだい?」

「是非。」










談話室は随分と混んでいて空いているテーブルはない。ただ、私の姿を見た生徒が何人かそそくさと席を立ったので手早く紅茶を準備してそこに座ることにした。

「まずい。」

「そうかい?なかなか上手だと思うが?」

手渡したティーカップに口をつけながらセオドールはそう言った。割と好みの茶葉なはずなのにどうしてこうも家と味が違うのだろうか。今度シャルロッテにコツを聞いておこう。

「さぁ、ドラコ君もどうぞ。ザビニ君と言ったかな?君も良ければどうぞ。」

同室の彼らに紅茶を淹れ終えて一息いれる。家柄がモノを言うとは言っていたがこうも顕著に表れているとは。寮内は安泰そうだ。


「セオドール、ドラコ!お久しぶりね。
あら、貴方は……私はパンジー・パーキンソンよろしくお願いするわ。」

2人の知り合いだろうか。少し気の強そうな、おかっぱの女の子が私に向かって手を差し出して来たので紳士としてその手に口づけをした。

「やぁ、レディ。僕はセス・ノーザンバランド。此方こそよろしく頼む。」

きゃあ!と彼方此方で女子の声がして、目の前のパーキンソンも顔が真っ赤になる。もしかしなくても握手だったようで硬直してしまっている彼女に失礼、可愛らしいレディだったのでつい。と付け足す。セオドールやドラコも目を丸くして此方を見ていた。

「あ、あああ、あ!えぇ、気にしてな、ないわ!」

「僕はこれで失礼するよ。長時間列車に乗ることは余り無いからね、少し気疲れしてしまったらしい。おやすみレディ。君達も。」

「あぁ、おやすみ。」