秘密の恋をしよう
彼、王泥喜法介との出会いは法廷だった。
私が新人検事として先輩の法廷を傍聴していた時だった。
彼の一際大きな「大丈夫です!」と言う掛け声が、私の体を突き抜けていったのを今でも覚えてる。
彼は、初めての法廷で思い返すととても格好いいとは言えない弁護内容だった、と言うけれど。
私は必死に依頼人を信じて、守ろうとする彼の姿に目を奪われてしまった。
先輩のことなんて眼中にないくらいに。
その後何度か彼と法廷で対峙したことがある。
その時も彼の真摯な言動が、姿が、私の心を引きつけて止まなかったから。
閉廷後に思い切って声をかけてみた。
「あの、王泥喜弁護士?」
「あ、蓮見検事!今日はありがとうございました!貴女の協力のおかげで、真犯人を捕まえる事が出来ましたし!」
私が言葉を発する前に、彼はそれは清々しい挨拶をくれた。
彼は本当に真っ直ぐな人なんだって実感したし、そんな彼にどうしようもないくらい惹かれて、心奪われてしまった。
職務上、弁護士と検事は慣れ合うことは許されない。
それでも、思い切って彼に想いを伝えると。
彼はたいそう驚いたあと、顔を真っ赤にしながら私の気持ちを受け入れてくれたのだった。
「ねえ、法介。そろそろ私たちの関係、みんなにバラしちゃおうか?」
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