ソードワールドしようぜ!-Future-
はぐれてテンパってた人たち その2
「!?(下層からの大きな衝撃に体を大きく揺らし)…っ、今の魔力の波動は…マシュー?」
「ッ、間違いないよ!これ、マシューの魔力だ!マシュー!マシューっ!!(今にも崖を駆け降りそうな体勢を取り)」
「だから落ち着け(すぱーんとスタッフでふたりの頭を殴る)」
「っだ!!」
「いっ!?」
「る、ルーカス!何するんだよ痛いじゃないか!!」
「今イヴァンが現場に向かってるし何かあれば合図を送るだろ。それまで大人しくしてろ(腕を組みながら呆れた様子で溜息をつき)」
「っ、(悔しそうに唇を噛み)」
「……んー、あかんわルーカス。俺の魔力も尽きそうやわ(浄化の神聖魔法を施していたが徐々に肩で息をし始め)」
「お、おい、トーニョ。大丈夫か?(はらはらとアントーニョの背中を擦り)」
「正直限界、かなあ(はあ、と息を吐き出すと額に湧き出る汗を手の甲で拭い)」
「ロヴィーノ。アントーニョばそこの木陰で休ませろ。あとは俺一人でやる(十字を胸の前で切ると手を組み神聖魔法を行使する)」
「お、おう。ほら、トーニョ……歩けるか?肩貸してやるから(アントーニョの脇に潜り込んで腕を肩に引っ掛け)」
「、……っ、(ぎゅっと目を瞑って精神を集中させても何も変わらない自身の身体を抱きしめ)なんで、俺……こういう時に何もできないんだよ……っ!」
「……っ、(自身の拳を強く握り)神の…ル=ロウドの力がまだ残っていれば…!」
「(フランシスの方を振り向き)……俺も、マナフレアだった俺の力があったら……皆に俺の命、分けれるのにっ、何で俺、人間なんだよ……!(パニックを起こし掛けて苦しそうに絞り出し)」
「……ルーカス、前方300m敵影なし。恐らく浄化の力が効いています(偵察から戻り)」
「(神聖魔法を駆使しながらキクに視線を向け)そうか。なら俺はこのまま神聖魔法を駆使する。…あとそこの悔しがってるおめら。なに自分達は何も出来ねえと悲観してる。馬鹿か(真顔)」
「ッ、だって!だってそうじゃないか!俺の手があったら!アントーニョのマナだって足してあげられたのに!」
「神格されあればマシューの元にだってすぐにでも……」
「……いい加減になさい!私だって行きたいのは山々です!ですが先程のギルベルトを引き戻したイヴァンの言葉を思い出しなさい!二次災害を招いてどうするのですか!」
「……っ!!でも、俺は…!」
「落ち着け、と言っているのです!この場から飛び出して何になるのですか!?即座に遭難した四人の場所に行けるのですか!?出来るのなら行きなさい!出来ないのなら留まりなさいこのすっとこどっこい!!」
「……(キクの剣幕にぽかんと口が開いたまま)」
「すっとこ……(疲弊しているがキクの言葉に思わず笑い)」
「と、トーニョ笑うな……っ、(笑いを堪えながら)」
「……喧嘩するならよそでやってくれ(はああと息を吐き出し)」
「……失礼。我が主を欠いて気が動転しているのは私も同様です。……フランシス、アルフレッドも。少し目を閉じて休憩をしながら冷静になるといい。急いては事を仕損じる。……恐らくルーカスはそう言いたいのでしょう」
「…………(キクの言葉に落ち着かせるように額に手を当てるも瞳は不安に揺れている)」
「……(不安を隠し切れずにフランシスの服を握りしめて俯き)」
「…(不安げな二人を尻目に背を向け)落ち着いたなら俺が払い切れねえ蛮族や魔物の討伐を手伝え。今のおめらが出来ることはそれだ。身を委ねること、讓渡することじゃねえ。…守るお仕事だ」
「……うん(何度も深く息を吐き)」
「……すぅ、(息を胸いっぱいに吸い)はああ。…っん、俺蛮族はらってくるよ。じっとしてるよりもいいしね」
「ッ、俺も行く!ひとりより、ふたりの方が確実だろ?(フランシスの服を掴んで引き留め)」
「アル……(アルフレッドの手を取り)うん、二人で行こうか。…というわけで俺達は向こうを見てくるよ!」
「頼みましたよ。ルーカス、私はもう一度偵察をしてきます。もしかしたらイヴァンが道中で何か目印を残しているかもしれない」
「おう、ギルベルトも今偵察さ回ってるからまた適当に落ち合って情報交換さしでくれ(額につたう汗を拭いながら)…ったく、世話の焼ける奴らだこと」
*
「……この感じは、ダルクレム?(息を整えながら霧から感じる気配に目を細め)」
「ダルクレム?……蛮族の神様?(あまり耳慣れない神格の名に耳をひくつかせ)」
「ああ。多分この霧を形成したのも蛮族ば招いたのもその信者だなや。…チッ、これだからキルヒア以外の信者は(浄化を唱えながら器用に舌打ち)」
「(器用に枝伝いに偵察から戻り)……報告します。濃霧が一か所、酷い部分がありました。ギルベルトも時期此方に戻ってくるはずです」
「よっと(軽やかに下降から跳躍し着地)お前の言う通りダルクレム信者だなありゃ。しかし俺様達くらいに強力な力の主だぞ」
「マジかよ……なんでそんなのが急に……(アントーニョの背を擦りながら)」
「……ここら辺には神殺しって名のつく蛮族が居ると聞いたな。自分の信仰している神しか認めねえ厄介な奴だ(顎に伝う汗を拭いながら忌々しげに)」
「!!あ、アーティの身が危険ではありませんかっ!!(取り乱して再度飛び出しそうになり)」
「だから落ち着け(ぎろりとキクを睨み)まずはその信者にホイホイついてきた蛮族を追っ払ってから安全を確保する。俺達が危険さ晒してどうすんだ」
「っ、(下唇を噛み)……そう、ですね。失礼、取り乱しました。……(きょろりと周囲を確認し)フランシスとアルフレッドは?戻ってきていないのですか?」
「あっち側行くー言うて飛び出したけど…うっ(口元を咄嗟に手で覆い)」
「っ!?(がくんっと膝から崩れ落ち)な、なんだ…これ」
「トーニョ!!(慌ててアントーニョの背を叩いて落ち着かせようと試みるが音に振り向き)……ギルベルト?おい、お前たちどうしたんだよ……」
「……どうやら、ダルクレムが顕現しようとしているらしい。それもフランシスやイヴァンのような人間の器ではなく本来の姿で、な(聖印強く握りしめる手は小刻みに震えている)」
「……成程そういうことですか(肌に突き刺す振動に目を細め)……プリーストには厳しいですね、これは」
「っ…寒い…(強烈な神聖を感じ取ったのか守るように自分の体を抱きしめ俯く)」
「トーニョ!!トーニョ!!しっかりしろ!!トーニョッ!!(抱きしめて熱を分けようと躍起になり)」
「はあ…来る…きちまう…きて…きっあああ!!(真紅の目を見開き丸くなるようにその場に蹲る)」
「(ぎりっとした下唇を強く噛み正気を保ちながら神聖魔法を発動を継続し)我が主神キルヒアよ、今こそその叡智を私に授け給え…!」
『キルヒアじゃないけど授けてあげようか』
「!!(咄嗟に刀の柄に手を掛け)」
『ふふ。そう勇まないで。俺は君達と今は敵対するつもりはないさ。…久しぶりだね。共生神の片割れにして俺を撃った立役者君』
「……宿主を失って久しいようで。風来神・ル=ロウド(構えを解かずに会話に応じ)」
『ほんとに久しぶりだね。さてと、君達は仲間を。俺はダルクレムを止めたい訳だが…どうだろう?手を組まないかな』
「……(呼吸を荒らげながら杖を支えに立位を保ち)おめはなんでダルクレムば止めたい」
『そうだね…強いて言うなら自分だけ面白い事をするなんて狡いと思う嫉妬、かな?(おちゃらけた声色で)』
「……対価は?」
『そうだなあ…俺が君達の探し人の元へ案内してあげよう。その代わりにそこのキルヒアプリースト。…俺に、ル=ロウド様万歳!って言ってみて』
「……は?」
『あ、せっかくだから共生神の片割れも言おうか!』
「……は?」
「お、おい、なんかよく分かんねえけど言えば味方になってくれるんだろ!?さっさと味方になってもらえよ!!(アントーニョを温めながら)」
「いや無理だべ。キルヒア様以外崇めるとか無理だから(流暢な拒絶の言葉)」
「我が主以外を讃えるなどするならば舌を噛み切ります(突然の真顔)」
「おまえらなああああ!!!!」
『あらーじゃあ交渉は決裂かな?』
「…………(呼吸を乱したままキク達を見つめ)」
「……うっ……(起き上がることも出来ずびくびくと痙攣)」
「……あとで死ぬまで殺す(ぼそり)……ル=ロウドさまばんざい(感情が一切篭っていない棒読み)」
『え?え?聞こえないんですけどー』
「言いました二度目はありません(真顔)」
『ケチだなあ。じゃあそこの痩せ我慢してるキルヒアプリーストくんも』
「ぜっっっったいやだ(真顔)」
「……っ、(よろめきながら結界内に入り込んでどたりと転び)」
「!(アルフレッドの方へ振り返り)アルフレッド、なした(よたつく足のままアルフレッドの側にしゃがみ)」
「ご、め……ふかおい、しすぎ、て……ふら、はぐれ……きゅうに、さむく……(歯を噛み合わせられずかちかちと奥歯が鳴り)」
『…ほら、大事な親友も少なくとも神聖を感じ取る気質なんだ。神官として苦しんでる姿を見過ごすつもりかい?』
「……(ぷるぷると小刻みに体を揺らしながらその場に立ち上がり)おいル=ロウド…様。さっきのやったら協力するっての忘れんなよ(すうっと息を吸い)…ル=ロウド様!ばんざい!!!!」
『ブフォッ』
「……(無表情でぱちぱちと拍手)」
「(天に高らかにあげていた腕を下ろしながら)…死にたい(頬が赤く染まるのを隠すように俯き)」
「る、か……す?(歯を鳴らしながら震えが止まらずに這いつくばったままルーカスを見上げ)」
『いやあ、面白いものを見させてもらったよ。君のそのプライドと共生神の忠義、しかとみさせてもらったよ。…では(声が小さくなると冒険者の背中を押す風が吹く)』
「ッ(強い風に一瞬目を瞑り)……これで協力を取り付けることが出来た、と取っていいのでしょうか」
「…っ、はあ(ゆっくりと顔を上げ)少し、体楽になった、かも」
「(体をゆっくりと起こし)だな、…ル=ロウドの力の、おかげか?」
「大丈夫か?どこも痛くねえか?(おろおろとアントーニョの顔を伺い)」
「まだ息苦しいんはあるけどだいぶ楽やわ。体はだるいやけど、な(力なくロヴィーノに微笑み)」
「よ、よかった……(へなへなと腰が抜けて地面に座り込み)」
「……(その場に勢いよく座り込む)」
「……(寒気の余韻でかたかたと震えながらルーカスが近くに座り込んだ様子を眺め)」
「…ごめんなさい、キルヒア様……ごめんなさ……ごめんなさい(俯いているため表情は伺えないが小さく謝罪の言葉を紡いでいる)」
「っ、う、る、かす……(ずるずると這ったままルーカスに近寄ると背中に抱き着き)あり、がとう、……きみの、きてんで、たすかった……んだぞ……」
「……っ、(抱きしめられた温もりに顔を上げ目尻に溜めた涙を乱暴に袖で拭い)…っ、たりめえだ。俺はおめらをなんとしてでも生かしてやんだ」
「う、ん、よか……っ、(ずるりと両腕が滑り落ちて地面に崩れ落ち)」
「……(崩れ落ちるアルフレッドを受け止め横たわらせ自身の帽子を脱ぎ枕替わりにアルフレッドの頭の下に敷き)…そうだ。神様だがなんだが知らねえ。俺が知るのはこいつらが無事に生きる未来だけだ」
「(ふたりの様子を確認して目を瞬かせ)……フランシスとはぐれた?深追い?……フランシスが危険なのでは?」
「アルフレッド、借りるべ(アルフレッドの耳についたピアスを手に取り)キク、これでフランシスとマシューさ呼びかけてくれ」
「(ルーカスからピアスを受け取ってピアスを起動し)……フランシス。マシュー。どちらでも構いません。応答しなさい」
『キ……ちゃ……?(ノイズ混じりに途切れ途切れに声が聞こえる)』
「!フランシス、どこにいるのですか。緊急です。戻ってきなさい(努めて冷静な声を出し)」
『りょ……ぃ……アルフ……ど……』
「?なんですか、聞き取れないです(耳をピアスに近付け)」
『ド…ごめ……がなく……(ぷつんとピアスから音が止む)』
「……(ざわりと胸の奥がざわ立ち)ルーカス、アルフレッドを頼みます。フランシスを迎えに行ってきます(答えを聞かずに結界から弾丸のように飛び出す)」
「了解した。……さてと、本腰を入れるか(手を組み祈りを捧げると聖書のページと星の幻影が浮かび)さあ、勝鬨の光を導いてやる」
「っ、あ、ぁ゛……ッ、!!(意識を失ったままびくりと身体が跳ねると何かから逃げるように身を捩らせ)」
「!ルーカスっ、アルフレッドがなんや様子おかしいで!!」
「毒?……(暴れるアルフレッドに鼻を近付け)毒の悪臭しねえ、なんだよこれ……!?」
「っ、(アルフレッドの腕を掴み回復魔法を唱え)俺達と同じ神聖の影響だけじゃねえのかよっ」
「(木々の間を駆け抜け)フランシス!返事をなさい!フランシス!!」
「……クちゃ…(地面に無数の切り刻まれた蛮族の屍に腰掛けながらどこからともなく鳥のような羽根が周辺にある舞い上がる)」
「!!(声の方を振り向き)フランシス……これは、いったい……」
「(はらりと落ちる羽根を掴み)どうやら神格が抜けた体が目の前に突然現れた強大な神聖の力にショック起こしてるみたいでね。前世の特性がここに来て色濃く出てしまってるようなんだ」
「だからその羽根が……いえ、それよりも結界の方に戻りなさい。全員戻っています、これより行方不明者の奪還へ向かいます(姿勢を正し)」
「(ぶんぶんと首を振り)言ったでしょ、色濃く特性が出てるって。かつて俺は沢山のヒトを殺め穢れが強く残った蛮族。神聖な結界には今入ることが出来ない。……この山を降りれば元には戻るんだけどね」
「……(ふうっと息を吐き)蛮族、と言われてしまっては手が出せない。ではひとつ聞かせてください。……先程の通信の謝罪のようななにか、あれはいったい何だったのですか?」
「…アルはルーカス達の元へ帰った?きっとアルフレッドは今頃俺の穢れにあてられて苦しい思いをしてるだろうからね(得物を強く握ると苦しげに目を瞑り)」
「…………(むんずとフランシスの襟首を掴み)帰還します。結界内に入れずとも結界付近には行けるでしょう。ちゃんとその目で戻っているかどうかを確認しなさい」
「っ!?(襟首を掴まれたことでバランスを崩しそうになるも何とか堪え)…でも今の俺が居ればまたアルが苦しい思いや…みんなを危険な目にっ」
「(じろりとフランシスを睨み)残念、穢れ持ちの蛮族はここにも一匹。結界内にも一匹(ふんっと鼻を鳴らし)」
「…………(キクの言葉にびくりと体を揺らし)」
「まあ、フランシスやギルベルトよりは穢れの量は少ないですがね。しかし、アルフレッドを心配するのなら尚のこと傍にいてあげなさい。……謝っていましたよ、はぐれて一人で逃げ帰ったことを」
「……(唇を噛み締めながら)…ばか。ばかアル。謝るのは苦しい目に遭わせたこっちだって言うのに」
「道中で何が起こったのかは聞きましょう。……とにかく、今は一分一秒でも早く彼の手を握ってあげなさい(フランシスの襟首から手を離し)」
「ん、…(キクの方へゆっくりと振り返り)ありがとう、キクちゃん」
「構いません。私も気が急いておりますので。……我が主を早く救出せねば」
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