ソードワールドしようぜ!-Under-
【タリアーへ教会 神託の間】
「(ベッドに積んでいた本を乱雑に押し退け)…よし、ここさ座れ」
「人のこと言えないけど少し片付けなよ……(言われた通りの箇所に腰掛け)」
「片付ける時間が惜しいんだ。そだな事してる場合があれば働いてる(向かいの椅子にどかりと座り)…で、その羽根とやらはどげなこどさしたら口から出てくんだ?」
「……(少し躊躇い視線を泳がせ)……夢を見た朝、何かを思い出しそうな瞬間……あとは、これなんて言えばいいんだろう……何かが俺の記憶をよぎった瞬間、って言うのかな……」
「ふむ…夢関連で、か。となるとさっき言ってた羽根の中さ居た人物が気になるな」
「必ずその夢を見るとその人がいるんだ。……あとは、なんだろう、……俺の、後ろ姿?(首を傾げ)」
「おめの?(訝しげに目を細め)」
「(こくんと頷き)最初は信じられなかった。……ただ、アーサーに言われてからは俺もわかっちゃったんだ。あそこにいる片方は、俺なんだって」
「………(クロスを指でとんとんと叩き)羽根吐きば必ず何かを思い出そうとしたら起きんのけ?」
「うん。……何か、何かを忘れてる気がするんだ……それを思い出そうとすると、さっきみたいに羽根が俺を責めるんだ。まるで、思い出すなって言うみたいに(膝の上で拳を握りしめ)」
「…俺としても原因さ今の段階で分かんねえ以上それを思い出そうとする行為は黙ってられねえな(ヴェールごと頭を掻きながら)」
「(力なく首を横に振り)それじゃ、ダメだ。だって、だってあいつは!今も独りで……ッ!?っア!!(自分の言葉に目を見開くと同時に苦しそうに前屈みで数枚の羽根を吐き出し)」
「っつ!言った矢先にっ(椅子から立ち上がりアルフレッドの元へ駆け寄ると手を握り)…落ち着け(目を瞑ると同時に淡い光を伝染させるようにアルフレッドに送り)」
「っ、あ゛!(喉の奥から唾液と共にどろりと一枚の羽根が零れ落ちて肩で息をし)……っは、ふ、ぅ……(ルーカスの肩に額を乗せると小刻みに震えて呼吸を続ける)」
「(落ち着かせるように背中を叩き)…誰の為におめがそだに無理して思い出そうとしてるかは知らねえ。だがそれでおめが倒れたら本末転倒だろ」
「(ぽろぽろと涙を零し)分からないんだよ……分からないのが、すごく苦しくて……胸が、痛いんだ。心臓に穴が開けられたみたいで、悲しいんだ……」
「(背中に腕を回し泣いている姿を見まいと抱きしめ)だったら、きっとこだな呪いみてえなものを掛けた相手も……おめと同じなんだろな」
「うん……うん……っ、きっと彼も悲しいんだ……分かるんだよ(嗚咽を堪えながら)」
「これはおめにも、相手にも掛けられた…そんな呪いなんだろ。もしかしたらこの呪いさ消すのは簡単かもしれねえ。…だがそれは解くのとは違う。それをアルフレッド、おめは耐えれねえってのは分かる(困ったように微笑み)」
「(ルーカスの服を握りしめ)俺が、思い出せばきっと全部解決するんだ。……それで、逢わないといけないんだ。俺の心が、それを望んでるんだ……」
「だったら俺が思い出すなって釘刺した所でおめは守らねえだろな(肩を竦めるも声色はどこか優しい)」
「(顔を埋めたまま何度も頷き)俺は思い出したい。逢いたい。この記憶の誰かが生きてるのかは分からないけど……(顔を上げて涙を滲ませた瞳を袖で拭い)逢えるなら、逢いたいんだ」
「(アルフレッドの両肩に手を添えそっと距離を置き)…分かった。乗りかかった船だ。俺はおめに協力してやんべ」
「ほ、本当かい!?ルーカス!君は最高の友人だよっ!!(感動のあまり置かれた距離をそっちのけでルーカスを抱きしめ)」
「ぐへっ(勢いよく抱きつかれたことで勢いを殺せずその場に倒れ)…っつう。加減を知れ、このほずなしが」
「あっ。ごめん……つい嬉しくて(慌ててルーカスから退くと手を引いて起き上がらせ)」
「はあ…(大人しく起こされ)ただしだ。協力する上で条件があんべ」
「条件?(ぱちくりと目を瞬かせ)」
「まず羽根吐きさ酷い時は俺の所へ来い。その羽根が万が一気管に詰まってみろ。おめ、本気で生死の境に彷徨うってこど自覚しろよ?(腕を組みながらジト目)」
「……あ(思い当たる節があり過ぎて真顔になり)……一回それ、経験済みだから素直に行くよ……」
「そんで次だ。これから無理に思い出そうとする時は俺の元へ来い。何かの助けになるかもしれねえからな」
「無理に思い出すとき?……取り敢えず基本的に君のところへ行けばいいってことかい?(首傾げ)」
「んだな。その羽根も記憶を思い起こせば起こす程出てくるみてえだしな。本来なら日常生活さ支障ばきたさねえ程度の呪いとは思うんだがおめは度が過ぎるからな(びしりと指差し)」
「うっ……その辺は否定出来ないんだぞ……日常生活も結構ぼろぼろだし……」
「分かってんならまあ許すべ。とにかくだ。せめてこの二つさ守れ。これはおめを思っての事もあんだ。いいな?ぜっっったい、守れよ?(顔を近付けながら有無を言わさぬような念押し)」
「(思わず少し後ろに仰け反りながら頷き)ま、守るよ。それに、マシューを取り返すまではどんなことがあっても死んじゃだめだからね(ルーカスの威圧感に圧倒され)」
「ん、ええ返事だ(満足した様子で再び距離を置き)じゃあ今日の所ば大人しくして…」
「あの夢……あの夢……(早速目を閉じて記憶を呼び起こそうとぶつぶつ呟き)」
「おい(冷静なツッコミ)」
「面倒見てくれるんだろう?大丈夫だよ、君がいるからね(目を開けるとウインクをして記憶を呼び起こし)」
「はああああ(今日一番の大きなため息をつき)……ふう、ベッド寝転べ。出来るなら横向いて寝ろ。羽根が気管に詰まらねえようにな」
「眠って夢を見るってことかい?……サンキュー、本当に君が友人でよかったよ(優しい瞳で笑うとベッドに横になって目を閉じ)」
「(部屋の明かりを消しベッドの縁に腰掛け)…ったく。ろくでもねえ友人を持っちまったな、俺は(頬杖をつきながら穏やかな表情を浮かべる)」
「はは、酷い言われようだ……ね……(苦笑しながらも導かれるように眠りへと落ちていく)」
『アル、……眠れないの?(微睡みの中から柔らかな声色が漏れる)』
『……う、ん……眠れないんだ……(そっと声の方へと手を伸ばし)』
『何か怖い事があった?それとも…寂しいの?…いいよ、俺でよければお前の傍にいてあげるから』
『うん……寂しい……君が遠くに行っちゃいそうで、寂しいんだ。……俺が眠るまで、傍にいてくれないかい……?』
『ふふっ…アルは甘えん坊だなあ。…大丈夫。お前が安心して休めるように俺が傍にいて、守ってあげるから』
『本当?……――ン、大好き。俺、君に拾ってもらって……幸せ者だよ』
『俺もだよ。…アル、俺の大好きで、大切な子。お前を不幸にするものも傷付けるもの、全部ぜんぶ俺が追い払ってやるから……だから、
俺を忘れて』
「――ッ!!!!!(びくりと激しく震えあがって咳き込みと同時に羽根が口から零れ落ちる)」
「(背中を叩き口の中の羽根を吐き出させるように促しながら)なるほどな。こりゃあひでえな」
「ッハ!あっ、(苦しみに目を開き)っげ、ほ、っぐ、ぅっ!(苦しみとは別の涙を流しながら羽根を大量に吐き出し続け)」
「(簡易の治癒魔法をアルフレッドに発動し)ほら、全部吐き出せ。溜めてたらそれこそ酷だ。あと泣けるなら泣いとけ。餓鬼のうちは我慢は無用だべ」
「(必死に頷いて口腔内に指を差し込むと乱暴に喉から羽根を引きずり出し)……っ、ルーカス……俺……思い出したいよ……(弱音のように涙声で呟き)」
「……おう、言ってみろ(頭を優しく撫で)」
「忘れたくないんだ……っ、忘れて、なんて……出来ない……っ、出来ないよ……ッ!(手の中に残された羽根を握りしめて嗚咽を漏らし)」
「(涙を拭おうと手を伸ばすも寸前で止まりそのまま頭へと戻り撫でるのを再開し)……だったら、忘れなくていい。おめがそいつの言葉を守る守らないは自由だろ?出来ねえ約束事は出来ねえって言ってやれ」
「ッ、(蒼の瞳が揺れ)う、ん……俺は、忘れないって……名前も思い出せない癖にって言われたって……覚えててやるんだ……っ」
「ふっ。それでええ。そのくらい言ってやんねえとこどな呪い掛けられた文句も出やしねえからな(くつくつと笑い)」
「……ルーカス、その、あのさ……お願いがあるんだ(目を伏せながら言い辛そうな様子で呟き)」
「ん?俺にけ?(不思議そうに小首を傾げ)」
「(こくりと頷き)……君くらいの立場なら、立入禁止の書架とか入れるだろ?……さっきの夢で、すごく古い調度品が見えたんだ……それの時期、調べてくれないかなって……」
「ほう…(探究心に火がついたのか素早く近くにあった紙と羽根ペンを手渡し)具体的にどんなものか特徴さ書いてみろ」
「デッサンあんまり得意じゃないんだよなあ……(紙と羽根ペンを受け取ると起き上がって夢を頼りにペン先を滑らせ)……っげほ、ん……こんな感じ?これで伝わるかい?」
「(一頻り描かれた調度品デザインに目を通し)…このデザインは…だいぶ前に流行したもんだな。それにこの彫った模様はこの地方でもよく見る物…(つらつらと考察を述べ)」
「この地方の……昔流行したデザイン。今はもうないのかい?(吐いた羽根を大事そうに抱え)」
「ああ。この模様を彫れる技術はこの時代にはねえ。もしかしたら地方の豪族が道楽で骨董品として集めてるかもしれねえが…しかしこれの持ち主がおめの夢さ出てくる奴のもんならそいつはかなり調度品さ拘りば持ってんな」
「……家具には拘る、って毎回言ってた。美しいでしょ、なんて笑って……ッゲホ!(数枚の羽根を吐き出しながら涙目で呟き)」
「……今のは俺が悪かった。今日は思い出すのはここまでだ。少し休め(言い切る前に肩を押しベッドに再度横たわらせ)おめ、目に隈できてんぞ。最近ろくに寝てなかったろ」
「っ、……寝てたよ。ただ、寝た気はしなかったんだぞ(苦笑を浮かべ)」
「それを世間では寝てねえっつうんだ(額にデコピン)…クエスト帰りで疲労も蓄積してんだ。寝れる時に寝ろ。傍にいてやっから(柔らかく微笑みながらデコピンした額を指でなぞり)」
「……うん、サンキュー。……君も、寝た方がいいよ。お休み、フラン――(名を間違えていることに気付かずに目を閉じ)」
「(知らない名前で呼ばれたことに目を瞬かせ)……罪な男だな。こんなにも苦しませて、泣かせてるんだから。…(近くにあった掛け布団をアルフレッドに掛け)」
「すう……すう……(涙の跡を残しながら先程よりも穏やかな表情で寝息を立てている)」
「……(天窓を見上げながら柔らかく、穏やかな声色で子守唄を唄う)」
「ん、ぅ……ふ、ら……(穏やかな眠りの中、静かに一枚の羽根を零すも苦しむ様子はない)」
『……ん、落ち着く?これはね、よく俺の母さんが歌ってくれた子守唄なんだ。…この歌を歌われていた時だけ、俺はこの人の大切なものなんだって、そう思えたんだよ』
『君の、お母さん?……俺も、この唄が好きだよ。―――が大切にされてた歌だったから、かなあ……』
『でもね。今はこの歌はお前の為の歌だよ。…お前は俺にとって、大切な、かけがえのないものだから』
『俺の為?……へへ、嬉しいな。君にとって、俺はそういう存在なんだね。俺も、君が大切で……大切な、……へへっ、大好きだよ』
「……(歌っている間に羽根を吐き出すアルフレッドに気付き目を見開く)」
「……すう、……すう……(零れる羽根に苦しむ様子は未だにない)」
「………主よ。迷える子羊2匹に、いつか優しい夜が訪れますように(手を組み頭上に瞬く星空を見上げ)」
「――……(ぽろりと涙が一粒だけ零れ落ちてベッドへと吸い込まれていく)」
「………(髪を優しく梳くと部屋を出た廊下が騒がしいのに気付き)チッ、いったい誰だ」
「やだー!町長様自ら来て下されるなんて感激ー(トビラ越しから興奮気味な声が届く)」
「ばっ、バッシュ様!どのようなご用件で!!」
「(軽く手を挙げて静まるように促し)済まないが、今日は礼拝ではないのである。……ルーカス司祭は戻っているか?」
「……確かベッドの下に隠れるスペースが(もぞもぞとベッド下に潜ろうとゆっくり腰掛けているベッドから離れる)」
「ええ、この神託の間に入っていきましたよ!」
「冒険者の男と一緒でした!」
「そうであるか、ご苦労である。皆、街の復興の為尽力していることに感謝させてほしい。自愛を忘れずに、休憩はきちんと摂るように(手を振って信託の間へ入り)……ルーカス、話があるのである」
「げ(ベッドの下に隠れようとしていたが一足遅かった様子)」
「なにが『げ』であるか。最高司祭への承認印が押されていな……む?野鳥でも捕まえたのであるか?(部屋に散乱する羽根を指差し)」
「……バッシュ、悪い事ば言わねえ。ここから離れろ。今すぐに。そう、早急に。…今ここには鳥の怨念が漂っている!(ビシィッ)」
「(深い溜息を零し)そう言うということは隠し事があるか、この話題から避けたいか、その二択……いや、両方であろう。冒険者が一緒に来ていると聞いたが(ちらりとベッドへと視線を動かし)……アルフレッドか。彼の周りに随分と羽根が散乱しているのであるな」
「分かってくれたならえがっぺ(得意げに腕を組み仁王立ち)……ま、鳥の怨念ってのはあながち嘘でもねえ。アルフレッドにもそいつにもそれは確実に憑いてるからな」
「鳥の怨念……については我輩は興味を持たないが。ふむ、そうだな。呪術に関してはルーカス、お前たちのような魔術師の分野であろう。我輩は手出ししないのである。……最高司祭の件について、頷いて欲しいのであるが」
「それとこれとは置いといてー(荷物を退けるようなジェスチャーを行い)」
「スケジュールが切羽詰まっているのである。この件を片付けねば、今後の街の行事も侭ならぬ。街に活気を取り戻す為に、祭りは必要であろう?」
「祭りはやろう。酒が飲める。だが代理のままでええ(真顔)」
「……代理では困るのである。この街は教会と共に大きくなった。その象徴たる最高司祭が代理のままでは、街の皆も不安を覚える。……我輩は、それが苦しい(目を伏せながら静かに呟き)」
「だがな、俺より優れてる奴は万といる。考え直せバッシュ坊。おめが急く気持ちは分かるがそこで見誤れば一生後悔するごとだってあっからな(バッシュ元へ歩むと肩をぽんっと叩き)」
「お前以上の適任がこの街にいるとでも言いたそうであるな。残念ながら、魔術を知らぬ我輩でも分かる。ルーカス、群を抜いた信仰心や魔術の才は比肩する者はいないであろう。……言いたくはないが、町長命令として任命をしても構わぬのだぞ?(本当に実行せんという眼差し)」
「ひでえ町長様だな(けらけらと笑い)だが悪いな、もう少し考えさせてくれ。…せめて、今回ばかりは大事な友人を守りきってやりてえんだ(寝息を立てる親友の横顔を見つめ)」
「(アルフレッドの口元や濡れた羽根を一瞥し)……何が起こったのかは聞かないでおくのである。だが、我が家の書物が必要ならばいつでも持っていくがいい。……アルフレッドには我輩も世話になっている」
「助かる。あとこの事は他の連中には言わねえでやってくれ。でねえと余計さ気を遣わせるからな(しーっと指でジェスチャー)」
「(心得たとばかりに頷き)マリアリリィの面々は少々度が過ぎたお人好し集団であるからな。これを知れば気を揉むであろう」
「そういうことだ。つうわけで俺は布団もう1枚ねえか探しんべ(そう言い残すと逃げるように部屋から出ていく)」
「む!……はあ、まあ言質は取ったとしてよいであろう(額を押さえて溜息を吐き)」
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