クトゥルフしようぜ!
英「……ん?」
日「イギリスさん?どうなさいました?」
英「いや、ノルウェーが……やけに大人しいなと」
日「……そう言えば。どうなさったんでしょうか、まさか……脳震盪……?」
英「はは、まさか。あいつがそんなたま……!!(魔術を駆使していたことを思い出す)」
仏「?どうしたの坊ちゃん達」
日「……っ!!きゅ、救急車!!イギリスさんすぐ救急車を!!(察したのか慌てて)」
諾「よ……ぶな……(何とか声を絞り出し)」
日「駄目です呼びます!患者は大人しくしてください!!」
英「おい糞髭!こいつ昨日はメシちゃんと食ってたか!?」
仏「え……そういえば肉料理とか食べてなかったけど」
諾「……(震える手で携帯を取り出し、ゆっくりと電話帳をスクロール)」
米「……イギリス、君のせいだぞ」
英「は……」
米「彼が見せられた悪夢、見当がつくだろう?……俺も詳しくは知らないけれど、つまりそういうことさ」
英「っつ…!!」
日「イギリスさん、落ち込むのは後にしてください!早くノルウェーさんを安静にさせないと……!!」
諾「……(とあるアドレスの所に止まるがホームボタンを押し)……ぃ、ごめ……」
英「あ、ああ!おい糞髭!ノルウェーをソファーに運ぶぞ!!」
仏「言われなくても分かってるよ坊ちゃん!」
加「……僕、ホットミルクを作ってきます(静かにキッチンへと姿を消し)」
米「……(視線でカナダを追うもののすぐに向き直ってノルウェーの携帯を取り上げる)」
英「……カナダ、お前のせいじゃない。大丈夫、だからな」
日「フランスさん、このお部屋は桶などありますか!?お借りしたいのですが!」
仏「洗面所に一つあるよ!案内するっ」
日「お願いします!」
諾「っ……さぃ……ごめ……さ……」
英「…アメリカ、ノルウェー任せられるか。俺はカナダの所へ行く」
米「ああ、構わないよ。俺は最初からそのつもりさ」
英「頼む。…カナダ!(台所へ向かう)」
*
加「(キッチンの一番奥で座り込んで膝を抱え)……優しいなんて、出来ないよ……」
英「カナダ……大丈夫か?(肩をぽんと叩く)」
加「……あ、(びくりと肩が跳ね恐る恐る振り向き)……イギリス、さん……」
英「自分を責めんな。お前の行動は正しいよ。…俺だってお前の立場なら、そうする」
加「……でも、人を、殴りました……許されることじゃ、ない……(じりじりとイギリスから逃げるように)」
英「そうしなきゃわかんねえ奴もいるんだよ。…言葉じゃ伝わらない奴なんてザラだ。…俺だってこれまでお前みたいなこと、何度だってやってんだぜ?(苦笑いしながら)」
加「でも、僕は……僕、は……(不意打ちのように昨日の悪夢が脳裏を過り)……っ、ごめ……っ、なさ……!!(更に距離を取るように及び腰に)」
英「カナダ!(腕を掴み)…わかるか?今お前の腕を掴んでる俺の手の感触。これは紛れもない本物だ。…お前は、俺の言葉を信じてくれないのか?」
加「っ、ぁ……(視線だけが忙しなく動き、段々と呼吸が荒くなっていく)……あ、ぁ……う、ぁ……(縋るように掴まれた部分を触り)」
英「ほら、俺はちゃんとお前の味方だから。ここに居るから。…な?(優しく微笑む)」
加「あ、ぁ……イギリス、さん……!僕、は……僕、(はーはーと荒い息を吐き出しながら必死で意識を取り戻そうとしている)」
英「深呼吸しろ。いいか、ゆっくりとだ。…ほら、俺と一緒に、な(カナダの手を握り優しく諭すように)」
加「は、は……はー……(呼吸を合わせるようにすると次第に落ち着いて)……あ、イギリスさん……僕、は……」
英「ん、ほら…ちゃんと聴いてやるから、な?」
加「たぶん、……あのふたりが、やったんですよね……僕、イギリスさんに、フランスさんに……アメリカに、嫌われる夢を……(思い出そうとする度に涙の膜が生まれ)」
英「ああ。…そもそもの発端は俺なんだ。俺が招いたことだから、あいつらだけを責めないでやってくれないか?」
加「……怒ってないって言ったら、嘘だけど、もういいんです……僕は、貴方たちに拒絶されるのが、怖いって……分かったから」
英「……そうか。それじゃあそんな顔、もうすんな。お前はふわふわした緩い顔の方が似合ってんだからな」
加「……はい(少し強張っているものの優しい笑顔を浮かべ)」
英「さ、戻るぞ。……皆、お前のことだって心配してる」
加「あ、はい……あっ、ホットミルク……作ってないや……」
英「ん?なら俺が今からホットミルクでも作って……」
加「だ、大丈夫ですよ!ほら、冷たいミルクも美味しいですよね!(慌てて冷蔵庫からミルクのボトルを取り出して抱きかかえ)」
英「あ、ああ?……なんなら、手伝おうかカナダ(わくわく)」
加「じゃ、じゃあこのグラスを!運んでください!!(名案とばかりに)」
英「それだけでいいのか?」
加「全然構いませんよ!ああ困ったなあ僕の両手はミルクのボトルでいっぱいだからグラスが持てなくて!」
英「グラス持ちくらいお安い御用だ!」
*
米「……(ノルウェーの携帯を弄り、電話帳からとある番号に電話をかけ)……ハロー。嫌そうな反応しないでくれよ、緊急さ。……うん、代わる。刺激は与えないでくれよ、あと切りそうになったら殴るかもしれないけど勘弁だよ。
……ノルウェー、電話出て。絶対切らないこと。切ろうとするようなら、俺が力づくで止めるよ。……デンマークから了承済みだ(ノルウェーの耳元に携帯を当て)」
諾「…………(喉に何か仕えて言葉が出ない)」
米「手、放すよ。……積もる話があるだろう、俺は耳塞いでてやるんだぞ(少しお道化たように)」
諾「…(アメリカを力無く睨みながら、何とか声を振り絞って)…もし、も…」
米「ヒーローは疲れるんだぞ。……ま、これなら大丈夫だね(ごろっと床に転がり)」
諾「……助け……ろ、デン……助け……(嗚咽を堪えるように声を絞り出しながら)」
仏「おーい、水とか濡れタオル持ってきたよー」
日「お待たせいたしました……あら、イギリスさんとカナダさんは……?」
米「あの二人ならキッチンにいるよ」
仏「……ノルウェー?」
諾「……(意識を失ったのか、荒い呼吸を繰り返し、目を閉ざしている)」
日「(手早くノルウェーの体を清拭し、額に濡れたタオルを乗せる)……あとは本人の心持次第ですね。こういったものは専門外ですが、落ち着いたら栄養のあるものをしっかりと食べさせてください」
米「(ノルウェーの耳元から携帯を抜き取って電源を切る)……Good night.」
仏「…誰かと電話でもしてたの?」
米「俺なりの優しさなんだぞ。……(フランスの耳元に)デンマークに、掛けてあげたよ」
仏「……ちゃんと届いたのかな、一番来て欲しくない奴にSOSはさ」
米「さあ。でも、これでひとつ障害は消えただろう?……ここからは彼次第だ」
仏「……お前、ほんといつの間にノルウェーと仲良くなったわけ」
米「セッション仲間だからね(にやりと笑い)」
仏「……そういうことにしといてやるよ」
米「そういうことにしておいてくれよ!」
仏「まあ深くは突っ込まないよ……ってぬあ!?」
米「何してるんだい、君は……」
【扉が勢いよく開く。蝶番が壊れんばかりにだ。開いたそこには大きく肩を上下し、普段の明朗な表情が真剣そのものと言った顔のデンマークがいた】
米「ハロー、さて。持ち帰ってくれていいんだぞ(ひょいっとノルウェーを持ち上げてデンマークに引き渡し)」
丁「ノルっ!!(アメリカからノルウェーを引き渡してもらい、所謂お姫様抱っこで抱え)……おめたち、ノルに何したっぺ(威圧感のある眼差しで睨み)」
米「なーんにも。強いて言うなら、働きすぎなんだぞ(肩を竦め)」
仏「ヒエッ」
英「お前ら、ミルク持ってき……ヒエッ」
加「わぷっ、イギリスさん……?ヒィッ!!」
仏「む、昔の古傷がお兄さん疼いちゃう…ビクンビクンッ」
丁「ノル……馬鹿。幽霊みてえに蒼褪めた顔して会議室出てると思ったらこんなことになって……(髪を撫でる)ああ、カナダ。そのミルク、俺にくんちょ」
加「どどどどど、どうぞ(渡すと凄まじい勢いでイギリスの陰に隠れ)」
英「……(無意識に日本の腕を掴む)」
日「……あ、そうでしたね皆さんデンマークさんの……(目を細めて合掌)」
丁「すまねえ。…ん、(ミルクを口に含み、ノルウェーに口移しする)」
英「!?」
仏「!?」
米「ヒュウ(白けた目で)……いちゃつくなら帰った帰った」
加「ああああ、アメリカ!!刺激しないでよ……!!」
諾「……ん、っ(こくんと喉を鳴らす)…デン……もっと……(無意識につぶやく)」
丁「ん、帰ったらたーんとやっぺ。(ぺろりとノルウェーの顎に滴る白い液体を舐めて)…悪いな。ノルウェーが迷惑かけたべな(普段通りに笑う)」
日「まあ、お熱いことで(静かに微笑んで)……爺には刺激が強いようです」
仏「お前らも同じことやってるだろ島国」
英「なんのことだか(今朝やったけど)」
日「……(昨晩から今朝にかけての惨状を思い出して思わず目を逸らし)」
米「まあこっちも世話になったから目が覚めたら俺が感謝してたって伝えといてくれよ」
丁「…なあ、アメリカ。一つ聞いてえがっぺ?」
米「ひとつだけなら構わないよ」
丁「昨日、ノルとずっと一緒だって、ほんとけ?(口元は笑っているが明らかに嫉妬の色を秘めて)」
仏「あばばばば(わかりやすいくらいに震える)」
英「……(さらに日本の腕を強くつかむ)」
日「イギリスさん、大丈夫ですよ怖くない怖くない(イギリスの頭を撫でながら)」
米「さあ、どうだろう?……俺、ノルウェーは恋愛対象外なんだよね(あっけらかんと笑い)」
丁「それはええことだ。もしそだなことなら…俺は昔の血を思い出さなきゃなんねえべ(ノルウェーの手首にキスしながら)」
仏「あー、これはノルウェーが心配する理由、お兄さんわかるわー(小声)」
加「(ガタガタガタガタガタガタガタ)」
英「こ、こここ怖くねえからなっ(とかいいながら小刻みに震えている)」
日「ああ、こういった反応は普段お見掛けしないから可愛らしい……カメラを持ってくればよかったです……!(震えなくて大丈夫ですよ、私がいます)」
英「に、にほん?今なんか本音が出てたような……」
日「気のせいです、気のせいですイギリスさん(にっこりと)」
米「老国はいつも面倒だね、後にも先にもそんな可能性ないから安心したらどうだい(明らかに面倒臭そうに)」
丁「そうけ!ならえがっぺ!いやあ、邪魔したな!あとのことは俺に任せてくんちょ!……たっぷりとノルウェーにも言い聞かせるから(豪快に笑う)」
米「はいはい、取り敢えず帰ってくれよ(しっしっと追い払う仕草で)」
諾「……な……だ……」
丁「ノル?なした」
諾「ごめん……なさ、……かな、だ(目を瞑りながらも泣きそうになる声を振り絞って)」
加「ぼ、僕……?」
仏「…さっきのこと。あれ本音じゃなくてもカナダ傷つけたの気にしてるんじゃない?」
加「……僕は、気にしてないよ。ぶってごめんね……(聞こえないと分かっていても静かに呟き)」
丁「ノルは不器用だかんなー。まあ何したかわかんねえが出来らならこっからも仲良くしてやってくんね?俺からも頼むっぺ」
加「う、うん……」
米「(ずいっとカナダの前を陣取り)……用件が済んだなら帰ってくれよ、そこのおっさんたちが小動物みたいに震え上がってて見てて切なくなるんだよ」
丁「ん?ああ、そだな。んじゃ、邪魔したっぺ。また次の会議でな(にかっと笑いながら退場)」
英「……ふう(冷や汗を拭う)」
仏「あーもーお兄さんだめー!お兄さんのライフポイントはもう0よ!(ばたりと倒れる)」
米「……はー、そこのドーヴァー。君たち弱すぎなんだぞ」
日「なんというか、嵐のように現れ嵐のように去って行かれましたね……」
英「まあ後はなんとかなるだろ。……で、アメリカ」
米「まだ何かあるのかい……?もう説教はうんざりだよ」
英「は?まだ説教が終わってないといつから勘違いしてた?(にっこり)」
米「……へ?」
仏「お兄さんはもういいけど、そこの島国はまだ怒り収まってないみたいよー」
日「……そうですね、取り敢えずはフランスさんとカナダさんへの謝罪。のちに、他の方々への謝罪へも出向いてもらう予定です。アメリカさん、終わってなどいませんよ?」
米「……クレイジーなんだぞ(冷や汗を流しながら)」
英「ああ。後終わったらSEIZAもだな。…今夜は眠らせねえぞ(にっこり)」
仏「アメリカがんばれー(棒読み)」
米「……お、俺用事を思い出したんだぞ!(回れ右で玄関へ走り)」
英「させるか!行け!妖精さん!!」
米「ぎゃああああああああ!!!!!!」
加「……兄弟、諦めた方がいいよ」
仏「悪は正義の名の元に滅びるんだよ。……ん、あれ?正義ってなんだっけ」
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