ソードワールドしようぜ!

【ロングチャット】

イギリス→アーサー(ひかるさん)
日本→キク(おぼろ)

*

【早朝というのにタリアーヘ教会には豊穣祭以来の多くの住人や他国の者でごった返していた
教会での新年の挨拶が終わり礼拝堂からは人が押し合い圧し合い出ていく中、普段とは違う装いのキクとアーサーは人が疎らになる頃合を待ち、ゆったりとした足取りで礼拝堂の外へ出ていくだろう】

「(外気を肌に感じた瞬間ぶるりと体を震わせ)…ふう、やっぱり早朝は冷えるな」
「ええ……もう何枚か着ればよかった……(首を窄めて歯をカチカチと鳴らし、両手で自分を抱きしめながら)」
「(キクの様子をほんのり白く曇ったガラス越しに見つめながら)大丈夫かキク。…すまない、俺が参拝したいと我が儘言ったから寒がりなお前には無理させたな」
「(軽く首を振り)いえ、いいのです。これも修行だと思えば、割と何とかなりそうです……あとは、貴方の隣を歩けるだけで充分温かいです(寒さで赤くなった顔にうっすらと笑みを浮かべ)」
「(キクの言葉につられたように顔を赤らめ)!そ、そうか。……手、繋ぐか(右手をキクに差し伸べながら微笑んで)」
「……つないで、いいですか?(そう言いながら手を絡めて少し恥ずかしそうに微笑む)」
「勿論。キクが嫌じゃないなら(ぎゅっと絡まれた指を絡め返し)」
「あったかい、ですねえ……ああ、心地好い(幸せそうに目を細め)」
「……ふふ(キクの様子を見てくすりと笑い)やっぱりその格好してると普段と雰囲気が違って別人に見えるな。どっちも愛しいことには変わらないけど」
「?……ああ、部屋着のことですか?私が着るには幼い気もしますが……温かいもので(気恥ずかしそうに視線を逸らすがすぐにアーサーを見つめ)……アーサーさんは、格好良くなり過ぎで、誰かに盗られないか心配です(わざとらしく頬を膨らませ)」
「はは、キクは大袈裟だな。誰も盗ろうなんて思わないし盗られる予定はないよ(繋いでいない方の手を口元に添えて可笑しそうに小さく笑って)」
「(手をぎゅっと握りしめて視線を彷徨わせ)……こうすれば、盗られないですね。これなら安心です」
「…心配性なやつ(柔らかく目を細めて)」
「貴方に対してだけですから。他のことは心配すらしません(きっぱり)」
「それは……どうなんだろうな(苦笑いを浮かべながら)……っと、あれは」
「?どうなされましたか(首を傾げ)」

「おーい!!キクー!アーサー!!(ルートヴィッヒとギルベルトの腕を絡めながらウキウキとした様子で2人の方に近付く)」
「うおっとっとと!フェリシアーノ!急に走るな!(たたらを踏みながらも引っ張られ)」

「フェリシアーノ…とルートヴィッヒとギルベルトか。楽しそうだな(微笑ましげに見つめ)」
「また賑やかな面子が揃いましたね……若干名死にかけた顔をしていますが(真顔でギルベルトを見ながら)」

「だるい……眠い……(フード越しの眼は重たげな瞼で閉ざされかけている)」
「?ギルベルトー、まだ眠たいのー?(ぱちぱちと瞬きを繰り返し)」
「ほら兄さん、しゃっきりしろ!新年だぞ新年!」
「あー……アケマシテオメデトウゴザイマス(地に這うような低音で)」
「ラルヴァに朝は天敵でしょうに……よく出てきましたね」
「…フェリちゃんとルッツのお願いを断るとか俺様の良心が許さなかったんだよ…」
「ギルベルトはルートヴィッヒとフェリシアーノがほんとに好きなんだな」
「当たり前だろーが馬鹿かお前は(真顔)」
「莫迦は貴様でしょう、アーサーさんは天使であり神であるのですよ(真顔)」
「アーサー羽がはえてるの?(アーサーの背中をじーっと見つめ)」
「いや、比喩だろう(苦笑)……アーサーもキクも、あけましておめでとう。少し前まではあり得ない組み合わせだと思っていたが……改めてこう目の当たりにすると、いいコンビだ(うんうんと頷き)」
「此方こそあけましておめでとうございます。……お褒めに預かり光栄です(ふっと目を細め)」
「あけましておめでとう。ありがとうルートヴィッヒ。年明けはタリアーヘで過ごすのか?」
「(ふたりの様子に数回瞬きを繰り返し)……あ、ああ。明々後日には隣国へと出る予定だが、それまではタリアーヘでのんびりやるよ」
「あ、俺も俺も!あけましておめでとうキク!アーサー!今年もいっぱいなでなでしてねー(ふにゃふにゃと笑って)」
「……猫の時だけ、撫でますよ(フェリシアーノへ向けた視線を少し滑らせて気恥ずかしそうに)」
「御苦労様だな。じゃあ今日はフェリシアーノ達とこれから1日のんびり過ごすんだな。たまにはこういう日もいいんじゃないか」
「そうだな、フェリシアーノも楽しそうだし兄さんも起き」
「……ぐぅ(鼻ちょうちんを膨らませながら立ち寝)」
「……起きていないな(ギルベルトを振り返って苦笑を浮かべ)」
「ギルベルト!ほら起きて!起きて!!(肩をガクガクと揺さぶり)」
「くかあ……(起きる気配は一向に見えない)」
「立ち寝とは器用だな(興味深そうに見つめ)」
「これはダメですね(ギルベルトを真顔で見ながら)」
「ギルベルトー起きてー!起きないと俺の尻尾でこしょこしょしちゃうよーそれっ(自身の尻尾を掴んでギルベルトのお臍周辺をこしょこしょ)」

「……そういえば、今日は2人とも随分と雰囲気が違うな……なんというか、普段と逆というか……」
「寒いので防寒をしているせいでは?」
「ん?(ルートヴィッヒの言葉にきょとんとした様子で)ああ、仕事がない日はいつもこんな服だが……変か?(ロングカーディガンの裾をつまみながら)」
「アーサーさんが大人びて見えるのでしょう。美しいでしょう?(何故か誇らしげ)」
「何故キクがアーサーについて誇らしげなのかは知らんが……ふむ、悪くないんじゃないか?(アーサーを上から下まで見て頷く)」
「悪くないどころか良すぎて私の心臓が煩いほどですよ!傭兵!きちんと見なさい!!!」
「見ているから勘弁してくれ(真顔)」
「え、えっと……(2人の様子に困ったように微笑みながらちらりとフェリシアーノ達を見て)ふぇっフェリシアーノ、何してるんだ?」
「起きないから擽ってるんだあ。こしょこしょー!それこしょこしょー!(臍の窪みをこしょこしょ)」
「ミアキスの有効活用(ボソッ)」
「っむう?うっ……っつ、(ぶるぶると震えだし)な、擽って……うははははっやめっ、やめろフェリちゃ……っつ」
「あ、起きた」
「おはよう兄さん……無事か?(呆れたような困ったような笑みを浮かべ)」
「はあ、はあ……ああ、腹がもっと割れるところだったぜ…(生理的な涙を乱暴に指で拭いながら)」
「これ以上割れてどうするのですか筋肉馬鹿が(真顔)」
「わーい!ルートルート!俺、ギルベルトをちゃんと起こせたよー!!えらい?俺えらい?(きらきらとした眼差しでルートヴィッヒを見上げ)」
「ああ、偉いな。あとで出店で焼き魚を奢ってやろう(フェリシアーノの頭をわしゃわしゃ)」
「やったあー!今年はいいことありそう(振り切れんばかりに尻尾を振り)」
「……(今年もルートヴィッヒはフェリシアーノを甘やかすんだろうなあと微笑ましげに見つめている)」

「……そういえば、弟猫は傭兵以外に対してもミアキスだということを隠すのはやめたのですか?」
「うん!だってね、ルートが俺をちゃんと俺として見てくれるからね、もしミアキスだーって悪口言われたってへっちゃらだもんっ(えっへん)」
「ふふ。認めてくれる誰かが居ると心強いもんな」
「そうですか。……よかったですね(ふわりと穏やかな微笑みを浮かべ)」
「なんというか、お前達……服装だけではなく、纏っている雰囲気も変わったか?(瞬きをしながら)」
「ふあ(あくびを噛み殺しながら)…ま、キクもハイマンの餓鬼も雰囲気に多少違いがあっても2人なのは2人じゃねえの」
「まあ、そういうことだ(ギルベルトの言葉に同調するように)」
「そうですね。私は今まで通り私です。……偽りを止めただけですから(目を細め)」
「……偽り、なあ(フードを深くかぶり直し)」
「偽り?」
「ああ……(アーサーを一瞬見ると繋いだ手に力を籠め)私、エルフじゃないんです。ナイトメアなんです」
「……(キクの手をぎゅっと握り返して)」
「…だろうな」
「ふにゃにゃ!?」
「ナイト、メア?あの噂の……?」
「そ、そんな……キクがナイトメアだなんて……なんで言わなかったのおおおお!!」

「…………(ルートヴィッヒとフェリシアーノの様子を一瞥し)」

「(アーサーの力を感じながら前を見据え)……忌み子ですから、迫害されるのが怖かったんです。でも、アーサーさんと約束しました。もう、自分に嘘はつかないって」
「俺たちは種族で迫害なんてしないぞ。……俺は兄さんの弟だからな(頭を振るときちんとキクを見る)」
「俺だって!キクがちゃんとナイトメアだって教えてくれなかったのはなんか信頼されてないのかなーってちょっと悲しかったけど…でも、ちゃんとキクがナイトメアって知れて俺、俺ね、嬉しいよ(ふにゃりと微笑んで)」
「……ありがとうございます。そう言ってもらえたのなら、心が軽くなる。……アーサーさんの言った通りでしたね、皆受け入れてくれるって(気が抜けたのか崩れた笑みを浮かべ)」
「おお!キクが猫の時以外でも笑ってくれたあ」
「はは、これは珍しいな」
「こりゃ明日は雨か槍が降るか?」
「……煩いですよ、……でも、本当に……ありがとう、フェリシアーノ……ルートヴィッヒ、ギルベルトも……(恥ずかしさで俯き、最後の方は蚊の鳴くような声)」
「!!キクが!今俺の名前を呼んだ!呼んだよね!!(頬を紅潮させながらキクの腕を掴んで)」
「呼んだな、ああ、間違いなく聞いた。よかったな、フェリシアーノ(嬉しそうに何度も頷き)」
「(突然腕を掴まれて困惑しながらアーサーへと助けの視線を向け)……あ、あの、この場合はどうすれば……」
「ん?そうだな……キクがフェリシアーノにしたいことをすればいいと思うぞ(楽しそうに微笑み)」
「え、え……し、したいこと……?(余計に分からないという表情を浮かべ)……ふぇ、フェリシアーノ。腕を離してください」
「うにゃ……はい(寂しそうに腕から手を離し)」
「(離された腕を持ち上げ)……こ、これからもよろしくお願いします(ぎこちなく猫の姿のフェリシアーノを撫でるように頭を撫で)」
「!!(花が周りに咲いたようなふわふわした雰囲気をまとい)うんうん!俺も俺も!これからもよろしくねキクっ」

「……(ふうっと小さく安堵のため息をついて)」
「……兄さん?」
「ああ。いや、すげえよなあと思って。…たった一人の存在に救われるってのはほんとにあることなんだな。それがキクにとってはあの餓鬼ってことだろうよ」
「きっとあのふたりにしか分からない、強い絆があるんだろうな。……凍っていたキクの心すら溶かせる、アーサーは凄い奴だ(目を細め)」
「……眩しいな(フード越しの目を細めて)」
「?(ギルベルトの方を振り向き)まぶしいの?ギルベルト」
「……。悪いな、そろそろ俺様も活動限界だわ。あとは2人でまわりな。フェリちゃん、ルッツ(2人の頭を乱暴に撫でながら)」
「あ、おい兄さん!……(胸騒ぎを覚えながらも立ち尽くし)」
「ギルベルト……って、行っちゃったあ」
「アーサーさん、我々もそろそろ行きましょう。……彼方の逢瀬を邪魔してはいけない(悪戯っぽく笑い)」
「?そうか、そうだな。じゃあ俺達はこの辺で(2人に手を振り)またな、フェリシアーノ、ルートヴィッヒ」
「ああ、寒いから風邪は引くなよ(軽く手を振り)」
「2人もおうせ?頑張ってねー(ぶんぶんと手を振りあげて)」

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