確定消すな
リヴァイ
「私が巨人に食べられそうになっても、
兵長は助けに来ないで下さい」
お茶を飲みながら天気の話でもするか
のようにそう言えば、兵長は普段から怖
い顔をもっと怖くしてこちらを睨んだ。
何故だと言わんばかりに向けられる鋭い
視線に気づかないふりをしてティーカッ
プに口をつけた後、味もわからない紅茶
を飲み込んで「私を助ける暇があるなら
一体でも多く巨人を駆逐して下さい、私
よりもっと有能な兵士を助けて下さい、
巨人に掴まった時点で私の命はそこまで
です……兵長の、足手まといにだけはな
りたくないんです」と言い切った。
しばらく無言が続き、兵長が掌で覆う
ように持っていたティーカップを皿の上
に置いた音で俯いていた顔を上げる。
「お前の覚悟はわかった」
いつもと同じ淡々とした声に少しだけ
安心する。私の願いを受け入れてもらえ
た事にも。けれどティーカップを掴む私
の手を包むように重ねられた無骨な手の
暖かさに再び緊張が走る。
「確かに兵士としてはその選択が正しい
……だが、お前に惚れた男としては到底
聞き入れられねえ」
衝撃的な発言に思考が止まる。兵長は
今なんて言った?惚れた?誰が?私の聞
き間違い?恐る恐る聞き返そうと開いた
私の口を塞ぐように重ねられた唇は、ほ
んのりと紅茶の味がした。△/ TOP /▽