ダブルクロスしようぜ!-Parallel-

「(こんこんと扉をノックし)失礼。イヴァン様が来られました(深々と来客達に頭を下げ)」
「!(びくっと震えると背筋を伸ばして座り直し)」
「ふふ、初々しいですねえ……(優雅に腰掛けたままギルベルトの方を振り向くと微笑む)」
「あ、やっと来たん?入ってもらってええよー(二人がけのソファーに寝そべりながらテーブルに置かれた皿から葡萄を一房手に取り)」
「…(なんだこいつふてぶてしいにも程があるだろうとアントーニョを睨む)」
「……(アントーニョを睨むアーサーをじっと見ると溜息混じりに白い息を吐く)」
「ロヴィ、こっちおいで(ロヴィーノを手招きして自身の膝を指差し)」
「……ん(素直にアントーニョの膝の上に乗ると体を預けて体温を享受する)」
「アーサーさん、あまり陛下を睨み付けてはいけませんよ(やんわりと告げるとアーサーに向けて微笑み)」
「ああ、すまない(キクの言葉に振り返り)…上に立つ人間というのはどいつもクセが強い奴らばかりだな」

「兄ちゃん達仲良しだなあ(微笑ましげにロヴィーノ達を首を左右に揺らしながら見つめ)」
「フェリシアーノ。そろそろ陛下がいらっしゃるから背筋を正すように(くしゃりとフェリシアーノの頭を撫でてから背筋を軽く叩き)」
「うにっ!(ルートヴィッヒに言われた通りに背筋を伸ばし)…はあ、陛下にお会いするのは緊張するなあ」

「マシュー、あんまり緊張しない方がいいよ。大丈夫さ、いざとなったら俺たちが付いてるから(緊張して硬直するマシューの肩を叩き)」
「そうそう。今回は親睦の意味を込めたお茶会。気を張るようなこともないさ(マシューの視線に合うように屈むと安心させるようににこりと微笑み)」
「う、うん……だ、大丈夫だよ……僕だってウィリアムズ家の当主なんだから……(ふたりの声掛けにガチガチに固まったまま何度も頷き)」

「……陛下、皆がお待ちです(扉の向こうで動かないイヴァンに声をかけ)」
「……うん(億劫そうにサロンへと足を踏み入れ)やあ、みんな。久し振りだね。元気そうで何よりだよ」
「(立ち上がって膝を折ると丁寧に頭を下げ)陛下におかれましても、お変わりなく。我ら<裏貴族>を代表いたしまして慶びを述べさせていただきます」
「久しぶりやなあイヴァン!元気しとった?俺はこのとおり元気やで!(ロヴィーノをその場で抱っこしたままイヴァンに手を振り)」
「(ふたりの対応に表情を少し緩め)カリエド君も元気そうでよかったよ。噂はかねがね聞いていたけど、彼が例の正妻かな?」
「せやでー!さ、ロヴィーノ。顔上げてイヴァンに挨拶したってな(ロヴィーノの頭を撫で)」
「(こくんと頷き)……ロヴィーノ。アントーニョ……様の正妻、です(慣れない敬語に詰まりながら自己紹介)」
「うん、話は聞いてるよ。……バイルシュミット。……は今ふたりいるんだった。ギルベルト、例の祝いの品をあとで持ってきておいてくれる?」
「承知しました。それでは皆さん、軽いお食事とお茶をご用意致しますのでどうぞごゆるりとお過ごしください(頭を丁寧に下げ)」

「…カリエド…正妻…(イヴァン達の会話で引っかかった言葉を呟き)もしや彼はソルバイラールのアントーニョ陛下…」
「……えっ(はっとしてアントーニョの方を向き)」
「あれ、俺って意外と有名人?いやあ照れるわあ(ふたりの反応にけらけらと笑い)」
「(立ち上がるとフランシスとアルフレッドを視界に捉え)お二人ともご存じなかったのですか?……彼がソルバイラールを治めるアントーニョ陛下ですよ」
「えっ、えっ、お、王様?えっと、えっと……(おろおろと視線を行ったり来たりさせ)」
「彼が…あの踊る太陽の国の陛下(目をぱちぱちと瞬かせ)」
「アントーニョでええよー。自国の子以外に陛下言われるとなんや俺擽ったなるし?」
「では、俺……失礼。私はアントーニョ様、と(丁寧に腰を折り)」
「敬語とかええのにー(ぶうっと頬を膨らませながらロヴィーノの背中を撫で)」
「ふふ、矢張噂に違わぬ快活さですね(くすりと微笑むと宛がわれた椅子に腰掛け)」

「(革張りの椅子に腰掛けて足を組み)……さて、今日はなんてことない。みんなと仲良くなろうと思ってこの席を設けさせてもらったよ。……無礼講とまではいわないけれど、寛いでいってくれると嬉しいな」
「(扉から召使いが食事を載せた台車を運んできたことを確認し)お食事もご用意出来ましたので箸休めにどうぞいただいてください(台車から音を立てずに食器を取り出すと来客達の前にセッティングしていく)」

「…アルフレッドもあれくらい出来たらなあ(ギルベルトの動きを見つめながら溜息をつき)」
「ま、まだ練習中なんだよ……皿は割らなくなっただろう?(ひそひそと小声で反論)」
「それが普通なんだよ。お前の場合大きな音を立てて運ぶのも問題(肩を竦め)」
「むぐ……っ、難しいんだよあれ……歩くと揺れるし……(口の中で反論の言葉を転がし)」

「…(ルートヴィッヒの前に食器をセッティングし終えると最愛の弟と目を合わせ苦笑いを浮かべる)」
「……(肩を竦めると唇の動きだけでお疲れ様、と伝える)」

「(目の前に用意が整うのを眺めながらフランシスとアルフレッドのやり取りに目を細め)従者である君たちも、ゆっくりしていってくれると嬉しいよ。立場はある程度忘れて、親睦を深めるといい」
「お話…お話…(うーんとひとしきり唸るとなにか閃いた表情を浮かべ)陛下は最近好きな人出来た…出来ましたか?」
「絞り出した質問がそれかよ…(真顔)」
「だっ、だって楽しく話すなら恋バナかなあって…(しゅん)」
「!?(唐突すぎるフェリシアーノの発言に慌てて首根っこを掴み)も、申し訳ありません陛下!」
「(表情を崩すことなく微笑み)そうだね、家族は好きだよ。それに、僕に仕えてくれる人も好き。……残念ながら恋の話ではないけれどね」
「……恋バナ、俺も好きだぜ。アントーニョ……様のこと語ればいいんだろ?」
「ソルバイラールの国王の新妻事情は少し気になるかも…(口元を覆いながら目に僅かな好奇心の光を宿し)」
「フランシス、野次馬の顔になってるんだぞ(肘で脇腹を小突き)」
「キクのとこはどうなん?そこのつんつんしとる執事さんとはまだお付き合いしとるんやろ?(ロヴィーノの旋毛にキスを落としながら尋ね)」
「(ふわりと微笑むとアーサーの手を取り)ええ、以前お会いした時にお伝えした通りですよ?……大切な執事で、愛しい人です」
「キク…様とは主人でもありこの身を捧げたいと願う大切なお方です。ええ、好きという言葉では推し量れなくらいには(柔らかく微笑むとキクの頬にそっと口付けし)」
「……アーサー、だっけ?……お前、俺と同じか?(アントーニョに撫でられながらじっと観察)」
「(ロヴィーノの言葉に顔を上げ)同じ…とは?」
「……すき(アントーニョにぎゅっと抱きつき)」
「…(ぷいっと視線を逸らし)否定は、しない」
「ふふっ、素直ではありませんね(楽しそうに小さく声を出して笑い)」

「マシュー様。お砂糖はこちらです(シュガーポットをマシューの手の届く所へ置き直し)」
「あっ、ありがとうござ……あうっ、(シュガーポットに手を伸ばすと紅茶のカップを揺らし)うわっ、わっ!(慌てて溢さないようにカップを押さえる)」
「っと(零れそうになったカップを受け取り)…大丈夫か?(柔らかく目を細めてカップを差し出し)」
「(パクパクと口を開閉させて頷き)だ、大丈夫です……ありがとう、ごめんなさい……(小動物のように縮まるとカップを受け取ってへにゃりと笑みを浮かべる)」
「旦那様、お怪我はありませんか?(ギルベルトに一礼してからマシューに声を掛け)」
「あ、うん……大丈夫。えっと……ギルベルトさんがキャッチしてくれたから」
「服にはシミはついてないようだね。火傷とかしなくて良かったよ(シュガーポットを取りやすい位置に移動させ)」
「うん、心配掛けてごめんなさい。えっと、洋服も無事です(恥ずかしさを隠すように紅茶に口をつけ)」

「(マシューに会釈するとイヴァンの元へ戻り)それでは私は部屋の外で待たせていただきますので何かありましたらベルでお申し付けください」
「(こくんと頷き)ああ、頼まれごとしていい?……そろそろ連絡が入ると思うから、3件分まとめておいてくれる?終わったら全部机に置いておいてくれていいから(ギルベルトに指示を出し)」
「かしこまりました。それでは…(軽く会釈し扉の前まで歩み出すも途中で止まり)ああ、イヴァン様。忘れ物が」
「?(目線だけをギルベルトの方に流し)」
「(すたすたとイヴァンの元へ戻るとふうと息を吐き)顔、まだ強ばってんぞ。しゃきっとしろしゃきっと(ぱしーんと無遠慮に背中を叩くとすたすたと出口まで戻り一礼して退室)」
「…………え、それ今やる?(呆気に取られて真顔になるが咳払いをして威厳を取り直す)」
「…(確かに家臣がすることじゃないけどあれで陛下の緊張感が溶けてるよんだよねえ)」
「……(流石に俺はこの場で出来る来はしないんだぞ)」
「…あいつは死にたがりなのか(ギルベルトが出ていった扉を見つめながら真顔)」

「(目を細めると話題を変えるように軽く咳払いをし)……そう言えば、ソルバイラールでは婚姻の祝賀会が盛り上がったとか。矢張楽しそうな国民性ですね」
「そりゃもう盛り上がったで!町中祝賀モードやし屋台とか出てお祭り騒ぎやったなあー(しみじみと)」
「……あんな祝ってもらえるとは思わなかった(思い出すとむず痒そうに表情を緩め)」
「俺も招待されたけどすごかったよ!町のみんな大騒ぎでお店もまともにやってなかったなあー」
「ああ。国王陛下万歳、と叫びながらどんちゃん騒ぎになっているのは圧巻だったが……働かなくていいのかと本気で考えてしまったな」
「ふふーん。ええ所やろ?うちの国」
「いいとこ。……アントーニョがいるから、いいとこだ(何度も頷き)」
「おやおやお熱い(くすりと笑い)」
「兄ちゃんをたくさんたくさああん愛してくれてるトーニョ兄ちゃんはいい人だねえ(出された食事用のフォークを見つめながら)」
「(ぽすぽすとフェリシアーノの頭を撫で)陛下の元にいるなら安心だな。フェリシアーノ、心配で泣かなくてもよさそうだぞ(少し茶化すように笑い)」
「ヴェヴェ、俺泣かないもん(ぶうっと頬を膨らませる)」
「……フェリシアーノ(じっとフェリシアーノを見つめると優しく微笑み)……もう、俺たちは逃げなくていいみたいだ」
「…!うん、だって俺達は居場所を見つけられたもんね(つられるように優しく微笑み返し)」

「……(ぱちくりと目を瞬かせながら皆の会話を聞いている)」
「(テーブルに置かれたナプキンをマシューの首にかけながら)オーヴァードの力を持っていてもああやって悲観的にならず幸せを掴めたってことは素晴らしいことだね」
「(頷きながらマシューの食事の準備を始め)……ただ、俺気になってることがあるんだ……。国王陛下、彼は本当にただのエキストラなのかい?(フランシスに聞こえるように耳打ち)」
「…どうだろうね。隠してる可能性も拭いきれない。けれど表立っての活動をやってるのはギルベルトだからどうとも判断をつけるのは難しいかな(テーブルに置かれていたボトルを手に取りゆっくりとグラスに水を注ぐ)」
「……最悪反逆罪になるけど、ちょっとやってみようか?……影になってワーディングを張ってみる。そこで陛下が消えればエキストラ、もしその場にいれば……覚醒しているか、それに近いなにかだ(ぎらりと目の奥で獣の光を揺らめかせ)」
「(首を左右に揺らし)やめときな。ここで試すにはあまりにもリスクが高すぎる。で、何より主人を危険に晒す気か、ジョーンズ(落ち着かせるようにファミリーネームであえて呼びつけ)」
「……ッ、(揺らめいた影が自身に纏わり付いて音を消し)……感情論に走った。申し訳ありません、執事長(すっと頭を下げ)」
「(アルフレッドの様子に安堵の息を吐き)逸る気持ちは分かるよ。得体の知れない存在を相手にするのなんて尚のことね。…俺としてはマシューのことも心配だけどお前だって心配なんだからな(ぽふぽふと頭を撫で)」
「……(ぐっと下唇を噛み)マシューの為にも、危険な芽は摘みたかったんだ……ごめん(フランシスの優しさに心を落ち着け)」
「(柔らかな頬を軽く摘み)へこみすぎ。そんな顔じゃ俺達のご主人様が悲しんじゃうよ。ほら、どんなときも笑顔笑顔。…でないと、やってられない時もあるんだからさ(言葉尻はやや小さめの声量で呟き)」
「……っ、(言わんとしている過去を思い出して息を詰めるとくしゃりと笑い)……そうだね。旦那様が泣いちゃうのが一番堪えるや」

「…(キクの食事の用意を淡々と済ませながらアルフレッド達に支線を向け)」
「アーサーさん、何か気になりましたか?(微笑みはそのままにアルフレッド達へ視線を送り)」
「(キクの言葉に振り返り)ああ、いや。…あいつらも色々と事情があるんだなと。ただあの髭野rフランシスによく睨まれるのだけは気に食わないと思ってな」
「ふふ、お互いに執事長として意識している、ということですかねえ(口許に手を当てて優雅に微笑み)……そうですね、彼らの詳しい過去は知りませんが……壮絶だったという噂は知っていますよ」
「跡取り問題、または遺産相続に大方内輪揉めの話だろう?貴族ならどこでも転がっている話だ(ナプキンを膝から拝借すると首元に手早くつけ)」
「おや、手厳しい(言葉とは裏腹に楽しそうな声色で呟き)家のことは誰しもが通る道です。……その分、痼が残ることもある」
「…お前にもあるのか?(目を細めながらどこか愉しそうな光を滲ませ)」
「あったような気もしますねえ……いやはや、年の割りに忘れっぽくて(茶目っ気を出しながらからころと笑い)」
「なんだ。あるのなら俺が手早く除去してやるというのに。…捌くのは得意だぞ、俺は(テーブルに置かれたバターナイフを手に取りペン回し要領で回しながら)」
「ふふ、では思い出したら除去していただきましょう。……捌かれるのは誰なのでしょう(肩を竦めて苦笑し)」

「(こんこんこんと扉をノックし)失礼いたします。…イヴァン様」
「いいよ、入って(ゲストたちの会話を頬杖を付いて聞きながら)」
「(イヴァンの元へ歩み寄ると一礼し1歩近付き)…城の中に侵入者が。エキストラのようですが最近街を荒らしている件の『魔女狩り』関係者かと(耳元で告げる)」
「(目を細めるとすっと手を挙げ)……国王、イヴァンがここに宣言する。国の為、侵入者を排除しろ。指揮はギルベルト、任せたよ」
「はっ。速やかに(その場に跪くと深く頭を下げ)…この力、この剣は貴方の為に」
「……その忠誠、見せてもらうよ。兵は好きなだけ持っていっていい。力を知りたいなら<狗>たちを連れていっても構わないよ(ちらりとゲストを一瞥し)」
「その必要はないかと。エキストラ相手の殲滅任務、このバイルシュミットが果たしてみせましょう(ゆっくりと立ち上がり)…だからお前はそのまま楽しんどけ(不敵な笑みを向けると素早く退室する)」
「……言うねえ(口許に歪な弧を描き)」

「…従者ってのはなんとまあ個性派だらけなことやな(イヴァン達の様子を見つめながら手に取った桃にかぶりつき)」
「……個性、大安売りだな(頓着せずに手に取ったイチゴを凍らせながらつまみ食い)」
「まあ人それぞれ、個性があってええんちゃう?それでうまいこといっとるんやし(手の甲から桃の汁がこぼれるのを気にすることなくむしゃむしゃと口に含み)」
「ん、確かに……(納得して頷くとアントーニョの手から溢れ落ちる果汁を鼻唄混じりに凍らせていく)」
「ん、ロヴィも食べる?(ロヴィーノの様子に気付き後頭部に手を添えるとそのまま唇を奪い桃の果汁が僅かに含んだ唾液を絡ませた舌で舌先を絡める)」
「ん、む……っ、んく……っ(舌先を絡め合うとごくんと唾液に混ざった果汁を音を立てて飲み下し)っぷぁ、甘い……けど美味しい……あと、あったかい(ほうっと白い息を吐き出し)」
「(嚥下したのを確認すると唇をゆっくりと指の腹で撫で)ほうか。ほなら…おかわりはいかが?(甘く誘うような声で尋ね)」
「(生理的に潤んだ瞳でアントーニョを見据えるとふわりと微笑み)……うん、おかわり。もっと食べたい」
「ええよ。…たんまり食べさせたる(残っていた桃にかぶりつくと直後ロヴィーノの唇を塞ぎ口腔内を潤す)」
「んん……(甘い吐息を漏らすと口腔内に流れ込む甘美な果汁に舌鼓を打ちながら目を閉じてアントーニョの背中に両手を回す)」

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