博物館に



__水曜日、放課後


私はいつも博物館に通っており、
今日も早く向かおうとしている。
んだけど……


「ちょっと千紗!今日こそは付き合って貰うわよ。
イケメンのいる喫茶店!」

「そ、園子……
あー、その、私今日も行きたいんだけど……」


園子に捕まった。

最近予定が合わなくて断り続けたせいか、
いつもよりグイグイくる。

逃さねえぞオーラ出まくりだぞ……
あの、圧が凄いです園子お嬢様。


「まあまあ園子。
千紗も予定を入れてたんだし……明日とかにしたら?」


どうしたものかとあぐねていると、
隣から蘭が助け舟を出してくれた。

お蔭で園子の意識は今日から明日に移った。
ありがとうめっちゃ感謝してる。


「ちょっと待って、……うん、空いてるよ」

「じゃあ明日にしようか。園子、ね?」


私がスケジュール帳を確認して答えると、
蘭は園子に確認をするかの様に言った。

園子はクワッ!と凄い眼圧で私を見た。


「約束よ!千紗、ぜーったい、に、よ!」


園子の勢いがすごくて、
私はコクコクと頷いて教室を後にした。







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