クトゥルフしようぜ!

【世界会議後の会議室。そこにはイタリアに誘われた数人がゆったりまったりと姿を見せない主催者を待っていた】

英「……おい、主催者が遅刻するとはどういう了見だ(いらいら)」
日「まあまあ。いつもことですよ、イギリスさん(隣を陣取ってあやすように笑い)」
仏「まあイタリアが遅刻しない方が奇跡ってもんじゃない?そうカリカリするなよ坊ちゃん。ご立派な眉毛逆立てちゃって」
西「zzz…(机に突っ伏してヨダレを垂らして寝ている)」
南「……(向かい側の席からスペインを睨むように見つめ、弟が来ないことに盛大な溜息をついている)」
加「……何で僕も呼ばれたんだろう……(明らかに場違いな空気に縮こまり)」
英「おわっ、カナダ居たのか!?(びっくりして椅子から思わず立ち上がる)」
加「(ショックな表情を浮かべ)い、いましたよ……!さっきからずっといました……!!」

仏「カナダの隣でイタリア待ってる、なうっと。(スマホで文字を打ち込みながら)はいはい、カナダ〜。ちょっとこっち向いて〜」
加「?フランスさん?(言われた通りくるりと振り向き)」
仏「はい、お兄さんとチーズ!(カナダの肩を抱き寄せ、スマホのカメラを自分達に向けてシャッターをきる)…うん、ありがとうカナダ!」
加「え、え?……えっと、どういたしまして?(何故感謝されたのか分からず首を傾げ)」

日「ふふ、何だか賑やかで楽しいですね。お呼ばれした時は何だろうと思いましたが……ふふ(楽しそうに目を細めて皆の動向を眺めながら)」
南「……チッ、あーめんどくせーけどあいつどっかでシエスタしてんだろ。ちょっと探してくる(ガタガタと喧しく椅子を引いて立ち上がり)」
伊「ヴェヴェ!ごめんねみんなー!遅くなっちゃった!!(大きな荷物抱えて慌てた様子で登場)」
南「うわっ、てめーなんだよその荷物!(丁度立ち上がった時だったので驚きそのまま椅子に戻る)」
日「おや、イタリア君。本日はお招きいただき誠にありがとうございます(にっこりと微笑みながら)」
英「おせえぞパスタ野郎!!(机をバンと叩く)」
西「んあ?(目を覚まして顔を上げる)あ、イタちゃん来たんやねー」
伊「あのね、これ皆で喋るんだったらドルチェも必要だと思って、俺ん家のお菓子と差し入れ持ってきたんだー!(ドヤァ)」
仏「おお、お前ん家のお菓子、美味しいもんなー。ティラミスある?」
日「まあ、わざわざありがとうございます。イタリア君のお家のお菓子は美味しくて素敵ですよね……」
伊「ティラミスあるよー!あとパスタも!!(パスタの束を持ってさらにドヤ顔披露)
南「まあ、ヴェネチアーノにしては気が利くんじゃねえ?……俺の分もあるよな?」
伊「兄ちゃんの分もばっちりあるよ!えっへん!!」
南「まあ当然だよな!俺の分も……」

日「ああ、私も本日は皆様にお土産が(足元に置いてあった紙袋を引っ張り出し)」
伊「お!日本のお菓子だー!なになにー?」
日「ふふ、本日は我が家の最中と……あとは此方を。食べ物ですとなくなってしまいますので、我が家の手拭いを皆様に、と。おひとりずつ、国花をあしらわせて頂いております(ふんわりと微笑みを浮かべて)」
西「親分知ってるで!これ日本のオモテナシって奴やんな!日本は気が利くなー(手ぬぐいを見つめながら)」
加「わ、凄い……メイプルだ!わあ、可愛い……!(貰った手ぬぐいを抱きしめるように)」
日「ええ、つまらないものですがぜひお受け取りください。……(そっとイギリスの耳元へ)イギリスさんの分は、薔薇と桜を(悪戯するように笑いながら)」
英「…俺には特別なオモテナシってわけだな(にんまりと笑う)」
日「ええ、貴方の為の特注品です。桜は私の花、大切にしてくださいな?」
英「ああ。……大切にさせてもらうな」

英「菓子持ち寄るんだったら俺のスコーンも持ってくれば良かったな」
仏「お前はこの楽園を地獄にする気なの?(真顔)」
英「ああ?てめえだけ地獄見せてやるぞ」
南「イギリス様のお土産は結構です丁重にお帰りくださいこのやろー!!(早口)」
伊「〜♪(テーブルにお菓子を広げる)」
仏「…にしてもイタリア。そんな両手抱えるくらいにお菓子持ってきたの?」
伊「差し入れもらったからそのぶん多いんだよー。」
加「わ、僕も手伝うよ。イタリアさん、このスイーツはこっちに置けばいい?」
伊「カナダGrazie!うん、そこに拡げちゃおっか!」
加「ええっと、じゃあこれとこれはそっちに持っていくね(鼻歌でも歌いそうな様子でスイーツを抱えて運ぶ)」
仏「み、ん、な、で、お茶会、なうっと。(スマホで文章を打ってカナダとイタリアの写真を撮る)」
西「さっきからフランスは何しとるん?」
南「どーせたいしたことじゃねーだろ(鼻を鳴らしながら)」

*

〜その頃のアメリカさん〜
米「……F××k!!!(スマホを全力でベッドに投げながら)」
※カナダの怒りにより謹慎中

*

伊「んー、先に俺の持ってきたお菓子から食べちゃおうか!ティラミスとモンブランは生モノだから早く食べないとだしね!」
日「ええ、お菓子も美味しい時間がありますものね。ああ、どれも食べるのが勿体ない……写真、撮っていいですか?(うずうず)」
伊「日本は写真撮るの好きだよね!うん、じゃんじゃん撮って!」
日「ああ、ありがとうございます……!では失礼して(鞄からデジカメを取り出すと嬉しそうに何度もシャッターを切りついでと言わんばかりに皆の楽しそうな様子も収める)」
英「そういや、今日はドイツが居ねえんだな。主催者がお前なら来そうなもんだが…」
伊「ヴェー、ドイツは上司と今重要なお話してるみたいだから…。プロイセンもそれに付き合ってるんだよね(しょんぼり)」
南「ジャガイモ野郎が来るとか拷問だろ、来なくていいんだよ来なくて!」

*

〜その頃の芋兄弟〜
普「あー、イタリアちゃん主催の茶会。行きたすぎるぜー(しょんぼり)」
独「……イタリアには悪いことをしたが、これも仕事だ。兄さん、諦めてくれ(肩ポン)」
普「くっ、優秀過ぎるが故の宿命だな!…ん?(スマホを開き)フランス…後で覚えてろよ」
独「(フランスのことだ、どうせ楽しいだのの内容を送ってきたんだろう……相変わらずだ……)」

*

伊「よーし!お菓子も拡げたことだし!みんなでお話の会始まりでありまーす!」
加「わー!(ぱちぱち)」
西「あ、なら先に皆に親分報告したいことがあんねんけど!(挙手)」
日「……?スペインさん、どうなされましたか?」
英「トマトのトの字でも言ってみろ。てめえのトマト農園バイクで走り回るからな」
西「親分とこのトマト農園の地ならしするよりも自分の顔面…ああ、眉毛整備したらええんちゃう?」
英「(ぎろり)」
西「(ぎろり)」
日「はいそこまで(二人の間に割って入り)」
仏「イギリス、お前誰かに喧嘩売らなきゃ呼吸出来ないわけ?」
英「そうだな、呼吸困難になりそうだからてめえの顔面殴らせてくれ」
仏「特に理由のない暴力がお兄さんを襲う…!」
西「えらい物騒やんなー平和が一番やわ(モンブランもぐもぐ)」
日「……イギリスさん、次喧嘩なされたらペナルティで1か月我が家への入国禁止にしますよ?(にこっ)」
英「えっ(明らかにショックを受けたことで)…わ、分かった。我慢する(しゅん)」
加「日本さん強い……というより、イギリスさんの扱いを心得て……」

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